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王都への旅立ち

もふもふだぁ。もふもふ天国だぁ。


「あ、あん」「うきゅうぅ」


目がさめるとモフモフにかこまれていた。


大型犬くらいの金色のドラゴンが右に、狼耳の少女が左にいた。


ぎゅうう、


きもちいい。


ドラゴンが光に包まれ、金髪幼女に変わった。


「おはようなのじゃ、ご主人様。」


「おはよう、ゴールド。」


「おはようございます。ご主人様。」


「おはよう、アリエス。」


「ゴールド、大型犬くらいのサイズにもなれたんだ。」


「うむ、ここに来て更なる小型化が可能になったのじゃ、」


「じゃあ、たまにあの姿でモフモフさせてくれな。」


「わかったのじゃ。」


ずい、


目の前に狼耳が現れた。


「ご主人さま、アリエスの耳も存分にモフモフしていいよ?」


「そか、じゃあ、遠慮なく。」


モフモフモフモフ、


「あ、あああん!」


ああ、いい感触。


オレは存分にアリエスの耳を堪能した。





ダイニングに行くとステラさんが出て行くところだった。


「あ、おはよう、アキラさん。」


「おはようございます。ステラさん。もう出勤ですか?」


「うん、早めに行って、ダンジョン関係の書類用意しておくから。アキラさんは、ゆっくりでいいからね。」


「そうですか、いってらっしゃい。」


「いってきます。」


ステラさんを見送ってテーブルにつく。


目の前には、ほかほかご飯と、味噌汁、納豆と目玉焼きがあった。


「今日はあたいが作ったんだ。」


「そか、ありがとな、トレイシー、じゃあ、いただきます。」





朝ごはんの後、露天風呂に入った。


朝風呂もいいもんだね、これからはちょくちょく入ろう。中でいい運動もできたし。





一人で冒険者ギルドにいつもの時間に行くと、窓口にはデイジーちゃんがいた。


アリエスたちには買い物や掃除などの家事を頼んである。


「おはよう、デイジーちゃん。」


「おはようございます。アキラさん。マスターは執務室にいますよ。もう少し書類の作成にかかりそうですけど。」


「じゃあ、先にトロールダンジョンの素材の買取りをお願いします。」


「わかりました。トロールダンジョンの素材は嵩張るものが多いですから。倉庫の方におねがいします。」


オレたちはギルドの倉庫に行って、トロールダンジョンの素材をだした。


先に戻って、査定を待つ。


5分後、デイジーちゃんは戻ってきた。


「お待たせしました。フォレストウルフの魔石134、ロングアームモンキーの魔石115、ムーンベアーの魔石7、トロールの魔石が小15、中3、大1、ウルフの毛皮134、猿酒115、熊肉7、熊の胆嚢3、トロールの短剣3、トロールの剣1で、合計金貨108枚、銀貨1枚、銅貨5枚ですね、お確かめください。」


「・・・確かに。じゃあ、マスターの執務室に行きますね。」


「はい、どうぞ。」


オレは受付奥の廊下を入っていった。


ギルドマスターの執務室のドアをノックする。


「どうぞ」


中からステラさんの声がした。


「失礼します。」


「アキラさん、ちょうど準備ができたところよ。座って。」


オレたちは応接セットで向かい合う。


「これが、昨日のアキラさんの話を元に書いた調査報告書よ。それとこっちがダンジョンの発見者に15年間そのダンジョンで得られた素材の利益の8%をギルドが発見者に支払う旨の契約書。利益率については頑張って高くしたつもりだから、できたらこれで納得して欲しいんだけど・・・」


ステラさんがチラチラと胸元を見せながら言ってくる。・・・その行動が実はかなりぼったくってますよって言ってるような気がしてしまうが・・・まぁ、いいか、惚れた弱みだ。これで納得しとこう。お金はもう充分あるしな。


「分かりました。ここにそれぞれサインすればいいんですね。」


「ええ、お願い。・・・ありがとう。」


「それじゃあ、ドラゴンダンジョンを開放しますね。設定は元のままでいいですか?」


「通路にはアースドラゴンがでるのよね?、広間はどうなってるのかしら?、まさかカイザードラゴンがそうポンポン出てくるとも思えないんだけど・・・」


「広間は、ゴールドドラゴンが出る設定になってますね。カイザードラゴンはゴールドドラゴンが長い時間をかけて知性を持ったことで進化した姿かもしれませんね。一応、複数のアースドラゴンに置き換えることもできるみたいですが・・」


「そう・・・なら、広間も元の設定でいいわ。」


「わかりました。じゃあ、それで開放しますね。」


オレはウィンドウを展開し、ドラゴンダンジョンを全開放した。トロールダンジョンのボス部屋はもう開放してある。


「完了です、これでトロールダンジョンのボス部屋にドラゴンダンジョンへの入口が他の人でも視認できるようになったはずです。」


「ありがとう。じゃあ、早速ギルドから調査隊を派遣して確認するわね。」


「はい。」


「その確認作業が終わったら。おそらく、アキラさんたちの昇格が認められると思うんだけど。一旦ここのギルドで発行できる最高の白金ランクになってもらって、その後、王都で国王陛下から黒ランクカードの授与って段取りになると思うわ。」


「国王陛下から直々に授与されるんですか?」


「ええ、黒ランクの冒険者は世界中を見ても今25人しかいないの。黒ランク冒険者が生まれるってことはその国にとってとっても名誉なことなのよ。たぶんしばらく国中がお祭りさわぎになるわ。」


「わかりました。では、そのつもりで旅の準備とかをしますね。」


「ええ、お願いね。」


ステラさんは、立ち上がり、机に向かおうとするが、その胸元が開いたままだ。


ああ、もう辛抱たまらん。


「え?、アキラさん?、ああん、」


オレはステラさんの胸に顔を埋めていた。ああ、このキングオブオッパイ、たまんない。


「ステラさん、胸元開けすぎです。気になって仕方ありません。責任とってください。」


「もう、しょうがないわねぇ。」


言葉とは裏腹に表情は全然困っていない。期待に満ちたメスの顔になっている。


オレはステラさんを長椅子ソファーに押し倒した。





それから、しばらくはのんびり過ごした。お金もたっぷり稼いだしね。


やがて、ギルドの調査が終わり、オレたちは白金ランクの冒険者となった。ゴールドはオレの従魔としてギルドに登録した。


この国で初めてドラゴンダンジョンが発見されたことは住民に衝撃を与え、街中がお祭り騒ぎになった。





オレたちはギルドの用意してくれた特製の箱馬車の前にいた。


今日は黒ランクカードを授与してもらうための旅立ちの日だ。


「それじゃあ、気をつけてね。アキラさん。」


「はい、ステラさんもお元気で」


本当はオレのスキルで毎日帰ってくることになると思うんだけど、表面上は分かれを惜しむ演出をしておく。


「じゃあ、デイジー、アキラさんのことを頼むわね。」


「はい、お任せください。マスター」


ギルドからの随行員としてデイジーちゃんが同伴してくれることになった。メンバーはその他にオレとアリエス、シルフィ、トレイシー、ゴールドと御者のおっさん、名は・・・サムソンさんだったかな?


オレたちは馬車に乗り込み、窓から顔をだした。


「いってきます。」


「いってらっしゃい。」


ステラさんが手を振って見送ってくれるなか、オレたちは王都クリシュナへと出発した。

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