第一章 最終部 "黒、赤、赤、白"
よろしくお願い致します。
今回は少し長めです。
そして再び彼女は赤面する。
と、ともに俺の平静は吹き飛んだ。
わずかに開いていた窓の外から、風の音が聞こえる。
「わ! って! 違います! 順番を間違えました!」
「で、ですよね! もう、ちょっと! ビックリしちゃいましたよ〜」
先ほどの沈着はどことやら、テンパりすぎて敬語になる始末。
対するルシエも顔を手で覆ってしまった。
「まあ、それで? さっきのはどう間違えたんだ?」
今再び沈黙へ陥ってしまうと、再開するキッカケを無くしてしまう気がしたのでどうにか続ける。あくまで優しく、何事も無いかのように。
と、切り返せたは良いのだが、よくよく考えると先程の言い方では間違えていたのは順番だけのようではないか。
ならばどちらにせよ、最後はあそこに漂着するのだろうか?
「え、あ! はい! ……あ、あれ? 何を言おうとしていたんでしょうか?」
「いや知らないよ! まあちょっと落ち着いて」
やはり彼女も盛大にテンパっていたようだ。
その狼狽えようから、むしろ俺の方が落ち着かないといけない気がしてくる。
「ああ! そうでした! あの、小太郎さん!」
「はい!」
……また妙な溜めがある。生唾を飲み込む。
「あの、流石に少し寒いので、その……、ボクもベッドに入れてもらえないでしょうか!」
「えっ……」
確かこの世界の時間は、俺の元いた世界より半日遅れているだけだったか。なら、今はこちらも十一月上旬。いくら室内であろうとも夜間は冷え込む。ましてやこの部屋には暖房器具のようなものは見当たらないし、窓も少し開いている。体が冷えるのは当たり前だろう。
だが。
だが、だがしかし! そんなことをしていいのだろうか⁉︎
というか、果たして俺は大丈夫なのだろうか⁉︎
色々未経験者のこの俺は、色々耐えられるのか⁉︎
「うん、いいよ。ごめんな、気付いてやれなくて。寒かったよな。さあどうぞ、って俺のベッドじゃないけどな」
言いながら俺は布団の端をめくり、自分の体をベッドの中央から少し移動させる。
ってああ、もう! バカか俺は!
なんだよこのイケメンな対応は!
自分でもどうしてここまで丁寧に対応出来ているのか分からない。出来すぎて逆にちょっと気持ち悪い。
いや、そういう問題ではない。このままでは、ルシエがベッドに……
「えっと、あの……、では失礼します……」
入ってきちゃったよ!
ヤバい、どうしよう。女の子が、親方、ベッドに女の子が!
俺が少し左側へ詰めたため、ルシエは俺の右隣りへと潜り込む。
幸か不幸か、俺の使わせてもらっているベッドは、かなり大きいサイズのものであり優に大人二人、詰めれば三人でも寝ることが出来そうだった。
よって、さほど密着している訳でもないのだが、緊張することには変わり無い。だって、今まで女の子と同じ布団どころか同じ部屋でも寝たこともないのに緊張しないはずがないじゃないか。
しかし、ルシエは相当体が冷えていたのか肩までしっかり布団をかぶってしまった。このまま座っていても会話はできるが、どうしてもこの上から見下ろしている状況は気になってしまう。
仕方なく、俺も布団の中へ入ることにした。あくまで視線は天井に固定し、ルシエとの間隔はしっかりと保ったままだが……
……きっかけが見出せず、しばし虫の音に耳を傾ける。
「なんだか、夢みたいです」
ふとルシエが小さく笑うように、呟くように、囁くように言った。
「先ほども言いましたが、ボクはずっと小太郎さんの近くにいました。でも触れることも話すことも、気付いてもらうことさえ出来ませんでしたから、こうして同じ布団の中で会話しているなんて、本当に……、夢みたいですよ」
最後、一瞬泣いているようにも聞こえたが、それが勘違いなのかどうかを確かめる余裕など今の俺には無い。
「俺も、ルシエみたいな可愛い女の子と同じベッドに入ってる、なんて夢みたいと言うか本当に色々現実味が無いと言うか――」
ダメだ!
