華やかな王宮の裏側何てこんなものです。
読んでいただきありがとうございます。
父さん、もう限界です。
王宮の仕事きついよー。
「新人、なに遠い目している、ちょっと買い出し頼む。」
あこがれのエアリ先輩が言った。
「なんですか?」
私は聞いた。
書類をもつ腕が重い。
「売店で栄養剤と平熱符買ってきてくれ。」
エアリ先輩が言った。
「私はパンツの替えをお願いします。」
いつもは麗しいリカ王子が髪をかきながら言った。
ああ、綺麗な王子様も汚れるんだ。
「洗浄符もかってきてね。」
マーシェ先輩が言った。
ああ、お風呂はいれないもんね。
夏夜会が今年はこの国で開催されるので
リカ王子殿下の執務室は仕事が前倒しで忙しいです。
私は今年の新人であまり役にたってません。
お使いくらい頑張らないとね。
王宮には売店があります。
王宮見学の観光客目当ての土産物がまずあります。
『王宮見学しました。』クッキーとか
『玉座のミニチュア』とか
『王族写真クリアファイル』とか
それににまじって…。
これで冷却OK平熱符や
無限に勤務出来ますララビタンZみたいな栄養剤
お風呂に入れない時のエチケット☆洗浄符
着替え用の下着や衣類
栄養補給用食品。
はては薬までおいてある。
ちょっとした24(コンビニ)みたいです。
24時間あいてるし…。
「はい、あわせて2バンです…大丈夫?」
魔化マネーを端末で支払い機にかざして料金をはらっていると
売店の職員のお姉さんに言われた。
「大丈夫です。」
私は言った。
「目の下にくまさんがいっぱいいるよ。」
お姉さんが言った。
目の下がくまがあるんですね。
「大丈夫ですよ。」
もう、笑うしかないよね、ハハハハ。
「行ってきました。」
私は荷物を見せた。
「おお、悪いな新人、めし来てるからくおうぜ。」
エアリ先輩が言った。
テープルを見るとフィッシュバーガーと野菜スープとルリ茶が来ていた。
王宮社員食堂にデリバリー頼んだのか…。
「じゃあ、一緒にいただきましょう。」
テーブルについた、リカ王子が私を手招きした。
とりあえずみんなで夕飯らしい。
王宮務めるまでは地方出身だし王子様とこんなにそばで
食事するなんて思わなかったよ。
…でも、朝はさすがにいないけど昼夜ほぼ一緒に社員食堂か
仕事場で一緒に同じメニュー食べてるとありがたみが薄れるな…。
「今日の中身はサーモンフライですね。」
ニコニコしながらリカ王子かじりついてるし。
「おいしい、殿下?」
マーシェ先輩が言った。
マーシェ先輩はスープを飲んでいる
「ええ、おいしいです、新人さんも早くたべてください、パンツ代はいくらですか?」
パンツ代を麗しい王子にきかれたくないな。
「2/10バンです。」
適当に買ってきたから瑠璃の実柄だよ。
いいのかな?
「はい、送信しました。」
リカ王子はすぐに払ってくれた。
それはさすがだけどさ。
「洗浄符は1バンだよね。」
マーシェ先輩もすぐ払ってくれた。
「8/10バンです、エアリ先輩。」
私はルリ茶を飲みながら言った。
「わかった。」
エアリ先輩は言った。
「すぐ、払いなさいよ、新人に。」
マーシェ先輩が言った。
「わかったよ。」
エアリ先輩から魔化マネーが端末に送信された。
よかった、ふみたおされないで。
「じゃあ、再開しましょう。」
リカ王子がいって修羅場が再開した。
とうさん、今日、私帰れるのでしょうか?
「新人、10倍部屋で仮眠とっとけ。」
深夜になりエアリ先輩に言われた。
「先に寝ておいてください。」
端末から目を離さずリカ王子が言った。
10倍部屋はその名の通り10倍速で時間がながれる部屋で執務室の一角にあります。
どういうしくみかわからないけど、はいってる間は10倍で歳はとらず外と
同じ速度で歳はとるらしいです。
とたいそうなこといってもただ単に
仮眠ベッドが置いてある小部屋(といっても6畳はあります。)なんですけどね。
起きると同じ姿勢でリカ王子が端末に打ち込んでいた。
まあ、たいして外は時間たってないしね。
「新人、起きたか?じゃあ、端末にこれ打ち込んでくれ。」
エアリ先輩が言った。
今度はエアリ先輩が仮眠するらしい。
とうさん、ここでは1日は32時間あるらしいよ、フフフフ。
「なんとか間に合いましたね。」
1週間頑張ったら何とかなったらしい。
私もお風呂入れないから額に洗浄符はってすませちゃったし…。
爽快感ないけど清潔になります。
「そうですね。」
マーシェ先輩が言った。
「明日は楽しい夏夜会です、盛装をもってきてくださいね、フェリアさん。」
リカ王子が言った。
あれ?新人としか呼ばれなかったのに名前よばれた。
「3年に一度の夏夜会年入社組は、この修羅場で脱落が多いからおわるまでは、新人としか呼ばないことにしてるんだよ。」
エアリ先輩が言った。
そうなんだ...え?夏夜会でるの?
「ああ、出席して、殿下をお嬢様方から守るのも仕事だ、あと、ボーナスでたら、もうひとつ盛装作っとけよ。」
エアリ先輩が言った。
まだ、リカ王子殿下は恋愛する間はないらしい。
ボーナスは確か夏夜会のあと出るはずです。
そんなぁー盛装なんか一枚あればいいじゃない。
「いつも、同じ格好と言うわけにいかないからね。」
マーシェ先輩が言った。
いつも出るの?
パーティ出席も仕事なの~?
夏夜会はたしかにリカ王子殿下が
優雅にエスコートしてくれましたよ。
ええ、ご令嬢やら王女方等女性と
なぜか男性にガン見されましたが。
そして先輩がたも確かに夏夜会に出席してました。
ずるいよ、先輩方目だってないじゃん。
盛装もシンプルな感じだし…。
なんで私こんな可愛い系の盛装を
先輩たちとリカ王子の口車にのって作っちゃったんだろう?
父さん、私、この職場でやっていけるのかな?
今日も空が...最近見てないよー。
(仕事で王宮こもってるから。)
1バンは千円
1/10バンは100円 割バンは500円
1/100バンは10円
1/1000バンは1円と言う価値です。
大体魔化マネーでやりとりでお財布には小銭程度です。
1円対応のお金は実物を持ってる人はほとんどいません。
と言う設定があります。
複雑で申し訳ありません。