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二度目の私  作者: 川木
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テストの結果は、自分でも驚くくらいだった。今までも何気に90点オーバーを余裕でとってた私だけど、今回は100点を3つもとって残りも90後半だった。

考えないようにと夜も勉強してたからか。一回習ってるとは言え、暗記系で満点はガチで凄くない? 今まで80後半だったのも10点近くアップしてるし。


「うっはー、あんたなに? どういう頭してるの?」

「どういうとか言われても…」

「あたしの点数が霞んで見えるわ…」


さすがにその言い方はどうかと思うよ、るいちゃん。

ていうか、赤点脱出したんだからもっと喜んでよ! そりゃ、るいちゃんの頑張りあっての結果だけどさ、私もるいちゃんのために専用のまとめノート作ったり教え方工夫したり頑張ったのに! 反応薄いとか凹むわ…。


「ま、いっか。あたしも考えたら最高の48点なんて5年ぶりくらいだし。最低が32点とか快挙だよねっ」


…筋金入りのお馬鹿さんなの? 昔から走ってばっかりだったから、早いのかなぁ。走るのなんて何が楽しいんだろ。

まあとにかく、何とか赤点はクリアした。この調子なら来年には今の葉子ちゃんの平均70点レベルまで持っていけるかな。


「葉子ちゃんのは…お、平均点が中間より2点あがってるよ。頑張ったね」

「ん」


よしよし、と要望に応えて頭を撫でてあげる。


「…え? 悠里、今計算したの?」

「ん? そうだけど?」

「さらっと…それも凄いし、人の平均点まで覚えてたわけ?」

「足して割るだけじゃない。それに勉強教える以上、点数くらい覚えてないと上がったか下がったかわからないし」

「うわぁ…」


なにその顔。ちょっとひいてる?

…でも言われてみると、ちょっと暗算早いかも? 小さい時から勉強してたからかな。


「ん、悠里は頭いい」

「天才だー」

「いや、棒読みで褒められても。これでも私、点数なりに勉強してるし」

「ほんとかよー。本当は勉強しなくてもできんじゃないの? あたしらに教えてたしそんな勉強する時間あった?」

「教えるのも復習になるし、夜にも勉強してるよ。それに普段から毎日予習復習してるし」

「……毎日?」

「そりゃ、毎日じゃないと意味ないし」

「……やべぇ、悠里のことなめてたわ。尊敬する!」

「いや…まあ、慣れだし」


そう褒められると、逆に恐縮する。やってる意識はあるけど…褒められるためじゃないし。習慣みたいなものだし。何と言うか…気まずい。


「はぁー…そういう感覚の違いが、成績格差を生み出すのかねぇ」

「格差て…というか、私からしたらやたら走ってるるいちゃんのことの方がわからないよ。私走るの苦手だもん。毎朝晩と走るなんて、考えられない」

「走るの楽しーじゃん」

「勉強だって楽しい時もあるよ」

「んあー、や、人それぞれってのはわかってんだけどね」


苦笑するるいちゃんに私も苦笑を返す。嗜好ばっかは個人差激しいし、感覚的なものだから他人のは理解しずらいんだよね。


「好き嫌いとかは差があるからねぇ。まあ勉強はしないよりした方がいいよ。るいちゃんはやらないだけで、飲み込みいいからすぐに点数あがるよ」

「…ん、あんがと。へへー、悠里、好きだぜっ」

「私も好きだよ」

「ん」


葉子ちゃんが私の袖をひいてきた。


「もちろん、葉子ちゃんも好きだよ」

「ん」


小さく微笑む葉子ちゃんを見ていると、和む。

できれば、彼女を傷つけたくない。武君のように泣かせたくない。とはいえ…どうするのが正しいのか、私にはまだ答えが出せない。











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