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46話 王都

最近忙しく更新が……

ライさんがあの時いなくなってから私とアンリはライさんを探している。ライさんに何かしたであろう、あの女性は前と同じように一瞬で消えてしまった。手がかりも何もなしだ。


――――

「ど、どうしよう!? アンリちゃん! ら、ライさんが!?」

ライさんが目の前で消えてしまった。ど、どうしたら……

とりあえず消えたあいつを……でもどうやったら……そうだ! 森を焼けば見つけられるかな。

「落ち着いてラフ姉ちゃん! なんで服を脱ぎだしてるの!?」

「いや、だって龍になると服が……」

「どうして龍になろうとするの!?」

「いや、森を焼かないと……」

「焼いたからってあの女性を見つけられるとは限らないから!」

アンリちゃんが必死に腰にしがみついてくる。そんなに慌てなくても……森を焼くだけだよね?

「ちょ、ちょっと? 間違ってるから!」

その後、しばらくアンリちゃんとそこで揉めあっていた。


それからは一旦私の村に戻りお母さんに相談した。お母さんはライさんのことだからきっと無事に戻ってくると言ったがそんな悠長に待ってなんていられない。私はライさんを探しに行く。お母さんはあまり反対されはしなかった。なんでだろう? まあ、そんなことはどうでもいいか。アンリちゃんは魔物側を、私は人間側を探すことにした。ライさんは一体どこにいるか分からない。人間側にいる可能性もあるだろう。アンリちゃんには魔物側を探すように頼んだ。それから今までずっと見つかっていない。魔物側にいるのかな……?一応もうそろそろ村に戻ろと思っているが。でもそれならアンリちゃんが先に見つけたことになるなぁ。

それはちょっと悔しい……

いや、ライさんが無事ならそれでいいんだけども……さて、早く王都に入りライさんを探すとしよう。入口にいる兵士が私を見て驚いている。まあ、当然だろう。魔物である私がこんな所にいるのだから。入ろうとすると引き留められた。

「人を探しているんです。どうしたら入れてもらえますか?」

一応聞いてみる。止められたとしても無理やり入るだけだけれども。

「王様のところまで同行してもらえますか? 貴方が来たらそう案内するように言われてるのです」

王様が? なんでだろ。まあ、王様に会えるならちょうど良いかもしれない。なんせ王様だ。ライさんのことを何か知っているかもしれない。兵士に案内されながらこの町で一番大きな建物へと向かう。

「魔物!? なんで王都に……」

「あれが魔物なの? 怖い……」

こっちをいろんな人間が見てくる。もうこの反応も慣れた。大抵の人間が私を見るとおびえるか、今にも殺そうとしてくるかのどちらかだ。私を王様とやらの所まで連れていってる二人の兵士もずっとおびえている。別に何かするわけでもないのになぁ。私の村はこんなことなかったのになぁ……ライさんも私と普通に話してくれた。それどころか助けてもらった。この違いは一体なんなんだろう?


そんなことを考えているうちにお城へとつく。大きい、とにかく大きい。龍の姿でも楽々と暮らせそうだ。

お城の中も凄く広い。兵士に連れられ城の中をしばらく歩く。兵士たちが扉の前で立ち止まる。ここなのだろうか?

「この中で王様が待っています。私達は入れないので貴方一人で行ってください」

この兵士は中には来ないのか。さて、王様はどんな人なんだろうか? まあ、ライさんの情報が何か手に入ればいいけれどなぁ……


――――

「はぁ……」

相変わらず馬車に揺られながらのんびりと王都へと向かう。馬車の操縦はカイルが、魔獣の退治はミチがやってくれるから俺がすることは特にない。

「ライさん! ライさん!」

魔獣を倒したミチが俺の所へとかけてくる。ミチは魔獣を倒すたびに俺の所へ褒めてもらうためにやってくる。断ろうとしていたのだが嬉々とした表情で俺を見てくるミチを見て断ることなど誰ができるというんだ。俺が頭を撫でてやると、

「えへへ」

と、嬉しそうに笑う。しばしそんなミチの可愛らしい笑顔を眺める。

「ライくーん?」

おっと、あまりにも可愛らしいのでつい見惚れてしまっていた。いかんいかん……


それからも特に何事もなく王都に着いた。入口には兵士が立っていたがすんなりと中へと入れてくれた。

いつも通りカイルは宿をとりに、リンはここにある盗賊団の所へ、俺とミチは町で情報を集めることにした。にしてもこの町は凄く広い。いままでの村の何倍あるだろう。こんな町ですぐにラフはみつかるだろうか……? 

さっそく町の人に聞いてみる。

「魔物? 見てないなぁ」

「ああ、見たぜ! まさか魔物を見ることがあるなんてなぁ」

「城へと向かっていたみたいだけど……」

しばらく周り終えて、先に宿でミチと休む。どうやらラフは一昨日ここ、王都に着いたようだ。

聞いてまわった感じ割と見た人が少ない気がする。まあ、城に向かったみたいだから、そこで何か俺のことを聞いたのかもしれない。だからもう王都にはいないとか?


 まあ、リンとカイルの情報にも期待しておこう。



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