表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
83/118

そうくる・・?


長い廊下を歩いて、もと来た扉を目指して歩いていると、私はちょっと・・・いや、かなり、恥ずかしい事を、セレムや神様の前で言ったのでは。・・っていうか、言っちゃったーーーー!!!!と、軽く羞恥心で死にそうになっていた。


いや、言い訳しちゃうと、神様の前に立つと、なんかこう・・パワーみたいなの貰っちゃうの??なんか、大きく出ちゃったよね???うあぁあああああ恥ずかしい、ごめんなさい神様。

なんかイキちゃったかもーーー??!!


セレムもずっと無言だし、早く扉の所へ着かないかな・・

私はもう居たたまれない気分で、そわそわしっぱなしだった。

と、入って来た扉が見えてきた。


ちょっと安心して、セレムに


「・・・ねぇ、セレム・・今度神様にお供えとかしたいんだけど・・何か好きなものとか知ってる?あの・・なんていうか、今から謝りに行きたい気分で・・」


そう言いかけると、ギュッと抱きしめてくる。

まぁ・・今は神の御前じゃないしいっか・・・。

私は、セレムの背中をトントンと叩く。


「えーと・・セレムさん?」


「・・・・カエが好きだ」

「・・・・うん・・、まぁ、知ってます」


「ずっと・・・俺のそばで生きて欲しい」

「・・・うん・・」


あ、セレムからすごくいい香りがする。


「・・・俺のそばで、笑っていて欲しい」

「・・・・・・うん」


「結婚・・して欲しい。できればすぐにでも」

「・・・・・・うーん・・?」


「・・・そこはうなづく所だろ・・」


セレムが恨みがましい目で見てくる。

だって、返事したら・・きっと、今日にでも結婚式挙げそうなんだもん。


「・・じゃあ、結婚式はしてみたいな」

「今日中に」

「早い!!そう言うと思った!!普通は、どれくらいの期間をかけるの?」


「普通に・・了承すれば当日する・・・・こともある」


ちょっと横目で説明するセレムさん・・・。

王子ー、嘘はいけないと思います。


きっと・・ここを出たら、さっさと結婚式挙げかねない。

まぁ、それでもいいか・・。というか、覚悟するしかない。

言い出したら聞かないのは、なんとなくわかってきた。



セレムが、蒼い瞳をキラキラさせてこっちを見る。

ああ、綺麗だな。

私の星の色だ。

不思議な縁で、私はこちらの世界へ来たけど、あっちの世界とも確かに繋がっている・・そんな気持ちになった。



「カエ、返事が欲しい・・」


掠れた声が、耳元で囁く。

心臓に非常に悪い。

しかも神殿の中ですよ?

神様だって見てると思いますよ?

いいんですか?知りませんよ?



「・・・・・・・・・・・よろしくお願いします」



真っ赤な顔で返事をすると、甘い香りがいっぱいに広がる。

神様、すみません・・。

ちょっと見ないでいて頂けると嬉しいです・・。

あとできれば、耳も塞いで欲しいです・・。



セレムの蒼い瞳が嬉しそうに私を見ているけど、恥ずかしいので目を瞑る。



そっと触れてくるキスに、胸がいっぱいになって、

頬を触れてくるセレムの袖をギュッと掴む。



深くなるキスに、溺れないように。







評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