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頭取の最も最悪?な1日

前回の続きです、ああ長かった。

頭取「んっ、どうしたんだ。」

銀行員B「また来てるんですよ。あの製薬会社が。」

製薬会社「お願いします。この通りです。今、研究中の薬が完成したら沢山の人が助かるんです。でも、それにはもう少しお金がいるんです。」

銀行員A「ですが、規則ですから。」

製薬会社「なにを?規則だあ?なんだまたイヤミメガネハゲデブの命令か?やい、こうやっていい大人が頭下げてるのに、一人ぐらい人間らしい奴がいて、考えてさえくれないとはどういう事だ!ああ、こうなったらヤケだ。こいつが目に入らねえか?」

銀行員A「なんですか、それは?」

製薬会社「劇薬だ。炭酸、塩酸、硫酸、オマイ酸と揃ってるんだ。こいつをここで投げるぞ。」

頭取「いかん(心の声)ちょっ、お客様少しお待ちください。ただいま、用意いたしますので。」

銀行員A「えっ、頭取よろしいんですか?」

頭取「いいんだよ。なんか言うとお前の首が飛ぶぞ。これ以上なんか飛んできてたまるか。さあ、どうぞお客様こちらにサインをお願いします。」

製薬会社「えっ、ああ・・・。本当にいいんですか?すみませんね。なんか催促したみたいで。実際大きな事言ったけどこのビンの中身ビタミンウォーターですから・・・。よし、これでいいですか?」

銀行員A「はい。」

製薬会社「じゃあ、必ず返しにきますから。じゃあねー。」

銀行員A「あっ、頭取どちらに行かれるんですか?」

頭取「ちょっと、気分転換に出かけてくる。」

ウィーン

頭取「冗談じゃないよ。銀行の中にいても、金をだまし取られるしさ・・・。早く野丸に行って取らせないと。」

所変わって 野丸

宇多「今、銀行に電話したらさっき出かけた所らしいです。」

培句「困ったな。なんで今頃携帯も持たないんだ。」

苑自「ご心配なく、頭取を見つけるアイディアなら思いつきました。」

宇多「どうするんだ?」

苑自「頭取が標的アンテナをつけているのなら、なにかを投げれば頭取のところに向かうので、場所が分かるという訳です。」

宇多「なるほど、じゃあなにか投げる物・・・。」

培句「これなんかどうだ?」

宇多「社長なに引っ張って来てるんですか?」

培句「そこに捨てられてた廃車だよ。」

宇多「いや、駄目ですよ。頭取死んじゃうじゃないですか。」

培句「いいんだよ。どうせ、このままでも十分危険だから、ばれないよ。」

宇多「情緒がもう・・・。苑自君もなんか言ってやってよ。」

苑自「社長、どの道そんな重い物引き寄せられませんよ。」

培句「なんだ、そうか・・・。」

苑自「ですから、これで我慢しましょう。」

宇多「なにそれ?」

苑自「ロケット花火ですよ。」

宇多「いや、それも十分危ないだろ。駄目だよ、外に向けちゃ。」

苑自「えっ?もう火つけちゃいましたよ。」

宇多「何やってるの。早く消せって。ああ、もう間に合わない。」

シュパン シュパン

ピピピピピ ピコン ピコン

頭取「うわあああ。」

宇多「あっ、外から頭取の声が。」

苑自「じゃあ、行ってきます。」

宇多「動じない奴だねぇ。」


頭取「はあはあ、もうすぐ野丸だっていうのに、なんでまたロケット花火が・・・。」

苑自「頭取ぃぃ。」

頭取「あっ、お前は確か野丸の研究員。」

苑自「無事ですか?」

頭取「無事じゃないよ。満身創痍だよ。最後のロケット花火に関しては、よける時に転んだよ。これ、あれだろ。お前が作った奴のせいだろ。」

苑自「そうですよ。もう大丈夫ですよ。今外しますから。」

ピコン ピコン

苑自・頭取「危ねっ。」

ガンッ

ピコン ピコン

苑自・頭取「再び危ねっ。」

ガンッ

頭取「どうするんだよ。危なっかしくて、ゆっくり取れやしないぞ。」

苑自「それでは、あいつを使いましょう。」

ピッ

フォンフォン

頭取「なっ、なんか飛んできたぞ。」

苑自「あれは、私の作った小型飛行機ですよ。」

ドシンッ

頭取「でも、これ廃車になんか色々付けただけじゃないか?」

苑自「そうですよ。さっき、社長が投げようとしてたんで、珍しくまともな事言って、止めたんですよ。こいつではるか上空に行けば頭取に引き寄せられる物もないので、安全ですよ。」

