ついに始まった
どこかで書きましたが、この8話からはホラー、スプラッタ表現が追加されてきます。
今回の話ではスプラッタまではいきませんが、次回話からは完全にスプラッタ表現が追加されていきますので、そのような表現に恐怖心を持たれている方は、次回話からご視聴されます事をご遠慮して頂きますようよろしくお願いいたします。
今回はホラーレベル1~5で言えば1くらいだと思いますので、多分ご視聴OKだと思います!
「「「「「実は...」」」」」
「待って!!!」
「何!?」
麗が何かの異変にいち早く気付いた。
後ろから迫り来る何かに...
「皆!しゃがんで!!!」
「なんで!」
「いいからはやくっ!!!」
理由を知らない他の四人は、理解が出来ず混乱していたが、麗の大きな声で皆が素早くしゃがんだ。
「きゃぁ!!!」
「嘘だよ......」
何かが上に飛んできた事は皆が分かったが、何が飛んできたかなんて知りたくもなかった。だが、百乃だけはしっかりと“それ”を見ていた。
「ねぇ...」
「......何」
「今の....見た?」
「いいえ。見てないわ」
「何を見たの?百乃ちゃん」
百乃は、これを言っていい事なのか不安になった。だが、これを言わないと皆が危険にさらされる、そう思った百乃は、言うしかなかった。
「ナイフ」
「ナイフ!?なんでそんな物が飛んでくんのよ!」
「知らない!私達を殺そうとしてるんだよ!ここに閉じ込めて、苦しめるように!」
「なんでそんな事してくんの!?私達なにもしてないわよねぇ?」
「ひょっとして、私達......。」
「遊ばれてる?」
梓が恐怖で怯えている中、最も恐ろしい言葉を口にしたのは志乃愛だった。
今までで一番あり得ない言葉が出てしまった。
信憑性のない“遊ばれてる”という言葉。
でも、もし、もしもそんな事があったら...そう考える梓は、余計に震えが増した。
「どうしたの?早鶴」
百乃は、早鶴の異変に気付いた。
「ううん。なんでもない」
「なんでもなくない。ほら見せて」
「嘘っ」
百乃が目にしたのは、服に滲んだ血だった。
早鶴は、麗のしゃがんでという声に何となく察して、皆よりも先にしゃがんだ。だが、志乃愛がなかなかしゃがまなかったから、志乃愛を無理矢理しゃがませたのだ。その時、飛んできたナイフがスッとかすり、その傷は思ったよりも深かった。
滲み出た血が袖口からサラリと溢れ出てきた。
その血は、何とも恐ろしかった。少し黒い、いかにもな血だった。
「なんでこんなことになったの!?」
「.......私の不注意で」
「志乃愛のせいだよ!」
「え?」
「志乃愛がすぐにしゃがまなかったから...だから早鶴さんがケガしちゃった.....。ごめんなさい........ごめんなさい.....本当に...」
志乃愛は突然、今までのキャラとは全く違うようになってしまった。謝るという言葉は辞書に乗ってない!と言いそうな志乃愛は、完全に消え去ってしまった。泣き崩れてしまった志乃愛に、どう声をかければ良いのか、誰にも分からなかった。
「志乃愛ちゃんのせいじゃないよ。私がもうちょっと早くに志乃愛ちゃんをしゃがませてたら、こんなことにはならなかったから」
「でも、志乃愛のせいなのは変わりないよ....」
そして皆は察した。志乃愛の過去は、いじめを受けていたことなのではないか、と。
前書きにもありましたように、次回話からホラー、スプラッタ表現が追加されていきます!
段々恐ろしくなっていきます故、ご配慮願います!
早鶴は無事なのでどうかご安心下さいね。
早鶴ファンからしたら、本当にやめてもらいたいくらいですが!(自分です)
でもどうか、志乃愛を責めないで下さいね!(笑)