ドラゴンマスター
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ミノタウロスダンジョン2(1)を掌握しました。
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オレたちは2つほど分岐を経て無事袋小路にたどりつき、領域を確保した。
この後入口に引き返したが、敵に遭遇することはなかった。
宿の前にもどってくると、丁度昼前くらいになっており、王都に向けて出発した。
入って来たときとは反対側の東門を抜け、二頭立ての箱馬車は王都クリシュナへと進む。
「アキラさん、野盗どもの懸賞金が金貨220枚になりました。どうぞ。」
デイジーちゃんは金貨のつまった皮袋を渡してきた。
「ありがとう。手間をかけさせたね。」
「いえ、仕事ですので・・・あ、マスターに今度会った時、デイジーは良くやっていたと言ってもらえれば嬉しいです。」
「ああ、必ず伝えるよ。」
今夜にでもね。
デイジーちゃんはオレたちがスキルで夜にステラさんと会っていることを知らない。この馬車の確保領域もスキルをつかわない限り普通のカベにしか見えていないからな。
馬車の中で宿で用意してもらったサンドイッチを昼食に食べて、途中一回の休憩を挟んで4時間ほど走りつづけた。
「ご主人様、退屈じゃあ。」
「もう、ちょっとだから、我慢してくれな、ゴールド。」
なにか暇つぶしになるゲームなりなんなりがやはり必要かなぁ。
「そうじゃ、ご主人様、我と一緒に一足先に飛んで行こう。」
「ええ?、ゴールド、人を乗せて空飛べるのか?」
「ご主人様一人くらいなら、多分大丈夫じゃ、なぁ、いこう!」
多分かよ・・・激しく不安だ。
しかし、キラキラした瞳で抱きついてせがんでくる見た目幼女の攻撃力はすさまじい。
「わ、わかった。いいか、できるだけユックリ飛んでくれよ。」
馬車を止めてオレとゴールドが外に出る。
ゴールドが光に包まれて金色に輝くドラゴンに姿を変える。
大きさは30メートルくらい。どうやらオレが乗りやすいくらいのサイズにしてくれたようだ。
それにしても・・・・
金色に輝くフサフサした毛に覆われ、背中に大きな翼をそなえたその姿。
「・・・・きれいだ。」
『ありがと、ご主人様。さぁ乗ってくれ、』
オレはゴールドの背中から首筋に上り、そこにしがみつく。
ああ、やっぱり、モフモフだぁ、気持ちいい。それにほんのり暖かい。ゴールドは哺乳類に近いドラゴンだな。
「じゃあ、先に行ってるな、アリエスたちはゆっくりでいいからな。」
「ご主人様、ゴールドちゃん、気をつけてね。」
『では、ゆくぞ。』
ゴールドが羽ばたき、あたりに強風がふきあれる。そしてユックリと浮かびあがった。
徐々に地面が遠ざかり、やがて箱馬車がマメ粒のようになる。
「思ったより、風を感じないな。もしかして、ゴールドが調整してくれてるのか?」
『ああ、我は風と光を操るのが得意だからな。』
風で振り落とされる不安がなくなると、周囲を見渡す余裕ができて、空の散歩を楽しむことができた。
前方を見ると巨大な壁に囲まれた街が俯瞰できる。恐らくあれが王都だろう。
後ろを振り返るとやや小さな街が見える、あれはリタンブールだな。
そしてその後方を良くみると、かすかにイネルバと思える街も見える。
『外の世界の空を飛ぶのは初めてじゃが、気持ちいいものじゃな。ご主人様。』
「ああ、そうだな。」
そうこうする内に王都の上空に来た。
巨大な街の中心には大きな城が見える。あそこに王様がいるんだろうな。
ゴールドは王都上空を一度旋回し、箱馬車がつくであろう、西門の前にユックリと着地した。
西門の前には、多くの兵士が集結して物々しい雰囲気になっていた。
あ・・・しまった。なんの前触れもなくドラゴンが街に襲来したら、大騒ぎになるか。
『我は、白金ランク冒険者、アキラ様の従魔ゴールドである。』
ゴールドが気をきかせて、大声で名乗りを上げてくれた。
オレはひらりとゴールドの上から飛び降りる。
レベルが上がって身体能力が上がっているのだろう。思ったよりカッコよく決まった。
これで、皆さん。落ち着いてくれるだろうか?
・・・・あたりを静寂が支配した。
「ドラゴンマスターだ!」
「ドラゴンマスターの冒険者が来訪したぞぉ!」
オォオオオオオオ!
あたりは、うって変わって大騒ぎとなった。
え?え?、ちょっと、やらかしちゃったかな?




