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ゴールドの初めて

「ドラゴンダンジョンですって?!」


ガタ!


ステラさんは叫んで立ち上がった。


「ステラさん、落ち着いて、この子が怯えてます。」


「ああ、ごめんなさい。」


オレとゴールドはステラ邸のリビングでギルドから帰ってきたステラさんと話している。


アリエスたちは夕食の準備をしてもらっている。


「それにしても、トロールダンジョンの奥にとんでもないものがあったわね、それで、そのドラゴンダンジョンもアキラさんは掌握したの?」


「ええ、ミノタウロスダンジョンの時と同じように無敵領域を使えましたから。」


「それで、その子は?」


ステラさんはオレの腕にしがみついているゴールドを見た。


「この子はドラゴンダンジョン奥の広間にいたカイザードラゴンです。」


「カイザードラゴンですって?!」


ガタ!


「のじゃ?!」


「ステラさん・・」


「ああ、ごめんなさい。でもドラゴンの王と言われるカイザードラゴンは金色に輝く巨大な竜と聞いたのだけれど・・・」


「元は、金色の竜ですよこの子、それほど大きくなかったですけど、でも何故か人化したんです。」


「我は、空腹をおさえるためにできるだけ体を小さくしておったのじゃ。そこで、ご主人様にいっぱいエサをもらって可愛がってもらったから、つがいとしてついて行くことに決めたのじゃ。交尾してもらうために、ご主人様と同じ人間の姿になったのじゃ。」


「な?!、アキラさん、こんな小さな子に手を出したんですか?」


「いやいや、可愛がったって、ドラゴンの姿だったゴールドを撫で回しただけですからね?」


「そう、でも、知性を持つに至った竜なら、数千年生きてそうなんだけど、なぜ幼い姿なのかしら?、アキラさんにつがいの片割れとして見てもらうなら、せめてアリエスちゃん以上の体にならないと、まずいわよ?」


「うう、大きな姿だと、お腹が空くのじゃ。でも、ご主人様に可愛がってもらえるなら、その時だけでも、頑張って大きくなるのじゃ。」


「あと、これはあまり知られていないのだけれど、ダンジョンモンスターはダンジョンから出ると、その体を維持できなくなるはずなんだけど・・・」


「そういうことですか。実はダンジョンから、ここに帰って来てすぐ、ゴールドは倒れたんです。そして消えそうになったんですが、エリクサーを飲ませることで直ったんです。」


「エリクサーですって?!」


ガタタ!!


「のじゃじゃ?!」


「ステラさん・・・」


「ああ、ごめんなさい。エリクサーって神話ぐらいにしか出てこない。若返りだとか、不老長寿になるだとかの霊薬よね?、アキラさん、そんなものまでもってたんだ。それで、ダンジョンモンスターが外でも存在を維持でるようになったのね。エリクサーが起こした奇跡ね。」


「それで、ステラさん。この子もここで暮らしていいですか?」


「おねがいします。我もご主人様のメスの群れに加えてくだされ。」


「・・・ふぅ。分かったわ。知性を持ったドラゴンはパートナーを絶対裏切らないというものね。歓迎するわ、ゴールドちゃん。これからよろしくね。」


「ありがとうなのじゃ、ステラどの」


「あと、ドラゴンダンジョンのことなんだけど、ミノタウロスの時みたいに秘匿して、素材を売るのはむずかしいわね。この国じゃあドラゴンダンジョンは他に見つかっていないし、この大陸でも3つしか発見されていないもの。」


「そうですか・・・どうしましょう?」


「開放して、情報公開したらどうかしら?、そしたら大手をふって全ての素材を売れるし、その功績で恐らく最上の黒ランク冒険者になれるわよ。黒ランクになれば、この大陸に残る3つのドラゴンダンジョンにも入れるし。」


「ゴールド、どう思う?、あのダンジョン、オレたち以外の冒険者が入ってもいいかな?」


「我の居場所はもう、ご主人様じゃ、あのダンジョンなどどうでもいい。それよりも他に我のようにダンジョンの奥で寂しい思いをしておるドラゴンが居るなら救ってやりたいぞ?、」


「そうか、そうだよな、もしかしたら、ゴールドみたいな子が他にもいるかもしれないな。ステラさん、あのドラゴンダンジョンを解放し、情報公開します。」


「わかったわ、じゃあ、正式には明日ギルドで受理するわね。」





カポーン!


ステラ邸の露店風呂である。夜空が綺麗だ。小さめの月が二つ見える。やっぱ地球じゃないんだよなぁ。


「失礼するのじゃ。」


ゴールドが入ってきた。


その姿は幼女ではなく、18くらいの少女に見えた。すらっとした体は目を奪われるほど綺麗だった。出るところはそれなりに出ている。程よいバランスといえた。


「ど、どうなのじゃ?、ご主人様、」


「ああ、綺麗だよ、ゴールド。じゃあ、背中を流してくれ。」


「わかったのじゃ。」


不器用ながらも、ゴールドは一生懸命オレの体を洗ってくれた。そしてオレも洗い返した。この場で襲いたくなったが、なんとか堪え、ピカピカになったゴールドを寝室に連れていって、そこでゴールドの初めてをいただいた。


「これで、ご主人様とちゃんとつがいになれたのじゃ、うれしいのじゃ、」


この後、アリエスたちも寝室に入ってきて、ゴールドが気持ちよくなれるように皆でがんばった。

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