もうやだこの国
前回のバイ星!
職に付けない人はどうなるって?HAHAHAHAHAHA☆安心したまえ!そんな人は存在しない、いや、してはならない。(真顔)
麺類ならお蕎麦が好き。つゆを濃くしてかえしで食べるの。
私「…で、種族の話なんだけど…」
燐「うむ、そうだな…種族もなかなか細かいからまた大まかに分けるぞ。」
私「今回はちょっと急ぎめでお願いできる?タイトル回収しないと…」
燐「そうだな、ならナギちゃんの行くべき場所に移動しながら話すとしよう。」
そう言って燐がゆっくり立ち上がる。
私「それって職場のこと?」
燐「うーん…まあ、そうだ。」
そっぽを向いて少し濁す。詳しく教えてくれたっていいじゃんかよう。
燐「さて…種族についてだが…
唯一最も人間に近い
【人間型】の
【人間】
【擬人間】
身体能力系に関してずば抜けた能力を持つ
【動物型】の
【獣人】
【剛人】
【竜人】
特殊能力や魔法に特化した
【精霊型】の
【妖精】
【天使】
【守護者】
戦闘狂と呼ぶにふさわしい
【悪魔】
【巨人】
【魔人】
本来なら存在すらあまり知られていない
【伝説・消滅型】の
【妖怪】
【魔神】
【聖獣】
【魔剣】
【二面一体】
って所だ。ナギちゃんは綾と同じく二面一体の1人だ。」
多いなオイ。覚えるの大変やぞ。
私「因みに燐は?」
燐「私か?私は妖怪だ、純粋のだぞ。」
スゲェよ。私含めてレア種族3人いるよ。
私「それに…アラークハルってどっかで聞いたような…」
燐「気にしたら負けだ。私も見たことないし知らん。月の裏にある世界にいるとされているが。」
何?月って風船みたいになってるの?偉くぺらっぺらじゃんかよ。
その頃
綾「お茶お持ちしm…どこいったのかな…」
燐「さて、着いたぞ。」
目の前には大きな遺跡が聳え立っていた。
燐「何か偉く豪華に作られているが…一本道だから大丈夫だ。」
私「こういうのって大抵まさかのトラップが仕掛けられてるんだよね…」
燐「人間界って怖いな…」
私「そんなもんだよ。」
しばらく話していたら、周りが真っ暗になった。
私「全く見えないな…燐、いるの?」
燐を呼ぶが燐は答えない。
私「ちょっと…変なイタズラとかしてないでよ…割と怖いんだから…」
それでも答えない。
私「一本道とはいえ、まさかの迷子ったかな…」
更にしばらく歩いていると、大きな石像がいくつも並んでいる部屋についた。
石像「汝、力求めるものよ、貴様はこの先に何を乞う?」
石像の目が光っていきなり喋りだす。とても深くて響く声で質問をしてくる…ん?待てよ?そもそも何でここにいるんだろう?燐からは詳しく聞いてなかったし…まあこう答えておくか。
私「わからない…」
石像「なら汝はなzゴッフォゴッフ!ウゲッフンゲッフン!」
うーわコイツ噎せやがったよ。身体の一部が喉をパッサパサにしてる奴だよこれ。元からパッサパサだけどさ。
私「ちょ、大丈夫?」
石像「ん゛っ゛ん゛ん゛!して、なぜここに来た?」
割と気にしないタイプなんだ…って誤魔化し方かなり雑過ぎないか?
私「星神になる為にここに来た…でいいのかな?」
石像「スターゲイザー…なんだっけ?あー!あれか!」
石像が思い出して手を叩く。渋い顔と声なのにやけにお茶目だなおい。調子狂うわ。
石像「その力を求めるならこの先に進むがよい。そこに答えはある…。あと、噎せてたこと秘密にしておいてくれ…。」
もうやだこの国。偉い人はロリだし石像は無駄にノリ軽いし…
私「のど飴舐めとけよ…まあいっか。ありがとう!」
私は全力ダッシュで扉を開け、そのまま走っていった。
石像「我は汝の理想の橋を掛けるもの…」
そう言って石像の目の光は消え、元の体勢に戻っていた。
私「はぁ…はぁ…ニート生活をしていた私にこの道は厳しいぜ…」
歩くだけなら問題無いが…走るとなると一瞬で体力ごっそり持ってかれる。
私「あれは…!」
目の前には松明でてらてらと光る玉座とその隣にある太陽のような光を放つ美しい球が浮いていて、玉座には燐が寄りかかっていた。
私「燐!」
私は大きな声で叫ぶ。
燐「ナギちゃん!今まで何してた!」
私「巨大な石像のいる場所について…そこで話をしてた…」
燐「またあの石っころか…何か変なこと言われた?」
私「いや、何とも。」
燐「奴は気に入ったものをあの部屋に押し込め、暇つぶしに話をする奴なんだ。正直迷惑だな。」
私「そうかな?割と楽しかったよ。」
燐「それならいいけど…で、まずはその席にすわって欲しい。」
燐が玉座を指さす。
目の前の玉座は赤いシートで包まれていて、高級感を漂わせている。
私「うん…ってわっ!」
マジかよこれ…この玉座人をダメにするソファで出来てんじゃねーか!ネットとかではよく見てたけど…気持ちいいなこれ!人間界戻れたら絶対買うわ!
燐「大丈夫か?」
私「う、うん、大丈夫。ビックリしただけ…。」
燐「よし、リラックスして目を閉じるんだ。そのまま寝てしまっても構わない。」
寝ちゃってもいいんだ…。
燐「この石ほこれからナギちゃん、お前さんのものになる。肌身離さず持っていてくれ。」
球はソフトボールくらいで、手に持つとほんのり暖かい。
燐「これからお前さんの星を登録しよう。出来るだけちきうに似た物がいいよな…」
ちきうじゃなくて地球な。
燐「よし、この星がいいな。えーと…現地の名前では【レガリア】、それに基づいてこの石を【レガリアストーン】と名付けよう。」
私「あれ?これで終わり?」
燐「うん。」
私「軽っ!」
燐「それの使い方はいたって簡単。覗き込めばお前さんだけその星の様子が分かる。そして強い意志をその石に送ればきっと反映させられる。試しに雨を降らせてみようか。」
静かに呼吸を止め、【雨よ降れ】と強く念じる。
燐「よし、様子を見てみろ。」
言われた通りに球に顔を近付けると、本当に雨が降っているじゃないか!
私「うわ!本当に雨が降ってる!」
燐「慣れればすぐに天候を変えられる。実はこれ、妖怪などの特殊な力を持つ物にしか出来ないんだ。」
私「凄いな…」
燐「ナギちゃんの星の観察情報はこちらで別の情報になって届くようになっていてな。だからこの星を滅亡させないように上手くバランスを取りながらゆっくり観察してくれ。ナギちゃんは見てるだけでいい。」
私「これだけ言わせて…」
燐「ん?」
私「この せかい の ちからって すげー!」
鍋物が唐突に食べたくなってきた。
この度はバイ星第5話をご閲覧頂き、誠にありがとうございます!
最近また痩せたと思っている駄犬のシベリアンハスキーこと私です。今回は石像との会話でタイトル回収をしていましたね。
気付いたかな?気付かなかった人は戻って探してもらえると嬉しいです。さて、この世界での偉い人は大体ノリが軽いです。下の方は割と真面目なのに。石像も結構偉い人の一部だったりするんでしょうね。恐らく、彼等が言いたいのは【人は見かけによらない】って事でしょう。きっと。
それでは次回、【私も以前はお前と同じ職だったが、膝にその玉を受けてしまってな】。