結婚はする前の日が、一番幸せだったりする。
毎度おなじみ、有限会社野丸。
今日の話は珍しく佐藤さんが主演です
培句「えっ、お見合い?」
佐藤「ええ、両親が突然いけなくなって、親戚一同誰も都合がつかないんですよ、ですから普段お世話になっている、社長がご同行されて下さったらありがたいんですけど・・・」
培句「それは、構わないけど私でいいのかね?」
佐藤「ええ、社長がいて下さったら百人力です。
培句「と、いうわけで私は明日外出することになりました。
苑自「えー、ずるいですよ。社長だけ遊びに行って。」
宇多「別に遊びに行くわけじゃないだろ。」
苑自「でも、われわれ社員に過酷な労働を強いて、社長だけずるいじゃないですか。」
宇多「お前、さっきまでペットのバッタとたわむれてたじゃねーか。」
培句「分かったよ、お前は明日仕事しなくてもいいから、今まで迷惑かけた人達に謝ってきなさい。」
苑自「えーっ。」
培句「嫌なら、仕事しろ。」
苑自「分かりましたよ。行きますよ。ちなみに、どこでお見合いやるんですか?」
培句「教えたら絶対来るから、絶対教えない。心配だから宇田君もついていきなさい。」
宇多「分かりました。でも懐かしいですねお見合いなんて。」
培句「そうか、宇田君はお見合い結婚だったな。そういえば、苑自君は、どういう馴れ初めがあったんだっけ。」
苑自「そうですね、あれは確か・・・」
7年前
苑自「やれやれ、また大量に没もらっちゃった、培句社長にいくら言っても会社のコンセプト変わらないから、作りづらいんだよな・・・悪いね平野さん手伝ってらっちゃって。」
平野「・・・・・」
ボトッ
苑自「ああ、また落としちゃった。そうだ、この『飲んだ瞬間、全く嘘がつけなくなって思ってることをべらべらしゃべりだす薬。』をミネラルウォーターのペットボトルの中に、溶かしちゃおう。ちょうどここに蛇口が・・・よし、空きビンにこれを入れて。少し手が空いた。あっちょっと待ってください。トイレに行ってくるんで、荷物見ててください。」
平野「・・・・・」
配達員A「全く、ペットボトルの箱に突然穴が開くなんてついてないな、あっ、こんなところまで。あの、このペットボトル転がってきたやつですか?」
平野「・・・・・」
配達員A「なんだ、何も言わない、変な人だな。じゃあ、もらっていきますよ。」
配達員B「おーい、早くしろ。」
配達員A「はーい。」
苑自「ああ、すいませんね。平野さんお待たせして、じゃあ行きますか。これ捨てに行くところ、結構遠いから。」
ゴトッ
苑自「あっ、『見た目はミサイルだけど、当たっても爆発とかはせず吸盤のように吸い付いて、露骨に痛い機械』が、落ちてスイッチが入った。」
通行人C「誰かー、助けてください。ひったくりがー。」
苑自「えっ。」
ひったくり「はあはあ。」
キューン ズボッ
ひったくり「うわ、なんだこれ。吸い付いてきた。せっ背骨が、ギブギブ。」
通行人C「あの、今ひったくりに吸い付いてるのは、あなたのですか?」
苑自「ええ。」
通行人C「よかったら、今度お食事でも?」
宇多「それが、馴れ初め?」
苑自「ええ、特に断る理由もなかったし、いい人だったんで、これをきっかけに。」
宇多・培句「ふーん。」
余談 7年前
配達員B「どうも、到着しました。」
職員D「ああ、よかった。記者会見に間に合って。」
報道陣E「輪追先生、今回の不明予算問題に対して、どのように思われますか?」
輪追 署黒「ええ、今回の問題に関しては、いまだに我々も調査中です。しかし、我々は常に国民の皆さんのことを考え・・・」
ゴクンッ
輪追「・・・・・」
報道陣E「先生?」
輪追「まったく、いつまでこんなくだらない事を、続けるんだおい?あの予算は俺が愛人と旅行に行くために使ったんだよ。」
報道陣E「じゃあ、今回の問題の原因は先生ということですか?」
輪追「ああ、そうだよ。まったくなんでマスコミも、俺達にずっと張り付いておいて気づかないかね?そうそう、5年前の賄賂にも気づいてないしな、本当に警察も馬鹿だよな。ベラベラ・・・」
こうして、輪追は逮捕された。
ええ、今回も無事書き終わりました。
この話は後編に続きます。
感想お願いします、相変わらず作者が寂しがるので・・・