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お使いで一番不安なのは、子供より保護者

前回の続きです。

随分間が空きました。

30分後

佐藤「じゃあ、間違いなく百枚頂きました。」

店員「そうですか、まいどありがとうこざいます。」

店員「まったく5回も数え直さなくてもいいだろうに・・・(心の声)」


宇多・頭取「やったあああ。よくやったあああ。」

苑自「そんないい大人が宝くじ買いに行けただけでそんなに喜ばなくても・・・」

宇多「だってぇぇ、何時間もずっと見張ってたからぁぁ、ぅぅぇえ。」

頭取「分かるぞぉぉぉ。気持ちはよく分かるぞぉぉぉ。ぅぅぅ。」

苑自「そんな泣くほどの事じゃないじゃないですか。まだ、帰るまでの道もあるんだし。」


佐藤「ええっと、やっぱり道が分からない・・・。こんな広場通ったっけ?」

怖そうな犬「バウッ、バウッ。」

佐藤「えっ、さっきの犬・・・なんでこんなところに・・・」


苑自「こいつ、離れろ!しまった、カメラの臭いでわかったのか・・・バレる前になんとか・・・」


山本「もう、どうしちゃったのかしら?急に散歩に行きがったと思ったら突然広場についたら走り出して・・・」


宇多「あそこにいるおばあさんが飼い主なんじゃないか?」

苑自「そうらしいですね。じゃあ、カメラで誘導して犬を向こうに・・・」


山本婆「あっ、いたいた。もおおっ、なんで急に時速60キロで走り出すの?」

山本爺「いや、あそこの木によさげな松ぼっくりが。」


宇多「違った、違った。カメラの方向を変えて。」

苑自「急に言われても、おっとっと。ハンドルがうまくいかない。」

頭取「あの爺さん何者なんだろう・・・(心の声)」


佐藤「あれっ、犬がまたこっちに・・・んっ!!危ない、あそこに小さな女の子が!」

怖そうな犬「バウッ、バウッ。」

女の子「ひいっ、うええん。」

佐藤「こらっ、しっしっ、あっちいきなさい。」

野球少年「あっ、そっち行ったぞ。」

ガンッ


宇多「な、何があったんだ?」

苑自「何かがカメラに当たったみたいです。壊れちゃったかな?ああ、やっぱり透明スイッチ以外壊れてる・・・」


野球少年「すいません、大丈夫ですか?」

佐藤「なんとか当たらずに済んだみたいです。ボールあっちに落ちてますよ。」

野球少年「ありがとうこざいます。」

野球少年「それにしても変な止まりかただったな、なんかに当たって落ちたみたいな・・・(心の声)」

怖そうな犬の飼い主「ああ、クロこんなところに・・・ごめんなさい、急に走り出して逃げてしまって・・・怖かったでしょう。大丈夫でしたか?」

佐藤「ええ、ちょっと吠えられましたけど。」

飼い主「すいません、普段ならこんなことはないんですけど・・・クロ、ほら行くよ。」

執事「お嬢さまあああ、ご無事でしたかあああ、お嬢さまあああ。」

佐藤「びっくりした。何です?」

執事「これは、失礼しました。実は・・・」

佐藤「なるほど、この子のうちの執事で・・・庭で遊ばせてたら抜け出して・・・。大体の事情は分かりました。」

執事「申し訳ございません。手前どもの監督不行き届きで・・・。お嬢さま、怪我はございませんでしたか?」

女の子「えっとねえ、怖そうな犬が来たり、ボールが飛んできたりしたけど、このおねぇちゃんが助けてくれたの。」

執事「助けてくれた・・・。これは、大変お世話になりました。些少で失礼ですが、お受け取りください。」

佐藤「こんなに・・・。いや、こんなに頂けません。」

執事「いえいえ、こちらの気持ちですので・・・。それでは、お嬢さまが見つかった事を伝えに行くので、失礼。」

佐藤「ああ、ちょっと。行っちゃった・・・どうしよう、このお金・・・。」

野丸

佐藤「ただいま、戻りました・・・社長まだあの格好してたんですか?」

宇多「お帰りなさい。どうだった?」

宇多「まあ、聞くまでもないけど・・・(心の声)」

佐藤「買ってきましたよ、百枚。」

宇多「そうかい、じゃあ頭取、どうぞ。」

頭取「どうぞって?

宇多「ですから、受け取ってください。宝くじ。」

頭取「えっ?いやいやいや、冗談だろ。そんなもんで返されても困るよ。ちゃんと、現金で。」

宇多「なんだ、冷静さを取り戻していたのか・・・(心の声)」

苑自「でも、それ以外本当に何もありませんよ。お諦めください。」

頭取「いや、お諦められないよ。どうするんだよ、この借金。」

佐藤「あのぉ、そのお金これで足りますか?」

頭取「どうしたんだこれ?ひぃ、ふぅ、みぃ・・・ちょうど融資した金と同じ額だ。」

佐藤「足りますか?ああ、良かった。じゃあ、これで借金を返してください。」

宇多「ちょっと、いいのかい佐藤さん。あんな大金なんか訳があるんじゃないのかい?」

佐藤「はい、実はかくかくしかじか・・・」

苑自「なるほどねぇ、そんなことが・・・いやあ、ちっとも知らなかった。」

宇多・頭取「しらじらしい・・・(心の声)」

宇多「でも、本当にいいのかい?こっちも少し気詰まりで・・・」

佐藤「いいんですよ、気になさらないでください・・・じゃあ、そこまでいうんなら買ってきた宝くじ全部もらっていいですか?借金、返したらいらないでしょう?」

佐藤「よかった、これでリストをなくして適当に買ったのバレないですむ(心の声)」

一週間後

培句「大変だああ。」

苑自「朝から大きな声出さないでくださいよ。上の歯を全部発泡スチロールに改造しますよ。」

培句「やめろよ、甘露煮とか食べられなくなるだろ。確か、佐藤さんの買ってきた宝くじの一番上に乗ってたのって23599番だったよな。」

苑自「あの状況でよく番号まで見てましたね。」

培句「見てくれよ、新聞・・・」

宇多「嘘・・・二等に当たってる・・・。」


ええ、今回も無事書き終わりました。

感想お願いします、相変わらず作者がさみしがるので・・・

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