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「悠里ちゃん、はいおやつよ」
「わーい、ありがとう、秋吉おばちゃん」
「ママって呼んでもいいのよー?」
おばさんは娘が欲しかったらしくよく私を可愛がってくれる。
「えー、それは悠里がお兄ちゃんのお嫁さんになってからねー」
「高文! …頑張れ」
「いやいやいや! 母さん、さっきと言ってることが違うよ!」
「うるさいわね。悠里ちゃんみたいな可愛い子は、小さいうちからツバつけないとあんたなんか相手にされないのよ!」
「うわぁ最低だよこの人!」
わー…おばさん、私が何も分からないと思ってめちゃめちゃ言ってるよ。
「じゃあ悠里ちゃん、ゆっくりね〜」
「はーい」
おばさんが出てから私はお兄ちゃんにじと目を向ける。
「…………お兄ちゃん、まさかお兄ちゃんがロリコ―」
「違う! あーもう…悠里ちゃん、何で母さんに猫被ってんの。てゆーか、気持悪いんだけど」
ぐわっ、こっ…子供ってなんて無邪気! 気持悪い…気持悪いて……。
「…まー、いいけどさ。言っとくけどね、タカちゃん」
「た、タカちゃん?」
「そー。言いかいタカ坊や、私はね、異常な存在なの。ふつー、私みたいな幼児はもっと拙くて文字なんて読めないの。数学どころか算数もできないの。わかる?」
「…そういえば、そうだったかな…」
ボケボケだなー。
「タカ君、もうちょっとしっかりしようよー」
「うるさいな。ていうか何、その呼び方」
「気分。ねぇお兄ちゃん」
「なに?」
「20年たってお互い独り身なら、結婚しようよ」
もしも、私が18を過ぎて生きていられたらね。
「またそんな風に僕をからかう。いい? 僕は、ロリコンじゃない!」
「はいはい。んじゃ続きするよ。」
○
「はい、お疲れ様でした。頑張ったね、お兄ちゃん」
「うー、疲れたぁ。にしても悠里ちゃん、ほんっと頭いいね。数学も理科も分かるんだもん」
「大きくなったらみんな知ることだよ。こんなの大したことない。」
「そんなことないよ。悠里ちゃんは天才だね」
いや、そんなことある。中学生になるころには高校の勉強なんて忘れてるだろうし。基礎はともかく、世界史とか暗記系はまた勉強しなきゃなんないし。
「きっと、大きくなるころには忘れちゃうもん」
私は天才じゃない。ただ今まで勉強しただけ。中身が中身だし普通なんだよね。
「でも、悠里ちゃんは大きくなる前にもっと勉強してもっと賢くなるでしょ? 大きくなる前に知ってるから凄いんだよ」
…え? え!? 今、お兄ちゃん凄いこと言わなかった?
……そうだよ。今から勉強すれば、普通の人より18年分多く勉強したことになるじゃん。
うわ、何で気付かなかったんだろ。
しかも今なら脳みそ子供だし飲み込み早いんじゃない?
「そしたらまた、僕に勉強教えてね」
……もし私が今からたくさん勉強したら、学生でもお金もうけできるかな。
私は呑気なお兄ちゃんの意見は無視して、将来のことを真面目に考えてみることにした。
あー、早く弟を助けたい。
てゆーか話進まねーですね。作者ですらいらっとします。
すみません。
全体的に短くしたのはこまめに更新するためだったのになぁー。
とりあえず、頑張ります。