「日記」10月3日 女性作家
女性作家の日記
「日記」10月3日 以前よりだいぶ手帳が開いてしまった。
現在9:50分 窓の外から道路を見るが車は通っていない。朝のラッシュはすぎたが、学生の声がしないのは
どうもこうも釈然としない。
「健康に気をつけましょう!!!!」
朝10時スピーカーからいつも通りの声が響く。
「大切な健康に注意して下さい。」
あぁ、いつも通り、、、今日は起きるのが遅かった。朝食は必要ない。
冷蔵庫には、野菜ジュースが大量に詰まっている。とりあえずドアを開けると冷気が吹き出してきた。
10月だ冬も近い。手じかにあるトマトジュースに手を伸ばす。ストローを刺して口に入れるがいつもよりも生臭く、
感じる。どこかで聞いたがドラキュラというものは血を飲むらしいじゃない、まあ私には関係ないが。
机の中からピルケースを取り出す。
1,2、、3------10、、、、15、、、、、20、、、、、、、、、、30、、、、、、、
30,30、、、、、、30.。。。。30錠
言われた通りにサプリメントを買ってしまったが、毎日毎日こんなに飲んで大丈夫だろうか。
5個ずつ口に運ぶ。一回で飲み切れた。
また5個、そして、5個、めんどくさいので一気に飲んでしまおう。
普通の薬サイズだ。
ざら、ざら、ざら、、、、、ざらーーーーーーーーー口にはこぶ。
「ぅ、、、、、、 ぐ ぇ。」
のどに詰まる。苦しいが水を飲めば何とかなるだろう。
みず、みず、、、、みず、、、、みず、、、、、、水水
慌てて、コップに水を入れてサプリメントを飲み切った。
「毎日これだ。」
「毎日これだ。。。」
「、、、毎日、、、これだ、、、、、。」
ピルケースを叩き落そうとしたが、友人の声が頭に浮かぶ。
「やすいよーーーーかおうよーーーーー。。あなたのためだよーーーーーー。」
いらないです、すいません。
「タバコ吸うんだね、いまどきばかにされるよー。
女がたばこねーーーーー。まあね、いいけどねw。」
「うるさいなぁ!!!!!!!。」
●暗
転
「少しの快楽なら必要か?」
「さぁね?」
「健康とか?」
「さ ぁ ね?」
薄暗い部屋の中に酒の匂いが充満する。タバコ、葉巻、酒、香水、男の匂い、女の匂い。
「あーららー 。禁止がたくさん。
こんな世の中、いやすぎるなぁ?」
「知らん、シラン、そんなの自分で決めやがれ。」
●暗転
足元がぐらつく、ここはどこだ?
病院か?窓には鉄格子か?太陽の光は照らしているがあまりに薄暗い。
「あの子何処の子?」
「お寺の子らしい」
「いやいやキリシタンらしいよ。」
「さ あ ど う か な ?」
何処からか雑踏の音がする。
「さーぷりさぷりー」 (くすりー?)
「健康ーケンコー」
「大切にー タイセツニぃー」
一瞬で私の目が覚めた。友人が目の前にいる。
「あのねー?一万円だよ?
小学校のころからの付き合いだ、逃げられない。
「どんなサプリ?」 「飲んだらやせるってー」
「あぁそう」 「一万五千円置いておくね」
「ありがとぅー。ごはんごちそうさまー」
●暗転
「やりましたーやりましたー」
「地獄の窯があきましたー!」
「ばんざい、ばんざい、ばんざーい」
絶唱かいしー
「過ぎたぜいたくは不要なりけり、
あまりに醜いにんげんよー」
拍手に次ぐ拍手が回転する
わーわーわーわーわー
「「ばぐ」」排除せよ!!!!!」 「危険分子は」
「「回り込んで」」
「排除せよ!!!!!」
「「サナトリウムの妄想に発展」」
「薬飲みましたね? 「えぇ」 「あれはよくない」
「は????」
ベッドのそばの机を眺める、白い花が一輪飾られている。
名前は知らない。
「倒れたらしいですよー」 「はぁ」 (どおうも口がまわらない)
「」あぁのぅーーーーー?「」 「休みましょうね」
頭は冴えている
「」口で言うが「」 声が出ない 「あーあーあーーあ」
「あらまあ、作家さん、どうしたんですか?」
「-、-、-、-、-、-、」
言葉が出ない、いいたくない
「私はァ ど う し た んで す か??????」
無表情で彼?彼女は答える、
「あれは飲んだらダメですよー。」
目が動きもしない。カチカチとペンを鳴らしている
「しばらくここでお休みしましょうね」
「い つ ま で で すk か???」
「体調がよくなるまで、ここに居ましょうね。それではまたあとで」
点滴が固定されているので、動けない、紙おむつをはかされている、つまり動くなという事なんだろう。どこからか
柱時計がなった。
(ぼぉーん、ぼぉーん、ぼぉーーーーーーん)×3回
4回、6、7,8,9,10、11回、、、、、 11回
●暗転
「さてとここまで見終わった」
「すごく悪趣味だなお前」
「いらないな、酒は飲まない」
「はしらどけいのひーみーつー」
「?」
「知らないならいいさ」
「ぼぉーーーーーーんぼぉーーーーーーんゆあゆよーん」
「そう、それだ」
「ゆらぎゆらぎ、ゆらぎに ゆらぎ」
「さてと朝だ、また夕方にでも」
「はいよ、またあとで」
雑踏に次ぐ、雑踏の音に消され、
全員見えなくなっていく。
「わーい、わーい、わーい、わーい、わーい」
「地獄ーばんざーい、ばんざーい、ばんざーい、ばんざーい」
「「回転始め」
●一つ目終了 サプリメント
●「サナトリウムの妄想に発展①終了→」
●「女性作家入院中になりました」
続きは明日また今度