昇格
「銀ランク昇格おめでとう。」
「「「「ありがとうございます。」」」」
ステラさんから、銀色に輝く冒険者カードをオレたちは受け取った。銀ランクへの昇格条件、それはこの街ではオークダンジョンの最奥にいるキングオークを10人以下のパーティで討伐することなのだ。
まぁ、ボス部屋には10人以上はいれないようだから、必然的にそうなるのだが、オレたちはこれを4人で成し遂げたのだから、かなり優秀な方なのだ・・・えへん。
「それと買取りのほうだけど、オークの魔石中が8、大が1、黒オークロースが2、オークの短剣が2、オークの大剣が1で、金貨16枚、銀貨5枚よ、確認して。」
「確かに・・それとステラさん、ちょっとご相談したいことがあるんですが・・」
「・・・・それじゃあ執務室で話を聞くわ。」
何故かステラさんの目が妖しく光った気がした。
「ミノタウロスダンジョン?!」
「ええ、オークダンジョンのボス部屋を掌握したら、隠しダンジョンの入口を開くことができまして、そこにあったんです。」
オレとステラさんは、執務室で二人で話している。アリエスたちは先にステラ邸に帰ってもらった。
「そう、アキラさんのスキルで見つけることができたのね。それでそのダンジョンも掌握したの?」
「ええ、通路とその先の大広間しかありませんでしたけど。」
「でも、ミノタウロスは人の数十倍の大きさって聞いたけど・・・倒したの?」
「はい、確かに50メートルくらいの身長で驚愕の大きさでしたけど、幸い、無敵の確保領域を生かして戦うことができましたから、なんとかできました。」
「・・・あなたって人は、本当に規格外ね。でも、あんまり無茶しないでね。」
「はい、それで、ステラさん。ミノタウロスダンジョン、そのままオレが掌握しててもいいですかね?」
「そうね、アキラさんのスキルがなければ発見できなかったものだし、いいんじゃないかしら。ただし、ミノタウロスの素材を買取りに出すとまずいことになるかもしれないわね。公式にはミノタウロスダンジョンはこの国では隣街のリタンブール近郊にしかなくて、そこに入るには白金ランク以上の資格が必要だから。スライムと違ってダンジョン以外で発生する野良もいないし。」
「ええ・・・それはちょっと、困りますねぇ。」
「・・・あたしが内密に処理してあげてもいいわよ。」
ステラさんは、妖しく微笑んで、立ち上がって、こちらに近づいてきた。シャツのボタンがいつのまにか外れている。
「隣街の商隊から、ギルドが買ったことにして処理してあげる。」
オレの膝の上に乗って、抱きついてきた。ステラさんの形のいいオッパイがおれの胸板に押し付けられ、ムニュって音がした気がした。ステラさんの顔は赤くなり、瞳は潤んでいる。息遣いが荒い。
「そ・・・それは、とてもありがたいですねぇ」
ごくり、
ステラさんの甘い息がおれの首筋に吹きかけられる。ああ、もうなんも考えられん。
「だから、おねがい、もう夜まで待てないの。」
オレはステラさんに長椅子ソファーに押し倒された。
「それじゃあ、これが買取り金、白金貨1枚、金貨620枚よ。」
ステラさんは、パンパンに膨らんだ皮袋を渡してきた。気のせいか顔色が良い、肌がツヤツヤしていた。
「はい、ありがとうございました。」
「これからも、ミノタウロスの素材買取りはここで二人っきりでやるから・・・ね。」
「は、はい!」
久しぶりのステラさんの桃色営業に翻弄された。・・・あれ、これっておれがした方?・・・ま、いっか気持ちよかったし。
この後、ステラ邸に帰って抱きついてきたアリエスに速攻でこのことがバレて、シルフィ、トレイシーたちも加わって露天風呂で洗いまくられ、逆襲して、洗いまくり、まとめて可愛がってやった。




