表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
39/101

ブラックオーク

オレたちがダンジョンの学校の体育館くらいの広間の一つを訪れるとそこでは激しい戦闘が展開されていた。


またか・・・


ここオークダンジョンでは、入っている冒険者が多く、マップを見ながら苦労して中ボスクラスがいる広間についても他の冒険者たちが戦闘中であることが多かった。


トラブルを避けるために、他へ移ろうと思ったが、どうも様子が芳しくない。


広間には、三人の男の冒険者がいたが、その中の一人が倒れて動けなくなっているようだ。残る二人は一人が盾役らしく、大きな盾をもって倒れた一人をかばっている。もう一人はアタッカーらしく、長剣を振り回して奮戦している。


相手がザコオークだけなら、大丈夫そうなんだが、この広間にはザコオーク五体の他に黒いオークが二体いる。


この黒いオーク、たしか攻略マップでは・・・ブラックオークか、こいつが曲者でオークの癖にやけに動きが早い。軽鎧と短剣を装備し、変幻自在に切りつけてくる。


あ、長剣のアタッカーが足をやられた。


見捨てるのも寝覚めが悪い。助けるか。


「アリエス、シルフィ、助けるぞ。固まって動く。離れるな。バリアはやつらと合流してから即展開だ。」


「「はい。」」


オレは広間の中に駆け込みながら、ウィンドボールのウィンドウを展開する。


走りながら、冒険者たちの周りにいるオークたちに連続クリックでウィンドボールを撃ちだしていく。


オークたちは不意をつかれ、次々にのけぞる。その隙をついて、オレたちは冒険者たちに合流した。


「助太刀する。」


「すまん。助かる。」


リーダー各らしき、長剣の男が応じた。


「ウィンドバリア!」


シルフィがウィンドバリアを展開し、オレたちの周りを風の防壁が覆う。


「「プギィイイ!」」


ガン、ガガン!!


オークどもがバリアに行く手をはばまれ、憤怒し、バリアをたたいている。長くはもたないかな?、だが、オークどもはバリアを叩くのに必死で隙だらけだ。


オレはアイスボールのウィンドウを展開し、オークどもに向けて力の限り連続クリックをした。


ドンドンドンドンドン・・・・・・・・


オーク一匹につき4、5発のアイスボールをたたき込んだ。


これでザコオークは全て凍りついたが、ブラックオークは二匹とも全てのアイスボールをかわし、俺たちから距離をとった。


ブラックオークたちは、角度を変えて突っ込んできた。


パリン、


鋭い刺突はバリアを突き破ってそのまま突っ込んでくる。


ガン!


盾の男が一匹の突撃をその盾で防いだ。


「スラッシュ乱舞!」


一瞬だけ動きがとまったブラックオークをアリエスのスラッシュ15連撃が襲う。致命傷にはいたらなかったようだが、両足を貫いたようで、動きは止まった。


オレはウィンドボールをもう一方のブラックオークに撃ちつづける。


ウィンドボールは威力はないが、見えないだけに避けづらい。加えてオレはクリックの連打といった変則的な方法で撃ち出している。


それでも、ブラックオークは危険を察知し、ヤマカンの回避運動で数発避ける・・・が続かず、やがて空気の打撃に木の葉のように翻弄された。


「ウィンドカッター!」


シルフィの風の刃がブラックオークの足を切り裂き、こちらも動きが止まった。


「スラッシュ!」「アンブレラアタック!」


アリエスとオレの必殺スキルがブラックオークたちにトドメを刺した。


凍りついたザコオークたちにもトドメを刺して戦闘は終わった。





「ありがとう、助かったよ。ところでポーションを持ってないかい?、戦闘中に切らしてしまってね。」


長剣の男が話しかけてきた。


「いくつ必要だ?」


「皆、少なからず負傷しているんで、人数分、3つ欲しいんだが」


オレはリュックから取り出すふりをしてアイテムウィンドウからポーションを3つ取り出して渡した。


「ありがとう。これは代金だ。つりはいらない。」


金貨1枚を渡してきた。現在冒険者ギルドでのポーションの販売価格は1つ銀貨2枚だ。3つだと、銀貨6枚となる。つりがいらないというなら、ありがたくそのまま受け取っておこう。


男たちは、オレの渡したポーションを飲み、元気をとりもどした。倒れていた男もなんとか立って歩くことができるようだ。



「改めて、礼を言う。ありがとう。オレはビル、このグループのリーダーをしている。」


長剣の男はやはりリーダーだったようだ。容姿は短く刈り込んだ金髪で中肉中背だ。


「オレはジム、見ての通り盾役だ。ありがとう。」


大きな盾を持った男は、ガッシリとした大きな体をしており、茶髪だ。


「ボクはサム、遊撃を担当している。ありがとう。」


倒れていた彼は小柄で銀髪だ。アリエスと同じくらいの歳かもしれない。


「オレは、アキラだ。この子達はアリエスとシルフィ。困ったときはおたがいさまだ。」


オレとビルは握手をした。


「ところで、今回の戦闘のドロップ品はどうする?、おれたちと山分けでいいか?」


「すまん、そうしてくれると助かる。本当なら、全部、アキラさんたちに渡すべきだと思うんだが、消耗が激しくて、苦しいのも確かなんだ。ああ、あの宝箱は勿論ゆずるぜ。」


ビルは広間の奥に出現していた宝箱を指さした。




オレは宝箱に近づき、傘であける。そしてバックステップ。


ヒュッ!


矢がおれがいた所を通り過ぎた。このパターンはやっぱりあれだな。


中には鋼の槍が入っていた。


「この槍はシルフィがつかえ。」


「はい。」


ははーといった感じでシルフィが槍を受け取る。




ビルたちは、オレたちが来るまでに、ザコオークを3匹倒していたようで、広間には合計でザコオーク8匹、ブラックオーク2匹分のドロップ品があった。


ザコオークのドロップにロースはなかった。ブラックオークのドロップはどちらもオーク魔石中と黒オークロースだった。


これらをオレたちとビルたちで仲良く分けた。


ビルたちがお礼に街でご馳走したいと言うので、再会する約束をして分かれた。


ステータス、アイテム確認。

===============

名前:アキラ・クラタ

種族:人間

性別:男

年齢:25


レベル:49

HP:560/560

MP:730/730

===============

名前:アリエス

種族:銀狼族

性別:女

年齢:15


レベル:43

HP:580/580

MP:230/230

===============

名前:シルフィ

種族:エルフ

性別:女

年齢:18


レベル:37

HP:370/370

MP:370/370

===============

エリクサー:2

ハイポーション:4

ポーション:227

マジックポーション:231

スライムの魔石(極大):2

スライムの魔石(大):7

スライムの魔石(青):281

スライムの魔石(赤):280

オークの魔石(小):4

オークの魔石(中):1

黒オークロース:1

オークバラ肉:2

オークモモ肉:2

白金貨:  5枚

金貨: 345枚

銀貨:  17枚

銅貨:  21枚

青銅貨   9枚

鉄の長剣  1本

鉄の槍   1本

===============

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