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二度目の私  作者: 川木
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「お願いっ、勉強教えて!」

「教えるから土下座しないで」


試験が近づき、さて今日から部活はお休みだ。となった放課後、わざわざ机を二つ並べてまで土下座された。

見てる。みんな見てるから。クラスの皆さん、私は強制してないからねっ。


「よかったぁ。悠里ちゃんがいたら百人力や」

「私も、お願いします」


いいんだけどね。教えるのは。

中学は二回目でイージーモードみたいなものだし、一応特待生なので維持できるように毎日予習復習もしてるので、試験が近づいたからって特に勉強しなくても大丈夫だから教える余裕はある。


「よろしく、先生」

「…葉子ちゃん、先生はやめて」


どうしてこうなった。

いつの間にか4人の先生役になった。葉子ちゃんは神出鬼没で唐突にクラスに遊びに来たりするんだけど、それで話を聞いてこうなった。

いいんだけど、先生はやめて。本当に。


「じゃあ放課後に…図書室で勉強しましょうか」

「うげ、図書室? 悪いけどあたし、本が並んでるの見ると気分が悪くなるから他にして」

「そんな馬鹿な…はあ、わかったよ。じゃあ誰か家近い人の家で」

「うちと玉恵ちゃんは50分くらいや」

「わ、私は…自転車で10分くらいなんですけど…家はちょっと…」

「そっか。葉子ちゃんは?」

「私は玉恵と同じ」

「あ、葉子、今年からうちに居候してんのよ」

「そうなんだ……じゃあ、うちに来る? 30分くらいだからまだ近いし」


学校から駅まで約7分、電車に15分で駅から家まで10分くらいの計算だ、にしても桃子ちゃん近いな。自転車通学だから近いだろうとは思ってたけど。


「最寄り駅は?」

「×××だよ」

「あ、方向一緒ね。定期使えるし丁度いいわ」

「桃子ちゃんはわざわざ電車乗ることになるけど大丈夫?」

「あー…大丈夫です。自転車は駅に置いておけばいいですし」

「よし、じゃあきまり! 今日からよろしく頼むわよっ」


から…ってもしかして毎日ですか?

普段は小テストや質問くらいだからほいほい教えてたしそのノリだったけど…早まったかも?









「ただいまー」

「おかえり、って、あら、お友達?」

「うん。部屋で勉強するから」


適当に皆を紹介して部屋に通す。


「座っててー。今飲み物持ってくるから」

「悪いねー。あたしオレンジ」

「はいはい。みんなオレンジでいい?」

「お願いー」

「お願いします」

「ん」


ダイニングに戻るとお母さんがすでにお盆とコップを用意していた。


「お茶?」

「オレンジあったよね」

「ええ」


ニコニコと用意された。ニコニコと。何故かやたら笑顔だ。


「なにかいいことあったの?」

「だって悠里ちゃんが同い年のお友達を連れてくるの、久しぶりじゃない。彩ちゃんと実代ちゃんと仲良しなのはいいけど、心配してたのよ」

「あー…」


そういえば、小学校で仲良かった時も家に連れてきたことはないかも。いや…だって家では優生と遊びたかったし?

あの二人がいるから気づかなかったけど…もしかしてマジで私って友達少なかった?


「…まあ、大丈夫だから。心配しないで」

「ええ。頑張ってね」

「…うん」


頑張ります。











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