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二度目の私  作者: 川木
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勉強会は最初は去年と同じく玉恵ちゃんたちとも一緒に、と思ったけどるいちゃんとウマが合わないみたいで断られた。

去年でだいたいわかったから三人でやるらしく、私はるいちゃんと葉子ちゃんを家に招待することにした。


「悠里」

「ん、なに?」


ホットケーキを食べてべたべたになったるいちゃんの頬を拭きながら、葉子ちゃんに視線をやる。


「……」


じっとこっちを見てくる。


「? はい」


とりあえず私の前にあるクッキーの入ってるお皿を葉子ちゃんの前にやる。


「……」


黙って私としばらく見つめあってから、葉子ちゃんはもそもそとクッキーを食べだした。

あ、あってた…のかな?

うーん。最近は葉子ちゃんの無表情からでも何言いたいかわかるぜ!とか思ってたけど思い上がりだったらしい。

今、どうして私を呼んだのか全くわからない。


「ぷはぁ、ごちそうさまっ。悠里って何でもつくれるんだね。一家に一台ゆうりん、みたいな。嫁に欲しいっ」

「はいはい。食べ終わったなら、勉強再開するよ」

「あー…んー、まだ2枚は入るかな。るいさん燃費悪いんだー、特に頭使うと」

「じゃあ次、ここまで勉強したらね」

「うっ…わ、わかーったよぅ。悠里のスパルタ」

「あまあま設定のつもりだけど?」

「甘いのはおかしだけだー」


何とかかんとか、食べ物でつって勉強させることには成功。でも正直、るいちゃんのレベルの低さにはドン引きレベル。掛け算も6の段までしか言えないし。

うちは近所の公立中学に比べたら進学校だから余計にわからなかったんだろうと思ってたけど、普通に駄目だった。


「悠里」

「ん、わからないとこあった?」

「ここ…」

「悠里ー、もうあたしどこがわかんないのかもわかーんないよー」


葉子ちゃんの隣に座りなおそうとすると隣のるいちゃんに抱き着かれた。

早い。もっと考えて、と言いたいけど多分言っちゃ駄目。一緒に考えてあげるが吉。


「ちょっと待って」


とりあえずるいちゃんを離して、位置はそのままで葉子ちゃんが指した問題を覗き込む。


「ああ、これは…」


教科書をパラパラめくって目当ての箇所を葉子ちゃんに向ける。


「ここの公式あてはめるやつ。左の例題を解いて解き方確認してからもう一回やってみて。わからなかったら聞いてね」

「…うん」

「で、るいちゃんは…まず一問目ね、この人の名前に見覚えある?」

「み…見たことはある」

「これは、えっと確か…あったあった。このページね」


歴史の教科書をめくって開く。

葉子ちゃんは数学以外には殆ど教える必要はないけど、るいちゃんは殆ど改めて教えないといけないから大変だ。


「歴史は暗記科目だから、とりあえず教科書を一通り読んで、見ながらでいいから問題解いていって。何回もしたら見なくても解けるようになるから。はい、読んで」

「うう、漢字が並んでるよぅ」

「小学校低学年じゃあるまいし、漢字がのらない教科はありません。だいたい-」

「悠里」

「と、なに? 葉子ちゃん」

「わからない」

「じゃあそっち回るね」

「ん」

「るいちゃんは読んでてね」

「はーい」


返事はいいんだから。

まあとにかく、改めて葉子ちゃんの隣に移動。


「あ、さっきの?」

「ん……式は、わかるけど。ここ、よくわからない」

「あ、そこね。公式をあてはめさせるために移動させるの。移動のためにはまず分母を-」

「悠里悠里っ、これなんて読むのっ」

「…ちょっと待ってね。どれ」

「これー」











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