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二度目の私  作者: 川木
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「あ、悠里! 久しぶり!」

「ん? あ、りんちゃん」

「きゃー! 会えてラッキー! 今暇? 暇ならお話しようよ」


テンション高いなぁ。可愛いけど。

公園の柵にもたれ掛かっていたりんちゃんの隣に行って私ももたれる。


「いいよ。でも誰か待ってるみたいだったけど?」

「ん? ああ、達也。今日、家の鍵忘れちゃったのを途中で思い出したからここで待ってるの」

「そういえば二人とも鍵っ子だっけ」

「そうだよー。忘れてたの? がーん、ショックー」

「ご、ごめんね」

「嘘嘘、ジョーダンだよ。悠里は可愛いなぁ。いっつも真に受けてくれて」

「そ、そんな印象なの? 私?」

「うん」

「というかりんちゃんが私に嘘ついたことなんてないでしょ?」

「いっぱいあるよ?」

「え?」

「本当に気づかないんだぁ。悠里は警戒心0だから、悪い人に騙されないか心配だよ」

「そんなに迂闊でも間抜けでもありません。だいたい私、騙されたことなんてないよ」

「えー?」

「だって、今まで誰かに騙されて不幸になんてなってないもの。もし嘘をつかれてたとしても、私はそれで困らなかったんだから、騙されたとは言わないでしょ」

「…悠里は懐が大きいね。よっ、太っ腹」

「…それはちょっと違うんじゃないかな」

「あーあ、悠里が私のお姉ちゃんだったらいいのに。あ、そうだ。達也と結婚を前提に付き合わない? そしたら姉妹になれる! 完璧!」

「いやいや。たっくんにも選ぶ権利はあるでしょ」

「大丈夫。達也も悠里には憧れてるから、悠里なら嫌とは言わないって」

「憧れとは全然関係ないし…」

「…駄目?」

「駄目。それに私、付き合ってる人いるから」

「え!? そうなの? どんな人!?」


身をのりだして聞いてくるりんちゃんに思わず口元をおさえる。しまった。思わず言ってしまった。だってりんちゃんが無茶ぶりするから。

私は口元に手をやった動きをごまかすために人差し指をたてた。


「内緒」

「えー? なんで。教えてよー」

「ふふ、内緒ったら内緒ー。それとね、りんちゃん」

「むー。なにさー」

「たっくんと結婚しなくったって、りんちゃんのことは妹みたいに思ってるよ」

「…本当?」

「こんな嘘つかないよ」

「…えへー。嬉しいな。じゃあじゃあ、これからはお姉ちゃんって呼んでいい? 前は優生君が駄目って言ったから我慢したけどー、もういいよね」

「私もそう呼んでもらえるなら嬉しいよ」

「やったっ。じゃあ、えっと、お姉ちゃん!」

「なぁに?」

「ふふふふ」


楽しそうににんまり笑ってふふふーとりんちゃんは笑いながら何度もお姉ちゃんと言う。何だか懐かしいし嬉しい。


「ふふ。本当はさ、前もたまーにお姉ちゃん訪ねに何回か家行ったのに会えないからさ、中学生になってもう私らのこと忘れたのかなって諦めてたんだ。だから本当に嬉しいっ」


可愛いなー。

なんでこんなに慕われるのか全くわからないし、刷り込みにしても変な感じだし、いつかこんな人と思わなかった!とかって言われそうだしそう思うと居心地も悪いけど、可愛いからいいよね!


「……」

「あっ、達也! 待ちなさい!」


本を読みながらすたすたと私たちに気づかないまま通り過ぎようとするたっくんに慌ててりんちゃんが声をかけた。


「ん? 凛、どうし…悠里?」

「こんにちわ。本を読みながら歩くと危ないよ」

「本当、お母さんだって注意してたのにもう忘れたの!?」

「だって気になるから…」


それにしても、私たちもお喋りに夢中になってたし危うく気づかないまますれ違うところだった。


「じゃあお姉ちゃん、相手してくれてありがとうね。私帰るから」

「うん、またね、二人とも気をつけて帰ってね」

「はーい」

「またね、悠里」

「ばいばーい」


二人と別れて私も帰る。

でも、気をつけないとなー。

昨日あれから結局私たちのことどうするか言ってないし。お互い恋人がいないことにするのか、いるとは言ってもいいのか。デートとかは今まで通りの距離感なら大丈夫なのかとか、今日こそ話さなきゃ。











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