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いざ異世界旅行!その9

どこがどうなったかが本当にわからない・・。


とりあえず私は8歳児のセレムに、常時手を繋がれ、ニコニコ微笑まれている。しかもちびっ子だし、流石に大人セレムのように、無・・で対処はできない。だって、小さい頃から小さい子には優しくって叩き込まれたし!!


おかしい・・・大人セレムで参ってるから・・の、アイシェさんのお宅訪問だったはずなのに!結局変わらない上に、なんなら遠慮も配慮もすっ飛ばしたちびっ子セレムにずっと迫られている。


聞こえないように、そっと息を吐き・・リファートさんの工房へ夕食後向かう。もちろんセレムは常にいる。スマホ・・とか思えばいいかも。小さいし、ないと困るし。


工房に入ると、リファートさんが早速いい笑顔で出迎えてくれる。そういえば、朝食も夕食も一緒じゃないけど、食べてるのかな・・うん、食べてるって思っとこ。


「もうちょっと改良してみたんだ!」


そう言って早速、試作品第3号が渡される。3号って・・いや、早いな!朝見た時は、デジカメサイズだったが、一回り小さくなった感じだ。早速、横にいるセレムに「こっちみて〜」と言いながらバシャっと撮る。

ジャーっと音をたて、カメラの部分から写真が出てきたので、見てみると・・おお、地球のカメラと変わらない出来栄え!


「え、えーー!!!すごい!!私の持ってたカメラと同じくらい綺麗!!」

「やった!本当?!すごく嬉しいな!あ、あとここのボタンを押してみて。」

「?ここを押すと、どうなるんですか?」

「動いてる姿と、声も撮れる」

「え?!それ、動画じゃないですか?!!!」


30秒くらいまでしか撮れないらしいが、ものすごい進歩だ!ぜひとも売って欲しい!!今すぐ欲しい!!!

ちびっ子セレムに、


「セレム君、一回撮ってみたいから、名前と年を言ってみてくれる?」

「・・・?はい・・・」


動画って、わからないよね・・ピンとこないよね。


「えーと、じゃあ私が撮られてみるか・・、リファートさん撮ってもらえますか?」

「はい!」


リファートさんがカメラを構えて合図してくれる。


「カエです。今日はカメラ試作を手伝ってます。ええと一旦止めてもらえますか?」


一斉に小人のおじいちゃん達やアイシェさん、ローニャさん、セレムがじいいいっと見てるので、恥ずかしいわ、居た堪れないわ・・で。


と、ジャーっと写真が出てくる。

一斉に注がれる視線。

そして写真が「カエです。今日は・・」と、話し出すと、みんな目が丸くなり、すごい!!!これ魔法じゃないの?!と、大騒ぎである。


「これ、声の大きさとかも調節したいですね。あとこの写真自体は、どれくらい撮った状態を維持できますか?」


私は興味津々である。だってエルフさんなんて、すっごい長生きでしょ?写真を撮っても消えちゃったら悲しいよね・・。


「さすが着眼点が違うね!写真自体はまだどれくらい持つかはテスト中だけど、千年は保たせたいよね。声の大きさは、これからかな」

「リファートさん、すごいですね?!」


ちびっ子セレムがリファートさんのそばへやって来て


「あの・・それって貸して頂くことはできますか?」

「使ってみたいですよね?そうですね・・明日か明後日にはもう一台作れると思います。そうしたらこちらをお貸し致します。ただし取り扱いには注意して下さいね」


ニコっと、背をかがめてセレムに説明するリファートさん・・いいお父さんになりそう。


「はい!ありがとうございます」


ニコニコ笑うセレムに、良かったね!と話すと


「写真が撮りたいと、仰ってましたし・・楽しみですね!」


って笑うから、天使かな?って思った。

何このいい子!




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