もうテンパり過ぎて考えがまとまらない。
落ち着け自分。落ち着くんだ。
--ちゃんと主人公しないと。
「小太郎さん、手を出してもらえますか?」
ゆったりとした声で言いながら、ルシエは自らの右手を挙げる。
「――? えっと、これでいいのか?」
全く彼女の意図は読めないが、とにかく今は会話を成り立たせなければ。
俺も右手を布団から出し、挙げる。
すると次の瞬間、ルシエは自分の右手と俺の右手を絡ませた。
またまた飛び出しかけた叫声を俺は何とか腹へと落とし、再び平静を装う。
「えっ、えっと。ど、どうしたの?」
ほんの少しだけ声が裏返ってしまったがやはり気にしている余裕はない。
「どうですか?」
俺は困惑する。その、どうとは何についての感想を求めているのか。
「いや、どうって言われても……、柔らかくて、小さくて、白くて、スベスベで、指は細くて、綺麗で、ちょっと冷たいな、くらいだけど」
「逆にそこまでは求めていませんでしたが……、でもそれだけ感じられているんです。ボクも、小太郎さんの手の暖かさを感じています。だからこれは、嫌かもしれませんが現実です」
少し漏れ出してしまった俺の感想はさておき、彼女の言葉が再々度、俺に現実を突きつける。
だが、それは先程すでに受け入れた。
いや、正確には受け入れきれてはいない。が、受け入れなくてはならない。
そう決めた。決めつけた。
何故なら俺は主人公になった、なれたのだから。小さなことで悩んでも仕方がない。だからもう、前に進まないと。
「でも、小太郎さん」
彼女の顔がこちらを向いたのが分かった。俺は首を回し、その双眸を見つめ返す。
先にも言ったが、俺は他人と目を合わせることが苦手である。
だが今は、彼女と目を合わせないといけないような気がした。
「そんなに無理して演じないでください」
それは彼女が、ルシエがそう言う声が、とても冷たかったからであった。
「ぁ――」
なんのことかな?
そう誤魔化そうとしたが、そのほとんどが喉で詰まってしまった。
自分を偽っていないと断言できないから。
主人公を演じていなかったと言い切れないから。
そして何より、
「そういえば、ずっと見られてたんだよね」
彼女には通用しないことを、それが無駄なことを、今更ながら痛感したからである。
「はい、ずっと見ていました。だから今の小太郎さんが、何かに成り切ろうとしていることくらい分かります。今の小太郎さんは本来の小太郎さんではないと断言できます」
そして、彼女は右手の力を強める。
「ボクはいつもの小太郎さんでいいと思います。いえ、いつもの小太郎さんがいいんです。いや、えっと、もっとはっきり言います。ボクは小太郎さんが大好きですが、その自分を偽っているところは嫌いです。あちらの世界ではほとんどの時間そうでしたよね。ですが、あ…………、いや、あの、ですからもう演じないでください!」
少し震える声で続けた彼女の瞳は、ひたすらに真っ直ぐ俺を見つめ続けていた。そして俺も、その双眸から視線を外すことはできなかった。
その翡翠は少し、潤んだように見えた。
対する俺は、徐々に目を見開いていた。
ふつふつ、ふつふつと込み上げてくる、この感情は怒りである。
「俺は演じてなんかいないよ」
演じるな、だと?
