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二度目の私  作者: 川木
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ぽわぽわする。ふわふわして、まるで現実味がない。

昨日、お兄ちゃんに好きだと言われた。好きだとどうしても言えない私にお兄ちゃんはキスをして、これから恋人だと宣言してくれた。

幸せすぎて、夢みたいだ。

でもそのあとも馬鹿みたいに何度もキスされて、その感触も熱もまだ記憶に新しく生々しくて、夢じゃないとわかる。


まだドキドキする。熱がでそう。


あー、幸せすぎて死にそう。お兄ちゃんが彼氏とか。あー、ヤバい。


「おーい、悠里ん? 起きてる?」

「ふぁっ…あ、お、起きてる」

「昨日とはまた違うけど、またぼーっとしてんね。なんかあったの?」

「や、何でも…いや、お昼に言うよ。すごく、いいことがあったんだ」


ごまかそうかとも思ったけど、簡単に言うことにした。

葉子ちゃんに言うのもあれな気がするけど、やっぱりちゃんと言った方がいいよね。


…単に言いたいだけかも? てへ。いやー、だって、言いたいじゃないですか。

嬉しくってにやにやしちゃうし、浮かれてるのは自覚してるよ? でも言いたい。みんなに幸せだーって叫びたいレベル。


いやー、いやいやー!

必死に外面はね、平静を装ってるつもりなんだけどね。わかっちゃう? わかっちゃいますかー。えへへへへー。

いやぁ、両思いって、本当にいいものですねぇ。みたいな。あははは。


「…悠里? またぼーっとしてるけど、ほんと大丈夫なの?」

「だ、大丈夫ですよマジで」


どうも、にやにやはしてないみたいだけど。浮かれ気分なのに心配されるのも心苦しいなぁ。









「マジで!?」

「……おおう」


普通に驚かれた。葉子ちゃんは無表情のままぱちぱちと言いながら拍手してきた。


「いやー、どうもどうも。ありがとうございます。皆さんのご支援のおかげです」

「なんもしてねーし。初耳だし。つか、相手誰?」

「幼なじみの男の子だよ」


葉子ちゃんは知ってるしさすがにお隣りのお兄ちゃんとは言わない方がいいよね。


「ねぇ、どんな人?」

「真面目な人、かなぁ。とにかくめちゃくちゃ優しいよ」

「他には?」

「んー…えっと、温和で責任感が強くて面倒見がよくて、親切で寛容で基本的に大人なんだけどたまに子供っぽいっとこもあってちょっと可愛いときもある。顔つきは優しそうな柔らかい感じなんだけど、たまに格好いいよ。あと背が高くて−」

「ゆ、悠里。もういいよ、十分」

「あ…ご、ごめん」

「いいよ。悠里がそんだけ夢中になるんだから、さぞかしいい男なんだろうね。よかったじゃん。ただのろけはほどほどにしてほしいけどね」

「ごめんごめん。好きって思ったのが三日前でその勢いだから、なんかテンションあがっちゃって」

「早っ。好きになって三日で恋人とか、悠里手ぇつけるの早いな」

「あ、まあ…どうも、あっちは前から好きだったみたいで」


最近恋人いなかったのはずっと私が好きだったかららしいし。それ聞いてますますテンションあがったのは仕方ないことだ。


「ふぅん」

「悠里」

「なに? 葉子ちゃん」

「悠里、その人のこと、好き?」

「…うん、大好きだよ」

「そう…おめでとう」


にっこりと滅多に見れない笑顔で祝ってくれた葉子ちゃんに私も笑顔になる。

無表情のまま聞かれた時は思わず謝りそうになったけどしなくてよかった。葉子ちゃんはそんな長く引きずるタイプじゃないまんね。


「ありがとう」


幸せだって、また叫びたくなってきた。

葉子ちゃん、大好き。るいちゃんも、みんな大好き。

さて……あの二人にはどう言おうかな。実代ちゃんはともかく、彩ちゃんには言いづらいなぁ。












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