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4話 魔物と人間の村2

四話目ですー


次話は遅くなりそうです。



感想等頂けると嬉しいです。

ラフと村を回ってラフの家に帰ってくる。


今日この村を見て回ったが

この村は本当に魔物と人間が仲良く暮らしている。

魔物と人間が争っているなんて嘘のようだ。


まあ、この村が特別なんだろうが……


エマさんとラフの家で夕ご飯をいただく。

そういえばエマさんの夫はいないのだろうか。

「どうでした? この村は」


そんなことを考えているとエマさんがそんな事を

聞いてきた。

「いい村ですね。誰もが幸せに暮らしていて」


「そう思ってもらえてよかったです。

 で、どうします? 私としてはこの村に

 住んでほしいんですが」


この村に住むか……

それも悪くないだろう。ここならずっと幸せに暮らしてい

だけれどやっぱり俺はこの世界を見て回りたい。

その事を伝えると、


「そうですか…まあ無理に引き止めても悪いですしね。

 まあ、いる間はゆっくりしていってください」


「そういえばラフを襲った奴らはどうなったんですか」


「一応、見回りに行ってもらったけど

 見つからなかったらしいです。しばらくは警戒を強める予定です」


「そうですか……」

まあ見つからないならどうしようもないだろう。

俺も気を付けておかないとな。仮に奴らの一人を殺したわけだし……


−−−−

「じゃあ、この部屋を使ってくださいね」

ラフに部屋を案内される。


「そういえばラフって龍なんだよな。なんで龍の姿じゃなく

 人間の姿で過ごしているの?」

そういえばラフは龍だ。最初は尻尾と翼が生えているだけかと思っていたが

どうやらあっちの姿のほうが本物らしい。なのになぜわざわざ人間の姿を

しているのだろうか。


「えーと、龍の姿よりこっちの姿のほうがいろいろと都合がいいんですよ。

 場所も取りませんし、食事も少なくて済みますしね」


そういう理由なのか。まあ龍の姿だと大きすぎるしなぁ。

邪魔にもなるだろう。


「では、お休みなさいー」


「ああ、お休み」

そういってラフが部屋から出ていく。

この世界にも布団はあるのか。食べ物も普通に白飯が出てきていたし

いろいろと日本に近いところがあるのかもしれない。


布団に入って眠ろうとする。


…………眠れない。

今日いろいろありすぎたせいか全然眠れない。


「少し風にでも当たってくるか」


そう思って外に出る。

上を見上げると満点の星空が広がっている。

そして大きな月が二つ空に浮かんでいた。


「この世界には月が二つあるのか」


黄色と赤の月。俺がいた地球には一つだけだったはずだ。

まあ違う世界なんだし何があってもおかしくないよな。

魔法、なんてものもあるんだし。

俺のいた世界にはそんなものはなかったしな。


「あれ? ライさんですか?」

そんなことを考えていると後ろから声をかけられた。


「ラフ? どうしたんだ?」

「いえ、ちょっと眠れなくて。ライさんも?」

「まあ…な。そんなところだ」


ラフが隣に座る。


……沈黙。

なにか話さないと……

そう思っているとラフが話し始めた。

「今日は助けてくれてありがとうございました。

 本当、ライさんが助けてくれなかったどうなっていたことか……」


「いやいや、そんな気にしなくていいよ。助けれたのだって

 たまたまだしな。それにそのおかげで今こうやって村に

 着くことができたんだしさ」


「そんな謙遜しなくても……本当に感謝しているんですよ」


そこまでいわれると照れるな……

本当たまたまだというのに。


再び沈黙。

なにか話さなければ……


「そういえば俺が違う世界から来たって言ってもあんまり驚かなかったよな。

 なんでなんだ? エマさんもすんなり受け入れていたみたいだし」

疑問に思っていたことだ。そういやなんでなんだろう。


「ああ。それはですね、昔、この世界に来た他の人がいたんですよ。

 私の祖母の夫さんがそうだったそうです」


ああ、昔にもいたのか。小屋の時から思っていたがやっぱりいるんだなぁ。

ん? ちょっとまてよ……

「その他の人って人間だよな?」


「はい、そうですがどうかしました?」


「つまりエマさんは人間と龍のハーフ?」


「はい、そうですよ。言ってませんでしたっけ?

 私も人間と龍のハーフですよ」

驚いた。人間と龍の間でも子供はできるんだな。

そういや、ラウラさんも獣人と人間のハーフとか言っていたな。


「その、人間と魔物が結ばれるってよくあることなのか?」


「いえ、さすがにこの村だけでしょう。あ、でもこの村では多いですよ」

まあ、だよな。まだ人間と魔物が一緒に住んでいる村もここ以外ないみたいだし。

まあいいことなんだろう。そうやって魔物と人間が仲良くしていることは。


「さて、そろそろ寝るか。明日起きれなくなりそうだしな」


「明日……やっぱりもうこの村を出ていっちゃうんですか?」

ラフが不安そうに聞いてくる。


「やっぱり少し寂しいです。もうちょっとこの村に残ることとかできないんですか?」


ん? そんなにすぐ出るつもりはないんだが。

「いえ、引き留めても悪いですよね……」


「ちょっと待て。別にすぐ出るわけじゃないぞ?」


「え? そうなんですか?」


「ああ、まだ魔法も教えてもらってないしな」


「あ、そうだったんですか。良かったぁ」

なんでそこでラフが安心するんだろうか?


「ま、そろそろ寝るとするか」

「あっ、そうですね。お話ありがとうございました」

「いえいえ、こっちこそありがとう」


「では、おやすみなさい」

「ああ、おやすみ」


そういって今度こそ寝る。

さて、いつこの村を出ようか。できる限り早めに出たいんだが……

長くいたら、ここに住み着いてしまいそうだし。


そんなことを考えながら眠りについた。







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