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情報公開

オレはひとかかえもある大きな桃に頬ずりしている。なんて気持ちいいんだ。そして美味しそう。


いただきまぁす。


カプ


「ああん!」


ん?、桃が艶めかしい声を?


そこで夢から覚めた。目の前には可愛らしいお尻があった。


視線を上に上げると真っ赤になったトレイシーがいた。


「おはようございます。ご主人様。」


「おはよう、トレイシー。今日はトレイシーが添い寝してくれたんだね。おかげで良い夢が見れたよ、ありがとう。」


トレイシーに軽くキスをしてベッドからでる。


ここは元々ステラさんの寝室だが、巨大なベッドを置いて夜はここで皆で寝ている。


サイドテーブルにステラさんが用意してくれたんであろう黒ジャージが置かれてあったので、パジャマをそれに着替える。


ダイニングに行くとアリエスとゴールドが駆け寄ってきた。


「ご主人様。おはようございます。」「おはようなのじゃ、ご主人様。」


2人に手を引かれてデーブルにつく。


テーブルにはご飯に味噌汁。それに少し不恰好な目玉焼きがあった。


「今日は我がご主人様の目玉焼きを作ったのじゃ。」


ゴールドが薄い胸を張って言った。


「そか、ありがとな。ゴールド。」


オレはゴールドの頭を撫でる。すると、ゴールドのお尻から尻尾らしきものがピョコンと飛び出してきて、左右に盛大に振られた。


ついでに反対側のアリエスの頭も撫でた。アリエスの尻尾もブンブン振られる。ああ、この子たちの頭を撫でると癒されるわぁ。





喧騒に包まれる朝の冒険者ギルドに入った。オレに視線が集まり、辺りを静寂が支配した。


バカに絡まれることを嫌って混雑時間帯を避けていたが、黒ランクに上り詰めた今はもう大丈夫だろう。


「アキラさん、おはよう。」


ビルが左右にケイトとサラを伴って現れた。


「おはよう、ビル。相変わらず仲がいいな。」


今のオレは1人、くそ、やっぱりシルフィとトレイシーも連れてくれば良かったかな。


「ビル、金ランクに昇格したそうだな。おめでとう。」


「ありがとう。アキラさんにはかなり差をつけられちゃったけどな。良かったら今度また一緒に飲もう。」


「ああ、そうだな。じゃあ、また今度。」


軽く手を振ってビルたちに別れを告げるとオレは受付にいたメアリーさんに声をかける。


「おはようございます。メアリーさん。執務室に行かせてもらいますね。」


「おはようございます。アキラさん。はい、どうぞ。」


我が物顔でギルド職員の専用スペースに入る。黒ランクになると顔パスなのだ。決してオレがステラさんの男だからって理由の方が大きいわけじゃない・・・ごめんなさい、やっぱり後者の理由のほうが大きいです。


ギルドマスターの執務室のドアをノックする。


「どうぞ」


中からステラさんの声がしたので、扉を開いて中にはいる。


「おつかれさま、ステラさん。忙しかったかな?」


「おつかれさま、アキラさん。いえ、ちょうどひと段落ついたところよ。さ、座ってちょうだい。紅茶でも入れるわ。」


今日はちゃんと、家で出勤を見送ったからな、ステラさんの表情も穏やかだ。平和が一番。


ステラさんが入れてくれた紅茶を飲む。ダージリンだ。美味しい。すっかりオレの好みをステラさんは把握している。


「じゃあ、まずは買取りをお願いしようかな?」


「わかったわ。じゃあ、倉庫に行きましょう。」


トロールダンジョンより上のダンジョンの素材は嵩張るものが多いので、倉庫での検品作業となる。


素材を出して、オレは一足先に執務室に戻って待っていると、やはり3分の待ち時間でステラさんは戻ってきた。


「おまたせ。アースドラゴンの魔石が10にミノタウロスの魔石小が1、それに黄金の宝箱1に黄金の矢が1で、白金貨12枚と金貨123枚ね。買取り表になかった黄金の宝箱は金貨20枚、黄金の矢は金貨3枚で査定させてもらったわ。」


「分かりました。それでいいです。」


オレはステラさんから、お金のつまった皮袋を受け取った。


「今回、肉類が全然なかったようだけど?」


「ゴールドに食べさせちゃったんですよね。すみません。今度からはできるだけ残しますね。」


「ええ、できたらお願い。ゴールドちゃんには家でできるだけ食べさせてあげるから。」


「ステラさん。これからリタンブールのミノタウロスダンジョンを攻略していこうと思います。それで、ここのオークダンジョンの隠しダンジョンであるミノタウロスダンジョンを開放して情報公開しようと思うんですが。」


「え?、本当?、いいの?」


ステラさんの顔が期待に輝く。


「ええ、そうした方がオレたちがここにミノタウロスの素材を出しやすいでしょ?」


「そうね、アキラさん、ありがとう。愛してるわ。」


ステラさんは抱きついてきてキスの嵐を見舞ってきた。


あ、そんなにされたら・・・ああ、もう辛抱たまらん!、


オレはステラさんを長椅子ソファーに押し倒した。


1時間後、オレは執務室を後にした。情報公開の手続きはドラゴンダンジョンの時と同様にすることにした。


さぁ、リタンブールのミノタウロスダンジョンを攻略しますか。

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