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誤認逮捕廻し

随分、暑くなりました。夏休みで人の大勢いるところにいらっしゃる方もおりましょうが、スリなどの犯罪にはお気をつけください。


茄茂泣駅前

宇多「やれやれ、やっと出張が終わった。さて、一度会社に戻るか。」

ドンッ

宇多「痛いっ、ちょっと!あれ、あの野郎、人にぶつかったと思ったら行っちまった。どこの誰だか知らないが一言詫びてくべきじゃないか。」


野丸

宇多「ただいま、戻りました。」

培句「ああ、早かったな。先方はなんて・・・?なるほど、分かった。疲れただろう、まあ休んでてくれ。」

宇多「あっ、そうそう。みんなにお土産を買ってきたんだ。佐藤さん、みんなを呼んできて。」

佐藤「分かりました。」

3分後

宇多「よし、これでみんなに配ったな。」

苑自「あっ、そうだ。部長、部長。」

宇多「駄目だよ、ひとり一個だぞ。」

苑自「いや、もうひとつくれって言ってるんじゃないですけど、財布ありますか?」

宇多「私の財布がどうかしたか?」

苑自「なくさないように、『変身チップ』を・・・。」

宇多「またやったのかよ、まったく・・・。あれ?でもあっちで何回か財布をみたけど、入ってなかったぞ。」

苑自「分からないかもしれませんねぇ。中に縫い込みましたから。」

宇多「何てことするんだよ。そういえばなんか感触がおかしいと思ったよ。出したらちゃんと元通りにしろよ・・・。あれ?」

苑自「どうしたんですか?」

宇多「財布がない・・・。あれ?」

佐藤「どっかで落としたんですか?」

宇多「いや、お土産買うときはあったし・・・、電車にはすぐ乗ったから・・・。あっ、あのときだ!」

佐藤「心当たりがあるんですか?」

宇多「駅前で思い切りぶつかって来た奴が・・・。あいつがスリだったんだ。」

培句「とにかく、盗られたのなら大事件だ。今日はもういいから被害届を出しにいきなさい。」

10日後

警官「失礼します。」

宇多「あっ、刑事さん。もうスリが捕まったんですか?」

警官「いえ、その件では・・・。培句さんはこちらにいらっしゃいますか?」

培句「私が培句ですが・・・。何か・・・。」

警官「培句さん、あなたに逮捕状が出ています。」

培句「えっ、私に?いやいやいや、私何も悪いことしてませんよ。」

警官「そうですか。では、この監視カメラの映像をご覧になってください。」

培句「こっ、これは。」

警官「そうです。金庫破りをしているあなたの姿が映ってるんです。」

宇多「じゃあ、本当に・・・。」

佐藤「経営が苦しいなら言っててくればよかったのに・・・。」

苑自「まさかそんなことする度胸はありゃあしないと思ってたのに・・・。」

培句「誰も私の無実を信じてる者はいないの?」

苑自「だってこんなにバッチリ写って・・・。んっ、これは。」

宇多「どうした?」

苑自「この首筋のところみてください。何かをつけた跡があります。」

宇多「何か・・・。社長、首筋を見せてください。」

培句「あ、ああ。」

宇多「社長の首筋には跡がない・・・。じゃあやっぱり別の誰かが・・・。」

警官「しかし、ここまではっきり写ってるとそれだけでは無罪の証拠には・・・。さっき採らせて頂いた指紋とも一致していますし・・・」

佐藤「でも、不思議な状況ですね。だとすると社長と指紋までそっくりの人が何かを貼ってから防犯カメラをまったく気にせずに泥棒をしたってことですよ。」

苑自「・・・指紋までそっくり・・・貼る・・・あっ!」

皆「変身チップだ!」


今回の話は前回の話の伏線入りでしたが、随分と間が空いてしまいました。

培句社長の運命やいかに・・・。

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