そんなこと、できるわけないじゃないか。
だいたい、演じていない人間など存在するのか? いや、しないだろう。
どんな人間でも何かを演じている。自分の立ち位置、雰囲気、外見、精神、その全てに見合う最も適切な役を演じている。
「これが本当の俺だよ。何も偽ってなんかいない」
そうしている方が楽だから。いや、もはやもう本物を忘れてしまったから、偽物を本物としてしまっているのかもしれない。
というよりは、そうするしかないじゃないか。
何も被らずに、全てをさらけ出してもなお、受け入れてもらえるような人間なんてほんの一握りの、本当に綺麗な精神を持って生まれた者だけだ。
その他大勢の、普通の、B級品以下の心の持ち主たちは偽るしかない。
嘘で憧れで常識で、塗って造って着飾って。
それこそ原型をとどめていないほどに。
受け入れてもらえるように。集団から外されないように。
――ただただ、嫌われないために。
「いえ、小太郎さんは演じています。その小太郎が、ボクは嫌いだから分かります」
本当に冷たい、少し前までの優しさなど嘘だったかのような、鋭い声でそうルシエは断言する。そしてその声で続ける。
「それに小太郎さん自身も気付いているはずですよ」
――このとき、俺の中で何かが切れた。
上半身を起こし、彼女を見下ろす。
なんでそんなに好き勝手言われなきゃならないんだ。
--ダメだ、やめろ。今切れるなよ。ルシエの前でなんてやめてくれ。
俺の何を知ってるって言うんだ。
「じゃあ――」
止まらない。
「じゃあ、ルシエは何にも偽ってないのかよ。誰だって何か偽ってるもんだろうが! 演じてるもんだろう! 何が悪いんだよ、そうしてないと無理だろう! そうしてる方が楽なんだよ! 生きやすいだろうがよ!」
どうして急にキレてるんだよ俺は。
自分でも何を言っているのか、言ってしまっているのか、分からなくなってくる。
だからもういいだろうが。キレるなよ、キレてどうなるんだよ。今気まずくなってどうするんだよ。冷静にならないと、この先のことを考えてくれよ。
「大体いきなりこんな状況になって、すんなり受け入れられるかよ! いいじゃねえかよ別に! あれが俺の理想の主人公だったんだよ! そんなに俺の演技は下手くそだったかよ。これでも俺は必死に! これから頑張っていこうって、思って――。まず、お前のその全部お見通しっていう態度が気にくわないんだよ。お前が俺の何を知って――」
「だから‼︎」
俺の怒声を、鋭く冷たく澄んだ怒声が突き抜ける。
今までにない彼女の叫喚に、思わずぽかんと硬直してしまった。
「だから全部知ってるんですよ! 何もかも! 知ってる上で好きだって言ってんですよ! 受け入れられるから、演じてほしくないんですよ!」
そして数度、翠の瞳を瞬かせる。その頰に大きな光の粒が伝う。
ここでようやく戻った。取り戻した。自分の犯してしまった過ちに気付く。
俺は、何をしているんだ。
完全な逆ギレだ。
その挙げ句の果てに歳下の女の子を泣かせてしまった。
クソが。クソ、クソ、クソ! クソ!
何をしているんだ俺は!
どうすれば、どうすればいいんだ。
異世界に来ることができたなどと舞い上がってはいたが実際のところ、かなり精神的ダメージは大きかったのかもしれない。
それはそれで当然だろう。
突然の知らない世界。知らない人。命の危機。凄まじい恥辱。
一種の極限状態に陥っていたともいえる。
だから叫んでしまった。
図星を突かれたことがトリガーとなり、普段は心の奥底に、もう自分でも忘れていたほどの奥深くにあったはずのものが、溢れて、零れ出てきてしまった。
だが、これはただの言い訳だ。
今は現状をどうにかしなくてはいけない。
どうすればいい? 謝るか?