頭取「なるほど。」

苑自「それじゃあ、行きますよ。」

上空 3000メートル

頭取「さっ、寒。」

苑自「まあ、上空3000メートルですからね。もうすぐ、取れますよ。

」頭取「ちょっ、なんか旅客機が来てるぞ。大丈夫か。」

苑自「大丈夫ですよ。あんな重い物引き寄せられませんよ。」

プルルルル

苑自「あっ、電話だ。ちょっと、待ってくださいね。もしもし?」

宇多「苑自君か?今どこにいる?」

苑自「茄茂泣町上空3000メートルですよ。」

宇多「どうでもいいから、早く戻って来て。えらい事になっるから。」

苑自「えっ?」


ラジオ「続報です、茄茂泣町上空に向かっている、小型隕石は大気圏で燃え尽きることはなく、依然として茄茂泣町中央部に向かっております。」


副機長「機長、駄目です。これ以上操縦桿が動きません。確実に衝突します。」

機長「マジで?うわ、もう、冗談じゃねえよ。絶対、墜落するじゃん。」


ラジオ「ただいま、続報が入りました。ええ、まあ簡潔に言いますとこのままだと隕石は旅客機に衝突して、墜落。また、墜落した旅客機がきっかけで大規模な火災が予想されます。皆、逃げてええ。」

プッ

苑自「だ、そうです。」

頭取「いやいやいや、超まずいじゃん。早く私たちもここから避難しないと・・・」

ピピピピピ ピコン ピコン

カクッ グウオオオオ

頭取「あれっ?なんか、こっちに向かってない?」

苑自「そんなまさか・・・向かってますね。」

頭取「早く、何とかしろよ。もっと、スピード出せよ。」

苑自「もう、出ませんよ。」

頭取「なんで、もっとちゃんとしたの作らねえんだよおお。」

苑自「てめえが、金を貸さねえからだろおお。」

頭取「何、人の金頼ってんだよおお。ちょっと、貸せよ。変わるから。」

苑自「駄目ですよ、暴れちゃ。」

ボロッ

苑自「あああああ。」

頭取「落ちたああ、野丸の研究員が落ちたああ。名前覚えてなかったけど、あの末恐ろしい物作るやつが落ちたああ。」

苑自「あああああ、どうしよおお。携帯とエアバッグだけ持って落ちたああ。あっ、待てよ。エアバッグで・・・」

フワッ

苑自「あっ、結構いける。」

ガンッ

国防庁長官「グエッ。」

苑自「あっ、どうも。ご無沙汰しております。」

国防庁長官「あっ、お前は数年前に軍事工場の機密情報をハッキングして、軽く騒ぎを起こした苑自じゃないか。」

苑自「まあ、過去のことじゃないですか。たいした騒ぎにもならなかったし。」

国防庁長官「結構、騒ぎになってたよ。で、なんで空から落ちてきたの?」

苑自「ええ、ちょっと訳ありで・・・で、何やってるの?」

国防庁長官「いや、あの隕石をミサイルで迎撃するんだよ。」

苑自「えっ?」

ピピピピピ ピコン ピコン

頭取「なんか、ミサイルも増えたああ。」


苑自「えっ、いいんですか?あれに、茄茂泣銀行の頭取が乗ってるんですよ。」

国防庁長官「エッ、まずいんだけど。あそこから、結構金借りてるのに・・・。」

苑自「あれっ、なんか傾いてない?」


頭取「なんか、落ちてるうう。」


苑自「あそこに、あるのなんでしたっけ?」

長官「確か、市民プールじゃなかったっけ?」

ドボンッ

ピピピピピ ピコン ピコン

ピッピッピ プスン

ドンッ

頭取「あっ、なんか腕の機械が壊れた。ゴボオボボ。」


ラジオ「ええ、今回なぜだか奇跡的に隕石の衝突は避けられ、ミサイルで爆破されました。では、最新ニュースです。先程、長年研究が続けられてきた新薬が完成しました。これにより、途上国で蔓延していた・・・」


その後、頭取は数々の特集で取り上げられる。≪標的≫となっていた。

ええ、今回も無事書き終わりました。

今回のパロディ落語は『五貫裁き』です。

感想お願いします、相変わらず作者が寂しがるので・・・

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