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44話 ミチ

大分遅くなりました。

これからも少し忙しくなるので遅くなるかもです。

結局、あの魔物に逃げられてしまった。このまま地下にいても仕方がないのでとりあえず地上にでよう。上に戻るとリンと、さっきの少女がいた。

「どうだったの?」

「逃げられてしまった。詳しいことは後で話す」

「まあ、とりあえずは村の人に話を聞きましょうか」


その後、村の人に壊れていない村に案内された。俺とカイルとリンは分かるが……なぜかあの少女も一緒にきていた。なんでだろう?

「この度はこの村を救っていただきありがとうございます。あなた方がいなければどうなっていたことやら……」

「いえいえ、間に合ってよかったです」

「是非、ゆっくりしていってください。といっても今の状況だと大したおもてなしもできませんが……」

まあ、こちらとしてもそんなにゆっくりしていく気はない。しかし、この状況だとラフの事を聞いてまわりにくいなぁ。まあ、王都に向かったということは分かっているんだしさっさとこの村を出て王都に向かうとしよう。村の人達に軽く挨拶を済ませて、出発することにする。


「ということでもうこの村を出ようと思っているがいいか?」

「それは構わないんだけど……ちょっといいかしら」

なんだろう? そう不思議に思っているとリンの後ろから少女がひょこっと顔を出した。この少女は確か……魔物と戦っていた少女だよな。なぜリンといるんだ?

「あの、先程はありがとうございました!」

「ああ、うん……?」

そう元気よく少女がお礼を言う。わざわざその為だけに俺の所にきたのか?


「この子は私の盗賊団の一人なの。なんでここにいたのかはまだ私も聞いていないんだけどね」

ああ、なるほど。だからと言ってついてきている意味が分からない。というか嫌な予感しかしないんだが……

「この子も連れて行ってくれない?」

やっぱりそうきたか……だが、連れて行く理由ない。これ以上人が増えてもな。それにこの少女が役に立つとも思えないしな。


「私役に立ちます! 戦闘もできますし、雑用だってなんでもできます!」

とはいってもなぁ。戦闘は実際俺一人で十分なことが多い。まあ、今回みたいなことがあるときは別だが。

どれくらい強いんだろうか?

「私やカイルよりは強いわよ。私達の盗賊団の中で一、二を争うほどだしね。流石にライ君には適わないでしょうけど」

あれ? そんなに強いのか。見た目からはとても想像できない。まあ、それを言うならアンリだってそうだったが。しかしなぁ、かといって連れて行く理由も……そうやって俺が渋っているのを見て行き成りこんなことを言い出した。

「ら、ライさんが望むのなら……よ、夜の相手だって……」

ちょっと!? 何を言い出すんだこの子は! そんな夜の相手とか……俺はそういった経験は皆無だ!

いや、記憶を失う前はわからないけれども。


「いやいや、その必要はないから!」

「えー、ライ君だってたまってるんじゃないの?」

「たまってるとかいうな!」

全くリンは……まあ、今さら一人ぐらい増えたところで変わりはないか。別にいいだろう。

決して女の子だからっていうわけじゃないからな。決して。


「あ、ありがとうございます! 助けてくれた恩を返せるようにがんばります!」

嬉しそう俺に頭にを下げてくる。うん、可愛らしいな。

「ライ……?」

「いやっなんでもないぞ?」

咎めるような目でカイルがこっちを見てきていた。危ない危ない……


一人増えた状態で馬車に乗る。

「そういえば名前は?」

「あっ、まだ名乗っていませんでしたね。ミチです。よろしくお願いします」

「まあ、もう知っているかもしれないがライだ。よろしくな」

「ところで聞きたかったんですけど……リン姉様とはどんな関係なんですか?」

どんな関係って……とくになぁ? ただ勝手にリンがついてきているだけだな。俺は本当は連れてくる気はなかったんだが……

「そ、そうなんですか。よかったぁ」

「何がよかったんだ?」

「いえ、何でもありません! それより何であの脳筋も一緒にいるんですか?」

脳筋って……ああ、カイルのことか。あいつはなんかリンについてくるといって仕方がなかったから連れてきた感じだな。

「お前こそなんでついてきたんだ。俺とリンだけでよかったというのに」

「それは私のセリフです! 私とライさんとリン姉様だけの方がよかったのに……」

と、二人で言い争いを始める。仲いいんだなぁ。


「そういえばミチはあの村を通った魔物のことについて何か知らないか?」

「そういえばライさんはその魔物を探しているんでしたね。私が村で聞いた感じだと通ったそうですよ。

 国都に向かったそうです」

やはりそれは変わりないか。まあ、とにかくこのまま国都に向かえば大丈夫か。それが分かっただけでもよかった。

「そういえばミチ、なんであの村にいたの?」

「あそこの地下に何か珍しいものがあると聞いて盗もうと思っていたんですが……地下に忍び込んでこれから探ろうって時にあの魔物が来て……」

それから戦っていたわけか。にしても盗もうと思っていたって……まあ、一応こいつらは盗賊団だしな。


「結局何かあったの?」

「分かりませんでした。そのままライさんに助けてもらってそこから出てきましたから」

あの魔物がその地下に来たということは確かにそこに何かがあったということだよな。

あいつらが狙うようなものか……一体何があったのだろうか?







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