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画面の奥の女

現代では科学が進歩して、色々なことができるようになりました。もしかしたら、人工知能ももうすぐ完璧になるかも・・・。



培句「なあ・・・私って人望ないのかなあ・・・?」

宇多「はい?」

培句「だってさあ、新入社員とかぜんぜん来ないしさあ…。」

宇多「まあ、シーズンでもありませんからね。」

培句「ああ、こんなことならなんで第1話で来た新入社員をなんで返しちゃったんだろう・・・」

宇多「そんなこと言ってもうちにそんな余裕ありませんよ。」

培句「だからさあ、あまり給料をもらわないで、よく働くのをひとり・・・」

宇多「そんなの居ませんよ。」

培句「そりゃ、そうだけどさああ。あっ、そうだ。また苑自が変なこと始めてるみたいなんだけど。ちょっと、様子見てきて。」

宇多「分かりましたよ。」


宇多「ああ、また始まったよ。でもなあ、さすがの苑自君でも新入社員を作るわけにはいかないだろうし・・・。」

研究室前

宇多「はいるぞお。」

苑自「王手・・・。これは積んだよ。積みましたよ。」

宇多「なんだ?コンピュータで将棋やってたのか?」

苑自「はい。だって仕事ないじゃないですか。」

宇多「どうでもいいけど、画面に話しかけながらやるなよ。ひとりで話してたら気持ち悪いだろ。」

???「あっ、大丈夫です。ちゃんと、応対できますよ。」

宇多「んっ?お前何か言った?」

苑自「言ってないですよ。」

宇多「あれ、でも声が・・・。」

???「でも、ここに歩で・・・あ、二歩か。」

宇多「んっ、なんだよ。あの画面に映ってるの。」

苑自「あれですか?人工知能プログラムです。」

宇多「人工知能って・・・作ったの?」

苑自「ええ、将棋の相手がいなかったんで。」

宇多「よくやるよ、まあ。どうせ、暇なんだから誰かに相手してもらえば良かったのに。」

苑自「でも、佐藤さんは将棋出来ないし、社長は字が小さすぎて見えないっていうし、平野さんとやるといつの間にか3枚目の飛車が出現したりするんですよ。」

宇多「それ、私とも出来るの?」

苑自「『それ』って言い方もどうかと思いますけど・・・まあ、出来ますよ。レベルが調節出来ますから。」

宇多「じゃあ、頼んでもらえる?」

苑自「はいはい、hug-i相手してやんな。相手はかなり強いぞ。」

宇多「何、そのh、u・・・って。」

苑自「このプログラムの名前です。」

hug-i「わたくし、茄茂泣町目連三丁目真田野ビル3階有限会社野丸苑自研究室在中hug-iと申します。」

宇多「分かった、分かった。しかし、ちょっと呼びづらいなあ・・・アイちゃんでいいかい?」

hug-i「かしこまりました、登録させて頂きます。」

宇多「今、何やったの?」

苑自「呼び名を登録したんです。こうしないと、呼んでも反応しないんです。」

hug-i「では、お手合わせお願いします。」

宇多「あ、そうだったな。どれどれ・・・こうして、なるほど。こうこうこうで、はい、積みました。私の勝ちだ。」

苑自「いつもながら、早いですね。一応、プロ棋士レベルに設定てるはずですよ。」

宇多「なんのなんの・・・しかし、本当

に生きているみたいだな。会話も出来るの?」

hug-i「お察しの通りです。」

宇多「なるほどねぇ・・・あ、そうだ。なあ、彼女を新入社員として、社長に紹介してくれないか?」

苑自「いいですけど・・・また、どうして?」

宇多「いや、また始まったんだよ。発作が。ホシイホシイ病が。だから、とりあえず・・・」

苑自「だけど、プログラムじゃあ納得しないでしょう。」

宇多「いいんだよ。ここまで、忠実に出来てるんだ。テレビ面接かなんかって言えば、分かりゃしないよ。」

苑自「そうですかねぇ・・・まあ、社長なら騙しきれそうですね。」

宇多「だろ?発作が収まれば、またうまいこと言って辞めちゃえばいいんだよ。」

苑自「じゃあ、セッティングしておくんで、うまいこと言っておいてください。」


ええ、次回に続きます。

珍しく新キャラです、今後の活躍に乞うご期待・・・

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