クリシュナの路地裏袋小路掌握
「デイジーちゃん、今後の予定はどうなってるの?」
「はい、今日は午前中にアキラさんの授与式の衣装合わせ。明日、午前に授与式。午後にお披露目の立食パーティとなっております。」
朝食の席、今オレの隣にはアリエスとゴールドがいる。
やっぱこの子たちが隣にいるのが落ち着くわ。
ツイン王女ズは正面で大人しく食事をとっている。
コーカス王家は現在王子が10人、王女が12人と直系の親族だけでも多くの王位継承候補者がいる。
その中で彼女たちは継承順位16位、17位とかなり下位で王位継承はほぼ絶望的。側室の子ということもあって王家の中では肩身の狭い思いをしているそうだ。
そんな中、ドラゴンマスターであり、この国初の黒ランク冒険者となるオレが現れた。
昨日、王都上空を飛ぶ金色に輝くドラゴンを見て、彼女たちはその美しさに心奪われたそうだ。
迎賓館でオレの世話を任されたことから、絶好のチャンスと見てオレを誘惑したらしい。
まぁ、媚薬なんかを使わずに普通に誘惑してくれたら、その流れに身をまかせてもよかったんだけどね。
やっぱ、薬はダメでしょ、ね?
でもまぁ、昨晩は最終的には、主導権はオレが握り、その下で乱れてくれたのは可愛かった。要観察だな。
あ、黒ランク冒険者になるのはオレだけらしい。
最初、全員がなれるものと思っていたんだか、そうではないらしい。黒ランク冒険者になれるのは、パーティのリーダーだけというのが慣例で、リーダーが黒ランクなら、メンバーは白金ランクでもドラゴンダンジョンに入れるそうだ。
現在この世界にいる黒ランク冒険者は25人、つまり、25のグループがドラゴンダンジョンに入る資格を持っている。オレが26人目になるわけね。
朝食の後に貸衣装屋が衣装合わせにきたが、どうもどれも野暮ったい感じがしてシックリこなかった。
結局、オレの1LDKにあったとっておきのスリーピースのスーツを使うことになった。王女様たちのOKもでたから、これでいいだろ。
無駄になったかと思われた貸衣装屋さんだったが、アリエスたちも授与式の参列や、立食パーティ用のドレスが必要だったので、こちらの衣装をお願いしたら、かなり可愛い衣装をみつくろってくれた。
日頃無骨に見えがちなトレイシーが立派なレディに変身したのには驚いた。思わず見蕩れてしまった。
ただ、パーティドレスを着ると奴隷紋が見えてしまう。
もう、皆のことは十分信用していたので、奴隷から開放しようかと提案したら、頑なに拒否された。
涙を流して、このままでいさせて下さいと頼まれればもう何も言えなかった。
昼食の後、街の散策にでかけた。黒ジャージは昨日、街に入るときに着ていたので、チェックのシャツにジーパンといった出で立ちだ。
トレイシーとシルフィと一緒に王都を歩いた。王女様を含めた他の皆も一緒に来たがったが、流石に目立ちすぎると思ったので、別行動にした。
トレイシーとシルフィは日頃あまりかまってやれてないからな、たまにはこの組み合わせもいいだろ。
二人とも嬉しそうだし。
「ご主人様とデートですね。うれしいな。」
シルフィーが腕をからめてきた。おぉう、相変わらずそのオッパイの存在感はすごいですね。
「あ、私も、」
トレイシーが真っ赤になりながら反対側に腕をからめてくれた。可愛いやつだ。
メインストリートをゆっくり歩く。
流石に王都、イネルバの倍以上の道幅がある。歩道を歩く人の数も多く。人種も様々だ。
たまに完全に獣顔の人や、爬虫類をおもわせる顔立ちの人もいてビックリしてしまった。
アリエスやシルフィは顔立ちはオレたちと同じで耳がちょっと変わっているだけだからな。
それにしても、人が多いな。なんか臨時の露店みたいのもいっぱい出てるし、お祭りみたいだ。
美味しそうおなオーク肉の串焼きを売っていたので、その店主に声をかける。
「おっちゃん、ひとつくれ。」
「あいよ、青銅貨3枚だ。」
お金を渡して串焼きを受け取る。
「それにしても凄い人だね、お祭りみたいだ。」
「なんだ、あんちゃん。知らないのか?、正にお祭りだよ。この国で初めて、ドラゴンダンジョンが発見され、その発見者がこれまたこの国初の黒ランク冒険者になる。しかも、その方が昨日この上空を飛んでいた美しいドラゴンのマスターだってんだから、英雄の誕生だって、皆大騒ぎさ。」
「そ・・・そうなんだ。へぇ、」
おおぅ、そうだ。オレのせいだったんだ。
串焼きにはデッカイ肉塊が3つついていたので、3人でひとつずつ食べた。醤油ダレが効いてて美味しかった。
裏通りを歩いていると、入り組んだ路地裏があったので入ってみた。袋小路に入ろうとしたら、3人の目つきの悪いゴロツキが声をかけてきた。
「おぅ、オッサン。いい女連れてるじゃねぇか。」
「オレたちが、可愛がってやるから、オッサンはうせな。」
「このエルフ、なんてオッパイしてやがんだ。たまんねぇ」
まったく、何処にでもバカはいるな。
オレはかまわずそのまま袋小路に入った。
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クリシュナの路地裏袋小路を掌握しました。
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「オッサン、無視してんじゃねぇぞ!、な?、消えた?」
領域を確保したころで、ゴロツキからはオレたちが壁に隠れて見えなくなった。
しかし、こちらからは丸見え、攻撃し放題だ。
オレは鋼の傘を出し、中央の角刈り頭をぶったたいた。
ゴン、ガン、ズゴ、
気がつくと、シルフィとトレイシーが鞘にいれたままの大剣と槍の石突で両側の男の股間を突いていた。
オレがたたいた角刈りはそのまま気を失ったが、両側の男たちは股間を押さえてのた打ち回っている。
おおぅ、悪党どもとはいえ、これはちょっとむごいような・・・ってか、オレも自分の股間がキュッってなったよ。
シルフィとトレイシーはゴミを見るような目でのた打ち回る男どもを見下ろしている。
その姿にオレがぞくぞくしていると。
はっとなって、得物を放り出し、オレに抱きついてきた。
「「きゃー、ご主人様こわかったぁ!」」
うん、オレもちょっと怖かった。




