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二度目の私  作者: 川木
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昼休み、るいちゃんは抜きで玉恵ちゃんたちに勉強を教えていた。るいちゃんという手のかかる生徒がいるからか、前に比べて楽だった。


「悠里」

「んわっ…あ、ああ、葉子ちゃんか」


迎えに来たらしい葉子ちゃんが後ろから抱き着いてきて驚いた。一昨日の夜に告白されてからやたらにべったりな葉子ちゃん。

可愛いんだけど、私に好かれようとしてるのかな? それとも単にしたいだけ? 可愛いけど、単純に喜んでいいものか。


「よ、葉子?」

「ん? なに?」

「…あんた、何してんの?」

「悠里にくっついてる」

「いや…そうじゃなくて…」


めちゃくちゃ驚いてる玉恵ちゃんに平然と答える葉子ちゃん。説明たりなすぎ。葉子ちゃんは相変わらずクール言動です。態度はデレデレだけど。極端な子だ。


「葉子ちゃん、玉恵ちゃんはなんで急に悠里ちゃんにくっついてるんってことが聞きたいんよ」

「好きだから」

「そーかぁ。うちらも葉子ちゃん好きやでぇ。葉子ちゃんは? うちらにもくっつかへん?」

「嫌。悠里は特別に好きだから、特別。恵理たちへの好きは普通の好きだから、普通」

「ほー…ほーか。ほなしゃーないなぁ」

「仕方ない」

「ふぇぇ、葉子さんって…大胆なんですね」


桃子ちゃん、こんなことで顔を赤くしないでいいから。

…あれ、もしかして、外堀を埋められてる? このままじゃいつの間にか付き合ってることになったり…しないよね?


「葉子…あんた、悠里と付き合ってんの?」

「待ってる」

「は?」

「あー、今ちょっと、考え中で答え待ってもらってるとこなの」

「ほう、悠里ちゃんも罪な女やなー」

「やめてよ」


こやつら、興味津々ですな。うざ。葉子ちゃんなんで言っちゃうかな。


「悠里、もう予鈴。そろそろ帰る」

「あ、そだね。行こうか」

「ん」


はぁ、どうしようかなー。









「悠里ちゃん、悠里ちゃん」

「なになに?」


こそこそと陰から私を呼ぶ恵理ちゃんに、珍しく玉恵ちゃんと別行動だと思いつつ、テンション合わせて私もこそこそと恵理ちゃんに近づいた。


「なぁなぁ、悠里ちゃんて葉子ちゃん以外に好きな子おんの?」


それかよ。ほんっとに、女の子は恋話好きだよね。


「いないよ」


呆れながらもとりあえず答える。


「ほな付き合ったらええやん。なんで待たすん?」

「いや…そういう風に見てなかったし、とりあえず考えようかと」

「ふーん? 何もないんやったら、とりあえず付き合うたら?」

「……」


…最近の若者は性が乱れていると思います。というか、普通にいいのかよ。なに、みんな女同士なんだしいーじゃんなノリなの? 私が間違ってるの?


「じゃあ、もし恵理ちゃんなら葉子ちゃんにコクられたら付き合うの?」

「まさかぁ、無理よぉ」

「…おい」


誰もかしこも無責任な発言しすぎでしょ。


「やや、恐い顔せんといて。うちは好きな人おるから、葉子ちゃんとは付き合えんねん」

「ああ…そうなんだ」


それなら、まあ矛盾はしない。


「うん。うちなぁ、玉恵ちゃんラブやねん」

「…へ、へぇ」


聞きたくない情報を手にいれてしまった。だって興味ないし、知った以上気をつかうし、知りたくないのが本音。


「告白しないの?」

「実は…内緒やで? 悠里ちゃんが葉子ちゃんと付き合うたら告白のチャンスやねん」

「え…なんで?」

「玉恵ちゃん、葉子ちゃんに気ぃあるみたいやねん、勘やけどな。とりあえず不安の芽ぇは消したいし。な、嫌いやなかったら付き合いーな。葉子ちゃん、悪い子やあらへんし」

「……」


恐。女の子恐すぎ。めっちゃ恐い。確かに理屈としては間違ってないし合理的ですらあるけど、そういうこと平然と言っちゃう? 思ったとして言わないでよ。誰かに要求されて付き合うものじゃないのに。


「…か、考えてみるよ」

「おーきに。ほなまた明日、勉強教えてなー」

「またねー」


…はぁ。なんか…ややこしくなってきた。私、あんまり空気読むとか、人間関係に頭を使うのとか、苦手なんだよね。どうしよう。


…いや、とにかく、こればっかりは恵理ちゃんの事情は関係ないし、自分の気持ちを見つめなおして結論ださなきゃ。……はぁ。











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