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実は培句社長には、弟がいたんです。

苑自主任の発明した、『携帯に装着して、歌を歌うとどれぐらいうまいかを、点数で判定してくれる機械』の売り上げ調査のために、野丸の社員たちは培句社長の弟が経営しているデパートに、訪ねていった。

苑自・宇多「こんにちはー。野丸のものです。」

培句ばいく 鎗栗そうりつ「これはどうも、ようこそいらっしゃいました。」

宇多「どうですか?わが社の製品の売り上げは」

鎗栗「ええ、とてもいいですよ。ただ・・・」

宇多「どうしました?」

鎗栗「総合的に見て、うちのデパートの売り上げが芳しくないんですよ。」

苑自「血は争えませんね」

宇多「それはまた、で、何か対策はしてるんですか?」

鎗栗「ええ、今、屋上でヒーローショーをやってるんですが、これもまた人気がなくて。」

宇多「どんなんですか?」

鎗栗「ちょうど、あと少しで次の会が始まるんでみんなで見に行きますか?」

宇多「ええ、ぜひ」

15分後、ショーが終わって

宇多「苑自君。」

苑自「はい。」

宇多「これはひどいな」

苑自「ええ、お金取られなかったからまだしも、こんなものを見るために時間を使ったと思うと怒りがこみ上げてきますね。」

宇多「鎗栗さん、このショーの脚本誰が書いたんですか?」

鎗栗「わたしです。」

宇多「じゃあ、キャラクターのデザインも。」

鎗栗「ええ、自分でも見てて情けなくなってきました。」

宇多「苑自君、さすがにちょっとひどいから改善に協力しようよ。」

苑自「えー、いやですよ。めんどくさい」

宇多「そういうなよ、鎗栗さんがなみだ目じゃないか。とにかく主人公の動きが恐ろしく悪かったですね、あの中どんな人が入ってるんですか?」

鎗栗「ええと、確か『古来亭こらいてい 敬生けいしょう』って言う落語家さんですね。」

苑自「古来亭 敬生・・・?それってもしかして『古来亭こらいてい 知銘ちめいしょう

』師匠の内弟子じゃありませんか?」

鎗栗「ええ、そうですよ。」

宇多「知銘生さんなら聞いたことがあります。確か大変な名人らしいですね。あれ、苑自君?」

スタスタスタッ

苑自「ねえ、敬生さん。」

古来亭 敬生「はっはい、何でしょう。」

苑自「もしかしてあなた、知銘生師匠とは親しいの?」

敬生「ええ、まあ」

苑自「じゃあ、君が言えば知銘生師匠のサインぐらいはもらえるの?」

敬生「ええ、おそらく。」

苑自「宇多さん。」

宇多「どうした?」

苑自「やりましょう。」

宇多「はっ?」

苑自「私たちでこの見てて、目が腐るほどだめなショーを変えましょう。」

かくして、苑自主任の私利私欲のために、駄目ヒーローショーの改良計画が始まった。次回へ続く。

ええ、この作品は生意気にも次回へつづきます。

落語家が出てきたのは、作者が大の落語好きだからです。

次回、苑自主任の大暴走による、ヒーローショーの改良計画が始まります。

感想お願いします。作者が寂しがるので・・・。

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