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二度目の私  作者: 川木
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「でも悠里がクラゲに興味を持つなんて意外だわ」


次の休みに3人でまた水族館に行った時、私が改めてクラゲをちょっと勉強して教えたのがよほど意外だったのか、経緯も説明したのに週を跨いでまだ話題にされた。


「そんなに意外?」

「私的には意外でもないけどな。だって悠里ちゃん、影響受けやすいから。新発売とかにも弱いし」

「それとこれとは別じゃない?」

「つかクラゲとか地味じゃない。私は断然イルカよ。水族館といえばイルカよ」

「イルカも好きだけどね。写真とか見るとクラゲって半透明で結構綺麗だよ」

「最近はクラゲをペットにする人も結構いるしね」

「ペットにするにしたって私はイルカがいいわ。賢いし」

「…イルカはペットにできないでしょ」

「彩ちゃんらしいね」


くすくすと笑う実代ちゃん。相変わらず懐というか器が大きい。


「実代ちゃんは、どれが一番気にいった?」

「そうだね…気にいったというか、足の長い蟹がいたでしょ。あれは印象深かったなぁ」

「ああ…いたねぇ。あれは凄い大きさだったよね。あれ、一匹で何人前になるかな」

「やだ、悠里ちゃんたら。食べないの」

「悠里って、時々…いや、わりと馬鹿よね」

「訂正しなくても…」


でも本当に足が長いし、そういう発想しちゃうのも仕方ないと思うんだけど。縦に1メートルくらいあったし多分。


「悠里」

「ん? あ、葉子ちゃん今からお昼?」


声をかけられて振り向くとちょうど隣に葉子ちゃんが立っていた。


「ん。一緒に食べていい?」

「えっと…二人、いい? 同じ部活の友達なんだけど」

「いいわよ。どれだけ仲良くなったか知りたかったし丁度いいわ」

「うん。悠里ちゃんの友達なら大歓迎だよ」

「ありがとう。葉子ちゃん、座って」

「ん」


四人掛けだったので空いている私の隣に葉子ちゃんが座った。


「いただきます」


黙々と食べだした。

他にいくらでも席は空いてるから私を見つけてわざわざ着てくれたんだろうし、そのくらいには仲良くなれたんだろうけど、自分から話さないのは相変わらずだ。


「えっと、さっきも言ったけど同じ水泳部の葉子ちゃん。この二人は私の幼なじみで3年の彩お姉ちゃんと実代ちゃんだよ」

「ん…森下葉子です。よろしくお願いします」


一度顔をあげて小さく頭を下げてからまた視線を落として食べだす葉子ちゃん。


「葉子ちゃんはちょっとマイペースだけどいい子だから」

「ま…このくらい変わってる方が悠里には合うのかしら。学年も違うからそう接点もないでしょうけど、私は深山彩乃。よろしくね」

「私は藤田実代だよ。悠里ちゃんは私たちの妹みたいなものだからね。よろしくお願いね」

「ん……ん?」

「あれ? どうかした?」

「……この先輩たち、知ってる」

「え? そうなの? 二人ってもしかして有名なの?」

「聞かれても…」

「噂とかされても、本人はだいたい知らないものだからねぇ。困るよ」


それはそうか。


「葉子ちゃん、この二人有名なの?」

「有名」

「どういう風に?」

「知らない」

「…知らないのに有名なのは知ってるの?」

「玉恵から聞いたことがある」

「むー。気になるなぁ。二人って何か賞とかとってるの?」

「賞なら悠里だって知ってるでしょ。私たちピアノとかとるたびにあなたが祝ってくれてるじゃない」

「多分それかなぁ。名のあるものなら学校で表彰されるから」

「ああ、なるほど」


そういえば昔も部活で何とか大会優勝、とかは学期末に体育館で表彰されてたもんね。確か個人でも表彰されるし、それでか。


「ふーん」

「何笑ってるのよ」

「いや、優秀なお姉ちゃんで鼻が高いなーと思ってね」

「馬鹿ね、今頃気づいたの? 遅いわよ」

「私も悠里ちゃんみたいな子が妹で自慢だよ」

「……わ、私だって悠里のこと自慢なんだからね」


葉子ちゃんはそれからも話しかけられたら答えるけど基本的におしゃべりじゃないから、あんまりお話できなかったけど特に不満もないのか食べ終わってからも一緒にお昼休みを過ごした。

実は案外、寂しがり屋さんなのかな。











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