節約条例
世の中、規制などで締めてばかりだと、はじけたときが怖いです。だから、締めるばかりでなく偶には緩める事も覚えるのが賢いんじゃ無いのでしょうか・・・。
培句「あああ、今期もピンチだ・・・。」
佐藤「そうですね。なんでまあ、こうなりますかね。」
培句「今期は大丈夫だと思ったのに・・・。何、何が原因なんだ?」
佐藤「まあ、経理してると分かりますけど、特にこれが原因て事はないです。ひとつを除いて。」
培句「と、言うと?」佐藤「まあ、社長のセンスの無さですよね。」
培句「くっ・・・。」
培句「だんだん苑自に似てきたな・・・(心の声)」
佐藤「じゃあ、どうしますか?このままだと、またあの頭取のお世話になりますよ。」
培句「・・・仕方ない。じゃあ、最後の手段だ。」
佐藤「最後の手段?」培句「ハイパー節約令じゃあああ!」
培句「ハイパー節約令じゃあああ!」
宇多「ええーっ?また、あれやるんですか?」
培句「しょうがないでしょう。相も変わらずこうもピンチなんだから。」
宇多「だいたい、『今期は大丈夫、今期は大丈夫』って言って、この前ぶら下がり健康器買ったじゃないですか。あれは、どうなるんですか?」
培句「んっ・・・。だ、だって会社のトップが病気にでもなったら困るだろう。健康第一だよ。」
苑自「大丈夫ですよ。社長、風邪とかひかなそうですし。」
培句「おい、お前それどういう意図で言った?」パッ
hug-i「おはようございます。何事ですか?」
培句「あっ、そこ!画面の明るさ抑えて!後、必要の無いときは極力ディスプレイの電源を切るように!」
hug-i「・・・?はい・・・?」
パッ
培句「よおおし、この調子で、どんどん節約じゃあああ。」
5日後
佐藤「とうとう、暖房も止められた・・・」
宇多「・・・苑自君。寒くないの?」
苑自「私のカイロは特別な加工を施してますから。」
佐藤「・・・!私にもください。」
苑自「駄目です。これひとつしかないんで。」
佐藤「・・・はああっ!」
苑自「痛っ!ちょっと何する、あっ、部長まで・・・」
宇多「私だって、私だって寒いんじゃあああ!」
苑自「ああ、駄目だって。そんなに引っ張ったら・・・」
ビリッ
苑自「ほら、破れちゃった・・・。んっ・・・さ、寒っ。有ると無いとでここまで変わるとは・・・」
佐藤「なんで社長は平気なんでしょう・・・」
宇多「多分、節約で頭がいっぱいになって脳がオーバーロードしてるんだよ。」
培句「うおおおっ、まだ無駄はないか、まだ省けないかああ。」
苑自「最早、正気の沙汰じゃありませんね。」
佐藤「もしかしたら、社長のそばにいったら暖かいんじゃないですか?」
宇多「あり得る・・・。」
培句「・・・んっ、なんだお前ら急に近寄ってきて・・・?」宇多・苑自・佐藤「とうっ!」
培句「うわっ、離せ、離せ。佐藤さんまで・・・辞めろ、一点に集まると床が傷む。辞めろ、服の生地がすり減る・・・。ええい、私の節約を邪魔する気か。なら、容赦はしない。くらえ、節約砲っ!」ズドオオン
宇多・苑自・佐藤「うわあああ。」
研究室
宇多「さっきのあれ何だったの?」
苑自「あれは、社長の異常なまでに膨れ上がった節約エネルギーが、エネルギー波となって外部に放出された物と考えられます。」
佐藤「しかし、どうします?さっきのエネルギー波で、壁に穴が空きましたよ。」
宇多「だなあ・・・修理代もともかく、北風が吹き込んでくるぞ。多分、暖房も壊れたな。もともと、使えなかったけど。」佐藤「これ以上節約したら、凍え死にますよ。」
苑自「何か、対策をたてる必要がありますね・・・」
培句「うおおおお、節約じゃあああ!」
バンッ!
宇多「ちょっと、待ったああ!」
培句「貴様!そんなにドアを乱暴に開けたら、ドアと壁が削れるだろう。」
佐藤「壁にあれだけの穴開けといて今更・・・」
宇多「今日は、その節約の野望、我々『緩和運動隊』が打ち砕かせて頂く。苑自君、カモン!」
苑自「作戦1、放佐藤茶。」
ブオオウ
培句「節約バリア!」
バチイッ
佐藤「最早、人間じゃない・・・」
宇多「うわあああ、跳ね返った佐藤茶が飛び散って来たああ。作戦中止!」
苑自「では、作戦第2『標的アンテナで節約砲カウンター作戦』説明しよう、標的アンテナとはある程度のエネルギーを持って飛んで来るものを引き寄せる機械でこれを、相手に取り付ける事によって・・・」
宇多「おいおいおい、早く社長に取り付けろよ、スイッチ入ってるんだろ。」
培句「節約砲っ!」
ピピピピピ ピコン ピコン
宇多「うわあああ、こっちに来たああ。早く、捨てろって。」
苑自「ちょっと、待ってください。引っかかっちゃって・・・やっと取れた。んっ?」
ドゴオオン
ええ、次回に続きます。