アンブレラトルネード
「ダイヤモンドダスト!」
ミノタウロスが氷の結晶に纏わりつかれ、氷の彫像と化す。
「はぁ!」
トレイシーが大剣の横薙ぎで足を切る。
ドドーン、
ミノタウロスのその50メートルの巨体が倒れる。
頭部がやっと手の届く位置にきた。
「スラッシュ乱舞!」
アリエスの15連撃がミノタウロスの頭部を粉砕した。
ミノタウロスは光の粒子となって消えていき、後にはミノタウロスの魔石小とミノタウロスロースがあった。
「ご主人様、ミノタウロスロースがでましたよ!」
アリエスが嬉しそうに巨大な肉塊を持ってくる。
「ああ、よかったな。」
オレはそれをアイテムウィンドウに収納して、アリエスの頭を撫でる。
ミノタウロスロースは高級食材だけに、とても美味しい。この1つくらい家で食べる分にまわしてもいいだろう。
それにしても・・・
オレは魔石も収納して、マジックポーションを取り出して一気に飲み干す。
ダイヤモンドダストは強力で、決まればほとんどの敵を完全に行動不能にする。
しかし、消費MPが500と大きい。連戦になるとすぐにオレのMPが枯渇してしまう。
マジックポーションは1本でちょうど500のMPを回復してくれる。
つまり、ダイヤモンドダスト1回分。
今飲んだので、今日5本目だ。ちょっとおなかがタプタプしてきた。
できるだけアイスアローで対処しているが、オレとシルフィの方まで敵がくると、あせって使ってしまう。
出し惜しみをして大怪我をするよりは、いいけど、この効率の悪さはどうにかならないものか?
スキルのサブメニューを出した。
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追加するスキルを選択してください。
現在残りスキルポイント54P
アンブレラトルネード 20P
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アンブレラトルネードをとった。
次の戦いで試してみるか、役にたてばいいけど。
ミニマップに赤い光点が4つ写った。
4体の群れもいるのかよ。
でも100メートル幅の通路に身長50メートルの巨体だ。横一列には並べない。前面に出ているのは3体だ。
「ご主人様、大丈夫か?」
ゴールドが心配そうに見上げている。
「我を頼ってくれていいのじゃぞ?」
「ああ、まだ大丈夫だ。でも、危なくなったら助けてくれな?」
「おぅ、まかせるのじゃ。」
カイザードラゴンの力を使えば、ミノタウロスなど簡単に倒せるかもしれないが、どうもいやな予感がするんだよな。ダンジョンモンスターが別のダンジョンで戦って果たして大丈夫なのか?、とりこし苦労かもしれないが。
とにかく、今は目の前の敵に集中するか。
「ウィンドバリア」
シルフィが風の障壁を展開した。
オレはアイスアローのウィンドウを既に展開済み。
クリック連打で次々に撃ち出した。
「「いきます。」」
アリエスとトレイシーが左右に飛び出していった。
混雑した状態が幸いし、3体のミノタウロスの足を地面に縫い付けることができた。
残り1体のミノタウロスがオレとシルフィ、ゴールドに迫る。
オレは鋼の傘を構えて、腰を落とす。
ミノタウロスの頭は遥か上にあるのだが、何故か届く気がした。
「ブモォオオオ!」
雄叫びと共にミノタウロスは棍棒をオレに振り下ろす。
ガン!
バリアに当たって弾かれる。今だ!
「アンブレラトルネード!」
オレはスキルの発動と共に竜巻になった。え?、なにこれ?
竜巻回転して飛んでいったオレはそのままミノタウロスの頭に激突。これを粉砕した。
うぇえええ。目が回るぅ。
上空で回転が止まり。静止する。
おぉ、落ちるぅ。
と思ったところで手に持った傘が開き、ゆっくり地上に降りることができた。
「「ご主人様」」
足を凍らせた3体のミノタウロスを倒して、アリエスとトレイシーが駆け寄ってきた。
「「ご主人様、かっこよかったです。」」
2人がうっとりとした目で褒めてくれた。
そうか?、本当にこれかっこよかったか?
激しく疑問に思ったが、強力なスキルであることは間違いない。消費MPは80だった。
ただ、自分自身が突っ込んで行くことを考えると、武器の傘はできるだけ丈夫なものにした方がいいな。
これからはオリハルコンの傘を使おう。
精神的にも肉体的にも疲労困憊したオレはこの後すぐに中継ポイントになりそうな袋小路に到達できたので、今回の攻略をここで切り上げた。