いや、そんなことになんの意味があるというんだ。
でも、今はそれしか、
「あの、ルシエ、ごめん。俺なんかおかしくなってたみたいで、酷いことスゲー言っちゃったかもしれない。ていうか、言っちゃったよな……。でも、演じないっていうのはすぐには無理だ。もう自分でもよく分かんなくなってて……。だから、あの……」
やはり上手く言えない。
ただ、ルシエに言われてやっと気付かされた。いや、認めさせられた。
もういつからだったかも覚えていないが、ずっと演じていたのだろう。自分の本心は偽って、ぼっちにならないために必死で上っ面を良くして。
だからいなかったんだ。本当の友達と呼べるような存在が。
向こうの世界では、よく話すヤツはいた。一緒に走って汗を流したヤツもいた。一緒に遊びに行くヤツもいた。
けれど彼らを友達と呼べるかは、ずっと疑問だった。
今思うと、付き合い程度の、浅い関係であったと言った方が適切だろう。
昔からそうだった。
現に、小中学校で毎日のように一緒に遊んでいたようなヤツと、最近は関わりも殆どない。
でも、それじゃあ、俺は、
「俺はどうしてれば良かったんだよ――」
何かを請うように、俺はルシエへと目を向ける。
「――じゃあ小太郎さん」
ルシエは袖で、その濡れた瞳と頰をぬぐいながら言う。
「せめて、ボクの前では、自分を偽らないようにしてください。自分が思ったことをそのまま言葉にしてください。その全てをボクは、受け止めることができますから」
そして、彼女はまた笑顔を咲かせるのである。
「それも、俺が好きだからか?」
「はい、好きだからです」
言いながらまた少し頬を染める。
「俺なんかの、どこがいいんだよ」
俺の率直な疑問を受け、ルシエは意外にも困った表情を見せた。
「はっきり言って、分かりません」
次は俺が困る番である。
「え、じゃあ――」
「でも、好きなんです! 好きで好きで仕方がないんです! 毎日毎日小太郎さんのことばかり考えては、胸が締め付けられるように苦しくなって……、だからもうどこが好きというよりも小太郎さんの全てが好きなんだと思います。もう言葉では言い表せないくらいに、本当に好きで好きで、大好きです!」
彼女の猛烈な告白を受け、しばし硬直するが、どうにか口を開く。
「それでも、俺は君の気持ちには答えられない。俺が言うのも少し変だけど、君はまだ若い、というより幼い。そのくらいの歳の恋心なんて脆いものなんだよ。だからもう少し、考えるべきだと思う」
正直、泣きそうなほどに嬉しい。
これほど自分を肯定されたこと、認められたこと、そして、好きになってもらったことなど、今までには無かった。
だからまだ信じきれない。信じていいのか分からない。
「女の子がここまで言っているのにですか?」
――そうだよな。
「本当のところ、俺は君に好意を持ち始めてる。今までに出会ったどんな人間よりもずっと大きな。でも、それのほとんどが君の外見からくるもののような気がして、君から貰っているものに比べると凄く薄っぺらいものだと思う。それに俺はまだ君のことを知らなすぎる、だから答えられない。答えるのが怖い。答えるべきじゃないと思った」
本心を、自分が思ったことをそのまま言葉にする。
「でも、さっき言ったこともほとんどが本心だ。君は五年間ずっと強制的に俺のそばにいたんだろう? 思春期の女の子がずっと同じ男のそばから離れられないなんて、意識せざるを得ない状況だろ。それに、ここは山奥の小屋なんだろ? ならルシエは他の男の子を知らないはずだ。俺より良い男なんて、腐る程いるはず。だから――」
もう少し考えてほしい。その一途な想いを向けられるべき人は、俺の他にいるかもしれないだろ。
そう言いかけて、止めた。きっとこれは台詞だ、本心ではない。
「だから一緒に、世界を救おう。世界を見て回ろう。一緒に進んでいこう。その過程でもっと色々お互いに知っていかないか?」
これも台詞なのかもしれない。俺にはもう分からない。だが、
