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DASH  作者: Aoi/エーオーアイ
第1章
9/10

あぶりかえし

過去話を流しながら物語を進めていく感じにとうぶんなっていくと思いますので、ちょっと話の流れが遅くなる感じがすると思いますが、すいません.......。

「志乃愛.....大丈夫?」


いきなり、過去を思い出した。


____________________________________

「はよせーや!!!」

「は....はいっ!すいません.......」

「声が小さい!聞こえないでしょ!」

「調子こきやがって.....どーせ金もない貧乏人間のくせにさ」


「あんたみたいな貧乏人間が、この聖地に踏み込む権利なんてないんや!!!」


「キャーーーーーーー!!!」

 

教室は騒然。

お弁当を食べながら喋っていた男子たちも、スマートフォンを人に見せびらかしていた女子も、漫画を読んでいた男子も、音楽を聴いていた男子も、

   

    じっとこちらを見つめていた。


私の今にも喉が裂けそうになるような叫び声が、教室だけでなく廊下や隣の教室、他の学年にまで響き渡った。

目の前まで迫ってきた刃が、さっと私の頬を流れていった。字を書く時みたいに。

「血が.........」

「うっ.........嘘....」

「やり過ぎだよ春佳!!!」

彼女の名前は春佳(はるか)

隣にいるのはミナミ、叶海(かなう)

ミナミはやり過ぎといいながらブルブルと震えていた。どーせ自分が学校にいられなくなる事が怖いからだろうが。

叶海は泣いていた。私を“裏切った”叶海の涙は、なんの意味で流れてるの?

 

「これが上等ってとこやん」


その時の春佳は完全に頭がイってたみたい。

だって顔が真っ赤で、今にも血管が切れそうなんだもん。

 

「もっかい..........」

 

    

       「やったろか?」

 

 頭が真っ白だ。

もうちょっとで私、死ぬのか。

フフっ。楽しかった。

楽しい楽しい学校生活だった。

お金を取られた。

あの時はビックリしたなぁ~。ビックリし過ぎて笑いすぎてたっけ。

体操服捨てられた。

どうにか手に入れた体操服が捨ててあった。凄いイタズラだったな~。結局探し回って戻ってきたんだっけ。めっちゃ笑ってたかも。

机が消えていた。

本当にビックリしたなあ。やっとのことで見つけたら、ラクガキ凄かったよな。消すの割と楽しかったぁ(笑)

髪の毛切られた。

短くなったけど、案外似合ってるって言われたから、楽しかった~

 そして、

 

      「切られた...........」

顔と腕と足を切られた。痛かったな~。

でも凄くない?我慢したから。

友達同士の絆ってやつだよ。フヘヘ。

我慢したら、皆凄いって言ってくれてた!

すごい嬉しかった!もー!!!いえい!

「なんで笑うてんのん?」

 

        「え?」

 

“友達”という言葉が去っていき、記憶に埋め込まれた“楽しかった”は、“沢山泣いた”という言葉に書き換えられた。

____________________________________

「そうだったのね......」

「自分のことを志乃愛って呼ぶようになったのも、切られた後に名前呼び以外をしたら許さんでって脅されたから。いつどこであうかも分からないから。態度が大きいのは弱く見られる事が怖いから。」

「弱く見られる事が怖いなら、自分自身が強くなれば?」

「そんなことできないよ....」

「できないことはないじゃんか」

「できないんだよっ!!!」

 

「キャーーーーーーー!!!痛い痛いイタイ!!!誰か助けて、助けて!」

「どうしたの!?」

「耳がぁ.....................」

 

叫んだ志乃愛の耳には、血の付いた刃が突き刺さっていた。

「お願い.........やめて............

またこんな事するの!?なんで私なの!?

どうして私にばっかりこんな事してくるのよ!!!」

「志乃愛ちゃんそこには誰もいないじゃない...」

「そうだよ志乃愛さん誰もいないよ!」

「いるじゃん.....私.........あっ、志乃愛の目の前に......」

     『今私言うたな!??』


 


 

 

志乃愛の過去でした。

志乃愛の過去は、実はここでストップされているんです。まだまだ掘り起こしでいくつもりですが、志乃愛ばっかりはキツいんで話が早く出来る、早く終われる過去話を所持してるメンバーを入れますね!

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