もしかして・・?
大人セレムの寝顔が目の前にあったのに、叫ばなかった私・・偉い。
・・・神様、戻すならせめてセレムはちびっ子のままでいさせて欲しかった・・。可愛いし、あと迫ってきても、まだ逃げられるし・・体格的に。心情的には、死にそうだったけど。
静かな寝息を立てて寝ているセレムを思わずじっと見る。
すっと通った鼻筋、褐色の肌だけど・・濃すぎない色だよね・・。まつ毛バッサバサだな〜・・眉毛も綺麗な形で目を開けると、綺麗な蒼い瞳だし。唇の形も綺麗だなぁ・・っていうか、どこも整ってて綺麗って羨ましいな・・。
黒髪がツヤツヤしていて、少し目元を隠していて、そ〜っと触ってみる。
こんな綺麗な人に、「好きだ」とか「結婚しよう」なんて言われるなんて思わなかったよ・・。人生、まだ18年しか生きてないけど、わからないものだなぁ・・。盛り沢山すぎ感否めないよね。
でも・・・もしこの先、一緒にいられるなら、セレムがいいな。
ちょっと迫られると心臓に悪いけど。
優しいし、一緒に喜んでくれるのも嬉しいし。
そう思っていたら、セレムがゆっくり目を開ける。
蒼い瞳と目があって、嬉しそうに笑う。
あ、私・・本当にセレム好きだな。
すごく好きだな。
そう思った。
ふわ・・っといい香りがする。
セレムの唇に、私からキスすると、驚いたセレムの目と合う。
「・・・・・カ・・」
私は、ものすごい速さで起き上がる。
セレムに今捕まったら、恥ずかしすぎて死ぬ。
「おはよ!先、起きるね!」
パッと部屋へ駆け出すと、伸ばした自分の手を見たセレムは大人に戻ったのに気付いたのか、うあぁ・・・と呻いていた。
よしよし。私はやり返せた充足感で一杯だった。
今日も気持ち良い快晴だった。
「今日も天気いいね〜」
「・・・そうだな」
「どうしたの?体調悪い??」
「・・・・・朝をもう一回やり直したい」
「あ、それは無理デスネー」
着替え終わって、セレムと食堂へ行くが、不満気な顔で答えるので、私は笑いを咬み殺すのに必死だった。食堂へ行くと、アイシェさんとリファートさんが待っていてくれた。
「あら〜、今度は戻ったの?忙しいわね〜」
「姉さん・・・」
「一応、薬は出来たけど、飲んでおく?」
「リファート殿・・申し訳ない・・もちろん頂きます」
淀みなく言うなぁ〜〜なんて思いつつ、薬の瓶を受け取ったセレムは、さっと飲んでしまう。あーあ、可愛いちびっ子セレム〜・・・。私は、大変残念な気持ちで一杯だ。
「リファートさん・・・小さくなる薬って、作るの難しいんですか?」
「・・・カエ?!」
「・・・ちびっ子セレム、可愛かったんだもん・・」
「薬はいつでも作れますよ。送りましょうか?」
「リファート殿・・・」
セレムが、大きなため息をつくので、私とアイシェさん、リファートさんで笑ってしまった。
この和やかで、穏やかな時間がずっと続けばいいな・・
そう思える時間だった。
ひとまず無事にセレムが戻ったし、約束通り・・帰る事になった。
アイシェさんは、抱えきれないほどお土産をくれて、ぎゅうぎゅうに抱きしめてくれて、作ったドレスやアクセサリーは、後日送るから、セレムに見せたげてね!と、いたずらっぽい笑みで耳元で教えてくれた。・・そういえば知らないんだった。
リファートさんからは、なんとカメラ10号を渡された。
もはや発明品の王と呼ぼう・・・。
写真の紙を辞書くらいある??っていう厚みでくれて、足りなかったら送るね〜っと笑って言う。・・これ、撮りきるのかなり先になると思う・・。私は、頼まれていたカメラについての用途や、注意点を書いた紙を渡し、大いに喜ばれた。そして、近く遊びに行くから、また相談に乗って欲しいと言われた。もちのロンです。
そうして、私達は一緒に来てくれたローニャさん、護衛の騎士さん達と転移魔法で帰ったのだった・・。
あーーー楽しかった!!!!
・・横で若干不満気なセレムさんがいますけど。