「はい、これからよろしくお願いします」
瞳に涙を溜め、そう言う彼女の微笑は年相応に可愛らしく、同時にとても美しかった。
そう思っている気持ちに、嘘は無い。これは断言できる。
――そうだった。もう、理想の主人公でいる必要はないのだった。
俺はさっとルシエの背中へと腕を回し、そして、
そしてそのまま、彼女の身体を強く抱きしめた。
右の掌は彼女の後頭部、左は彼女の腰へと回している状態だ。
今までに、女の子を抱きしめたことなどある訳も無かったので、この体勢が正しいのかなども全く分からなかった。
だが確かに、彼女の鼓動が、息遣いが、匂いが、温かみが伝わってきた。
「はぁ! ぁあ、あの、小太郎さん⁈ どど、どうしました⁈ そ、そんないきなり……」
咄嗟のことに、しばらく硬直していたルシエがようやく声を上げ、また赤面する。
直接は目視出来ないが、触れている部分から著しく上昇する彼女の体温は感じられた。
「さっきあんなこと言ったばっかなのにごめん。嫌だったら、直ぐに止める。でも、もう少し、もう少しだけでいいから、こうさせててくれないか?……」
もう、本当にいっぱいいっぱいだ。
ずっと夢見ていた未来だ。
こうなることを望んで自ら進んで召喚陣へと入った。
異世界召喚。本当にどれだけ夢見たことか。
だけど、だけど今は――
「嫌なわけ、ないじゃないですか。好きな人に抱き締めて貰うなんて、これ以上の幸せはありません。ボクは、もうずっとこの状態でいたいくらいです」
そう言いながら彼女は、その小さな腕で俺の体を包み込む。
だが、その俺を抱く力はあまりにも弱かった。
ここで改めて気付かされる。
彼女はまだ、小さな少女なのだと。
そして彼女には、片腕が無いのだと。
俺はルシエを抱く力を少しだけ強めた。
とても、とても温かくて、柔らかくて、心地良かった……
…………
「あの、ルシエ、ありがとう。もう大丈夫だ」
どれだけの間そうしていたかは分からないが、軽い眠気に襲われ、俺は慌てて抱擁を解きながらそう言う。
「あの、ルシエ? もう大丈夫なんだけど」
いや、正確には解こうとしながらであった。
俺は抱く力を緩めているのだが、彼女は俺を強く抱いたまま動かない。
「えーっと、ルシエさん?」
俺の呼びかけにも反応を示さない。
しかし、よく耳を澄ましてみると、
「すー、すー、すー」
小さく可愛らしい寝息が聞こえた。
いや、どんだけ無防備なんだよ。
「いや、どんだけ無防備なんだよ!」
しまった、思わず声に出てしまった。
しかし彼女は目を覚まさない。そしてやはり俺を抱く力を緩めてくれない。
「どうするんだよ、この状況」
彼女の腕を解くことは、物理的には容易であるのだが、
「すー、すー、すぅーん、うんー」
この、とても気持ち良さそうな寝息を聞いていると、起こしてはいけないような気がしてきてそれが出来ない。
くそ、本当にこいつは、
「……危機感、無さすぎだろ」
俺が襲ってきたりしたら、とか考えてもなかったのかよ。
呆れながらも俺は仕方なく、そのルシエに抱かれた体勢のままそっと布団に入る。
密着し過ぎてもはや温かいというよりは暑いが、彼女を冷やさないためにも肩まで掛け布団をかぶる。
もう一度、ルシエの顔をまじまじと見つめる。
こうしてただ眠っているところを見ると、いくら整っていてもまだまだ年端もいかない子どもであった。
そうしているうちに、眠気が忍び寄ってくる。
「ありがとう、な」
最後に、本音であろう言葉を口にしながら、またルシエの頭を撫でる。
彼女の立てる寝息が、さらに穏やかなものとなる。
そのまま俺も、徐々に眠りへ落ちていった。
--もちろん、何もしないままである。
ここまで読んで頂きありがとうございます。
一応ひと段落させたつもりではいますが、よくよく考えるとまだ殆ど異世界感がありませんね。
ですがここから少しずつ、小太郎の冒険らしい冒険が始まっていく予定です。どうか次回以降もよろしくお願い致します。