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二度目の私  作者: 川木
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ゴールデンウイーク最終日、今日はお兄ちゃんと映画を見に来た。

お兄ちゃんと昼間に一緒にお出かけなんてめちゃくちゃ久しぶり。実は私がどうしてもみたい映画があったんだよね。


「お兄ちゃん、私、ポップコーン食べたいな」

「しょうがないな。何味?」

「キャラメルー」

「ジュースは?」

「んー…お茶で」

「あれ、どうしたの?」

「…ちょっとダイエット」


ここ一週間ばかし彩ちゃんのお土産のお菓子食べながら家でゴロゴロしてたから少し太った。水泳してて今まで全然太らなかったから油断した。


「え、全然太って見えないけど?」

「目に見えたら手遅れじゃない。女の子には2kg太ったら大問題なの」

「2kgか。全然たいしたことないじゃないか。悠里ちゃんなら2kgくらい軽いよ」

「! 2kg2kg言わないでよ、ばかぁ」


2kgとは言わないつもりだったのに口が滑った。ていうかお兄ちゃんデリカシーなさすぎ!


「え、あ、ごめん。じゃあポップコーンとチケット買おう。学生証持ってきたよね」

「もちろん、ぬかりはないわ」


パスケースごとお兄ちゃんに渡す。

学校に持っていくのを忘れたらアウトなのでいつも定期券と一緒にパスケースに学生証をいれているのだ。明日は鞄から出したことを忘れないようにしないと。


「ん。じゃあ買ってくるから待ってて」

「はーい」


当然のように奢り。何だかんだ言って、お兄ちゃんとはふたりきりだしつい甘えちゃうなぁ。社会人だからってちょっと調子にのってるかも。

優生がいたら二人ぶんは悪いって思うけど、お兄ちゃんと一緒で、ついでだからって言われるとつい、ま、いっかってなる。

今度お兄ちゃんには改めてお礼しないとな。


「お待たせ」

「今来たとこよ」

「……相変わらずだねぇ」

「お兄ちゃんと待ち合わせってしないから、つい」


あとお兄ちゃんには冗談言いやすいんだよね。彩ちゃんと実代ちゃんは冗談を言うとそこからさらにからかわれるし。


「まあいいや。はい、ポップコーンとチケット。飲み物は席まで持っておくね」

「お願い」


映画館に来るのも久しぶりだし、この映画は前回の時もみて凄く面白かったんだよね。楽しみだなぁ。









「はー、面白かった」


一度昔に見たとはいえ、面白いという印象ばかりで内容は殆ど覚えてなかったから普通に初見並に楽しめた。


「最後のオチがよかったね」

「あとスタッフロールのNG集。私あれけっこー好きー」

「僕あんまり普段スタッフロールとかエンディング見ないから、最後まで見たの初めてだよ」

「えー、もったいない。エンディングソングの後にオマケがあるの結構あるよ」

「そうなの?」

「ただの暗転、ってのも少なくないけどね。でも余韻とかもあるし、やっぱり私は最後まで見る派」

「ふぅん。今度から僕もそうしよう」

「うん。そういえば最近噂聞かないけど、お兄ちゃん彼女は?」

「…今はフリーだよ」

「へぇ。例の片思いの人?に告白しないの?」

「…まだ、勇気がでないっていうか。今の関係を壊したくないっていうか…」

「そうなんだ…頑張ってね」


まあ、あんまり突っ込まない方がいいよね。もしかして今までは全部向こうから告白されてたのかな。お兄ちゃんって草食系っぽいし。


「…うん、ありがとう」


にしてもお兄ちゃんの片思い相手って、どんな人だろ。今までの人って結構共通点ないし。


「悠里ちゃんは? その…好きな人とかいないの?」

「んー、いない。どっかにドキドキする人いないかなー」


ドキドキしてみたいなー、とは思う。でも今のままでもわりと幸せだし、女子校だから男の子との出会いはないしね。


「お兄ちゃんの知り合いでいい人いない?」

「し、知り合い? 僕の知り合いね……年上になっちゃうけどいいの?」

「年下は期待してないよ」

「…25歳とかは?」

「お兄ちゃんの同級生? 別にいいけど…それってロリコンにならない? 学生ならセーフだけど」

「……な、なるかな」

「んー…私的には30歳まではありだけど…」


でも一応私中学生だし。あんまり年上だと外聞的にもアレだし、ロリコンな変態でも嫌だし…付き合うにも時間の都合が合わなきゃしんどいからやっぱり学生の方がいいよね。


「そうなんだ。年上好きなの?」

「まあ、年下は有り得ないかな」


優生と同い年は完全に子供にしか見えないし。


「ふぅん…じゃあ、考えておくよ」

「うん。まあお兄ちゃんの紹介なら変な人いないだろうし、何歳でもいいよ」

「…うん」


大通りを歩きながらお兄ちゃんと初めての恋話をしたりして、最終的にはお兄ちゃんの部屋でゲームしながら私の有意義なゴールデンウイークは終わった。











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