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グランドクエスト
「・・・は?」
最初に聞こえたのは、間の抜けた、ジャンの声だった。
「グランドクエストなんて、どこから来たかも分からないやつらに、やらせるか?頭おかしいだろ」
ゲームにはなかった展開だ。
「じゃあ、勝負する?」
グランドクエストの内容は、
『世界大会への出場』だ。
イリアス王国代表として、
技術で勝負する大会に出場し、
優勝しろ。ということだ。
ジャンは確か、鍛冶が一番得意で、
格安で強力武器を売ってくれることでも、有名だ。
「ルールはこうしよう、あんたは
すきな武器を作って。私も全く同じ武器を作る。
どちらがいい武器を作れるかでどうだい?」
挑発するように言う。
するとジャンも、
「いいだろう。だがこちらからも条件を出そう。1日、待ってくれ。」
首を縦にふる。
1日だったら、準備ができる。
「勝負は明日の昼に行う。職人ギルドにこい。」
「では。」
軽く挨拶をして、ギルドを出る。
さて、次は戦士ギルドにいこう。