妹様は引き籠り
エピローグ
出発点は妹の為
俺は日本という国家に反旗を翻す。
日本を支配し俺の思い通りしてやる。
異能力が俺にはあるその力を使って、妹を引き籠りになるまで追い込んだ日本政府に復讐する。
他の人なんか滅びようと関係ない。妹と二人で生活することだけ出来たらいい。
そういう風に中二的思考をしていた時期もあった。今から3年も前だから余りにも幼稚な考えだった。
俺が日本を征服して妹が喜ぶのかも考えないで。そもそもどうやって日本を、支配するんだよてツッコミを入れたくなる。
この民主主義の御時勢に……。魔王が支配している魔界ならそいつを倒せばいい。しかし日本の総理を倒したら完了て単純な話じゃないし。
しかも自分の無能を知った。なにかの特殊能力を発動したと認識は、一度もない。
異能力があるのは本当だと思う。まだ覚醒していないだけって事にしてきた。
祖父が病院で死去する直前に、小声で俺の耳元に囁いた。
「可愛い孫よ……お主には世界中を征服する異能力がある…………まだ使えぬと思うがな。……あと陽菜を気にかけてやってくれ」
その言葉を最後に祖父は一言も発する事はなくなった。
せめてどんな異能力があるかだけは、教えて欲しえてくれないと困るというのに。
例えば、生まれつき異性を惹き付ける魔性のオーラで、ハーレムライフ強いられるとか。
それだと妹を、ハーレムに加えないと、いけない事になる祖父の言葉だと。
俺は二月 遼16歳で高校2年生。
二月 陽菜これが俺の妹1歳差の名前だ。
しかしその大切な妹に命を狙われている。近くの裏山で妹と対峙していた。
「遼ちゃんいや……兄さん私の日本侵略の邪魔をするなら死んで」
「いや待てそれは俺がする。陽菜は平和に暮らせ」
「それだと意味がない。私はもうこれ以上自分に嘘を付けない。ごめんなさい兄さん」
そう言って妹は、日本刀を握り鞘から抜く。俺の動体視力では認知出来ない速度で、接近し左肩に突き刺された。
大量の出血により意識が朦朧とする最中、妹の涙を見て救ってやらねばと今まで以上に思った。
その出来事が起こる半年前から振り返るのが、最前だと考える。
今日は新入生の入学式に在校生として、嫌々だが学校に行っていた。この学校は特徴がなくどこにでもある普通科高校。
別に学力のレベルも全国で下から数えた方が早い。この地区には普通科高校は、1つしかない。
大切な妹の話をしてない。 本来だと妹はこの式で、新入生代表と挨拶をしているはずだった。主席の生徒が挨拶すると決まっているから。
学力だけ言っても日本のどの高校にも入学出来る知力がある。
しかし妹は入学生代表の、挨拶は愚か出席すらしていない。幼稚園の頃から天才的な頭脳を、周りの大人に見せてきた。
その影響で周囲の大人達からの、期待感というプレッシャーに押し潰されに小学生の頃から引あき籠った。
妹が可哀想だと思うのと同時に日本国家が憎いと感じた。それが5年前に日本征服を決心した理由だ。
入学式が終わると今日は終了だった。式の後片付けは運動部の仕事。俺は部活には、所属していない。
妹が心配だから早く帰りたいとかが理由ではない。友達すらいないのに部活等とてもじゃない……。俺はぼっちでいる自分が好きだ。
通学はバイクだから帰宅前に、結構色んな所に行ける。時間が簡単に潰せるから全然気にしてなかった。色んな所と言ってもこんな山と畑と川と海ばかりのド田舎だけど。
今日は流石に妹が出席してないので心配で早く帰宅した。バイクで約30分程の道のりだ。所々に桜が満開で時折よそ見運転になっていたが、事故等する事はなかった。
家は広いとは思う。断定していないのはこの辺の家は、大体同じくらいの大きさだから。別にお金持ちだからとかじゃない。
2階建で1階にはリビングやキッチンを、含め5つ程部屋がある。さらにトイレとお風呂、2階には4つ部屋があり妹の部屋と自分の部屋は壁一つを隔てて隣接している。
妹と寝る前に会話とかはしている。引き籠りだからて家族すら拒絶するタイプではない。
お互い煩くしていると壁ドンし合う仲だとだけ言っておこう。