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記憶

作者: 河衣小牧





秋空は泣きたい程青くって

花は滲みるくらい鮮やかで



いつか見せてもらった写真を思い出したり


まだ捲っていないカレンダーに気付いたり




いつかは褪せると知っているからこそ


時間はやたら早く流れて


それこそ秋の一夜の夢みたい




少し寂しいのは


肌寒い風の所為だけじゃなくて



あなたがまた少し長い旅に歩き出すから




追いかけてしまいそうな心を抑えて




想うあなたに背を向けて




僕の道へと足を向ける




ただでさえ小さくて迷子な僕だから



明日へ向かう理由なんて


今日はまだ分からないけれど




その先に誰かいるなら




焦がれる人がいるなら










そのひとを探す為に過ごす夜も悪くないかなって思えたんだ


きっと


萩の花は桜より夕陽に映えて




花は

散る時が1番綺麗だなあ


なんて



ふわりと微笑う


あなたが隣にいる夜を想って



そんなことを言っても


また きっと


眠れないまま見つめる朝陽があったり



地平線の見えない夕方があったり




何度だって




その瞳を



後ろ姿を



その髪



その指



その声




あなたを




想ってしまう






だからこそ


願うのは






あなたが忘れてしまわないように



思い出すことはあっても



忘れてなんてしまわないように






隣にいたこと



言葉をかわしたこと



触れ合ったぬくもり



互いだけに吐露した感情


誰にも聞かせないで



誰も知らないで






他の誰の記憶に遺らなくても構わないから












あの時のあなたは






どうか






私だけのもので










またここへ還ってくるまで



あなたを誰よりも知っていられるのは












此の場所で










ただ













私だけ

恋って凄いですよね。理想とするのは美しさで、でもそれは醜さと紙一重な気がします。 今回は詩で表現してみました。お気に召して戴けたでしょうか。これからも応援よろしくお願いいたします。最後までお読み頂きありがとうございました。

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