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DASH  作者: Aoi/エーオーアイ
第1章
2/10

再会

目が覚めると、そこは知らない場所だった。

知らない女がいた。泣いている。

状況の把握はもちろん出来なかったが、とりあえず一つひとつ片付けていこう。

話しかけてみようかな。

「なんで泣いているの?何かあったの?」

「やっと、やっと起きた...!私にそっくりな人!」


は?起きた瞬間自分に似た人が立っていて、泣いていて、見知らぬ部屋にいて、見知らぬ服を着ているこの状況は...

余計に整理が出来なくなってきた。

「うわぁぁぁーん!!!」

「ちょっ!何!?」

いきなり抱きついてきて、もう訳が分からない事だらけであった。

でも、分かった事がひとつだけあった。

「やっと見つけた...」

「え?」

「この綺麗な髪の毛、可愛い顔、ナイスなスタイル!!!私にそっくりだ!」

「は!!?」

「私の妹!!!」

「...え?どういうこと?」

 

動揺しているのか、呆れているのか、よく分からない表情だった。ただ、悲しそうな顔だったことは分かる。かといって、このまま言わずに他人同士でいる訳には絶対にいけないの!

「ほんとに私の...お姉さん?」

「あなたの名前を言ってみなさい。」

証明する事をとにかく一番に思わないといけない。

「あ、ず、さ。 梓。」

「私の名前は?」

「え?」

本当に言っていいの?というような顔で、戸惑いを隠しきれなかったようだった。

言い出したら、全てを思いだしてしまうから。そんな理由が頭に浮かぶ。

言って。お願い。お願いだから、言って。

「名前を...」

「....い」

「え?」

「れい!」

「麗!!!」

私の名前。姉妹なのか分からないようななんの繋がりもない名前。梓と麗。でもそれは、上手く絡み合っていった。

「梓!!!」

梓に飛び出した。涙なんて梓には見せられない。

「.....」

一緒に生活をした覚えがない梓には、実の姉をなんと呼べばいいのかが分からないようだ。


もしも妹が目の前にいたら、一番最初に話してほしい言葉、それは

「お姉ちゃんって呼んで?」

「嫌。姉貴って呼ぶ」

素直にお姉ちゃんって言ってしまえ!

なんて思ったけど、実の妹にやっと出逢えたんだし、贅沢はよそう。

でも、一回は言ってほしいな。

       “お姉ちゃん”って。




今回はまた別の二人組を紹介しました。後もう一話くらいまで二人組の紹介になっちゃいますが...

一話目の“少女”とは誰でしょうね...

またこれから出てきます!

少し待ってくださいね。

というか、実を言うとあの子は主人公なんです。本当に。

だから、あんまり長く待たせませんからね!ね。


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