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キングも凍る

「コーカス王国冒険者ギルドの年次総会?」


「ええ、来週、王都クリシュナであるの。それでね、ゴールドちゃんに乗って行きたいなぁ・・・って思うんだけど・・・」


ここはイネルバ冒険者ギルドのマスター執務室だ。


オレはステラさんに素材買取りをお願いし、お金を受け取ってそのまま帰ろうとしたんだが、腕を掴まれて長椅子ソファに座らされ、ステラさんがオレの膝の上に乗ってきた。そして今に至る。


ちなみに素材の買取りにはミノタウロスとリヴァイアサンの素材と黄金の宝箱と矢を出して、合計白金貨71枚金貨412枚にもなった。リヴァイアサンの素材が高く売れた結果だ。


「ああ、公式訪問だと、迎賓館のクローゼットを使うのはまずいか・・・」


「そうなの、ねぇ、いいでしょう?、護衛依頼だすからぁ、一緒に・・・いこ?」


ステラさんが、オレのジャージの胸に人差し指を置き、クリクリしてくる。真下から上目使いで見てくる。


くああ、ち、近い。甘い息が鼻腔をくすぐる。頭がクラクラする。


「わ、わかった。一緒に行こう。」


「ありがとぉ、だからアキラさん好き!」


ステラさんが抱きついて、オッパイをグリグリ擦り付けてくる。


ぐああ、気持ち良すぎる。


「あとね、たまにでいいから、ドラゴンダンジョン・・・入ってくれないかなぁ?、」


「・・・まだ、他の黒ランク冒険者は来てないんだ。」


「そうなの・・・ね、お・ね・が・い。」


オッパイをグリグリしながら、首筋に息を吹きかけてきた。


あ・・あかん。もう辛抱たまらん。


「わ・・・わかった。明日にでも、入ってくる。・・・はぁ、はぁ。」


「ふふ、ありがと。・・・ちゅ。」


首筋を甘噛みされ、ついにオレの理性は吹き飛んだ。


「ス、ステラさあん!、」


「あん!」


オレはステラさんを長椅子ソファに押し倒した。





「ただいまぁ。これからリタンブールのミノタウロスダンジョン行くぞ、皆準備しろぉ。」


オレはステラ邸に入り、声をかけながら、自室に着替えに行こうとする。


ガッ!


アリエスとゴールドに両腕をつかまれた。後ろにはブルーもいる。


「おかえりなさい。ご主人さま。まずは汗を流しましょうねぇ。臭いますよ、いろいろと・・・」


「そうじゃな、サッパリさせんとな。わしらが集中できんしの。」


「でしゅ!」


オレは露天風呂に強制連行された。


この後、シルフィとトレイシーも加わって体の隅々まで綺麗にされた。


ゴールドとブルーはいつのまにか大人バーションになっていた。


ブルーも少しの時間なら自分の意思で大きくなれるらしい。なにの後すぐに小さくなっていたが・・・





適度な運動の後、装備を整えてリタンブールのミノタウロスダンジョンに来た。


ここはボス部屋直前の袋小路だけ掌握してある。


バタン!


背後で扉が閉まった。


東京ドーム4つ分くらいの広大な広間の中心に光の粒子が集まり始める。


「シルフィ、バリアとシールドだ。」


「はい、ウィンドバリア!、ウィンドシールド!・・・」


ゴールドを肩に乗せたシルフィが全体バリアを張った後、個別にシールドを張る。


風の障壁がオレたちを覆う。ゴールド効果でかなり強固になった感じがする。


「よし、ゴールド、ブルー。オレの肩にのれ!」


ゴールドが左、ブルーが右の肩によじ登り、オレの頭にしがみつく。


あ、あったかくて気持ちいいかも・・・


「よし、いくぞ?!」


「やってやるのじゃ!」「いくでしゅ!」


ミニマップには広間の中心に薄い赤い光点の群れがあった。顕現直前、いいタイミングだ。


「ブリザード!」


オレは赤い光点の群れの中心をクリックした。


ゴゴッゴオオオオォオォオ!


極寒の嵐が吹き荒れた。明らかにいつもより規模が大きい。十分距離をとっているのに、ここまで冷気が届いている。バリアを張っておいて良かった。


嵐の後には、棍棒をもったザコミノタウロス10体、斧を持ったウォリアミノタウロス3体、そして金属鎧を着て剣を持ったキングミノタウロス1体が凍り付いていた。


ピキピキピキ・・・・


凍りついたミノタウロスたちにヒビが入った。


なに?、これでもキングは凍らないのか?


パリン!


氷の枷をといて動き出すのかと思ったが、ミノタウロスたちはそのまま全て砕け散った。氷の破片が辺りを舞った。それが光の粒子となって、やがて消えていった。


床には魔石と素材が複数残されていた。


凍らせて動きを止めるだけではなく、そのまま体を打ち砕くとは・・・どんだけ威力が上がってるんだ?


「やったのじゃ!」「やりましたでしゅ!」


「ああ、2人ともよくやった。」


===============

ミノタウロスダンジョンボス部屋を掌握しました。

===============


広間の奥に宝箱が出現した。


オレは傘でそれを開いてバックステップする。


ヒュッ!、パシ!


目の前を通りすぎようとした矢を掴む。ふむ、これは普通の矢だな。


宝箱の中には銀色に輝く槍が入っていた。


アイテムウィンドウに入れると[ミスリルの槍]と出た。


再びアイテムウィンドウからそれを取り上げ、掲げる。


「これはシルフィが使え。」


「はは!」


シルフィが両手でミスリルの槍を受け取った。


代わりに鋼の槍をシリフィから受け取り、アイテムウィンドウに入れておく。


ゴールドとブルーのブースト効果は想像以上に強力だったな。

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