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1.出会い

その日は桜が散り始め、空の雲が少なくて澄んだ空が広がっていた。


「今日は空が綺麗ね〜。」

空を見ていたら、ふわ〜っと風が吹いた。

ん〜いい風だわ〜。



「あら、お客さまね。この魔力は、、ストラウド家の子達ね。みんなで来てくれたのね!!

でも、もう一人は誰かしら」

私はぶつぶつと口に出していた。


ストラウド公爵家は私の家、私の支配領域の森の近くに住んでいる貴族のお家の子たちで、

代々仲良くさせてもらってるわ。


私の領域に入っても、私が許可しないと奥にいる私達のところまで来れない。

私が許可せず出ようと思わず、進み続ければ永遠に迷うことになるわ。

まぁ、家に入れたくない人を家の敷地でウロウロさせるのは嫌なので、

帰って欲しいときは帰って〜って伝えるの、それでも出ない時は外に出して入れないようにするの。


会いたい時は真っ直ぐの道を少し歩いたら私のところまで来れるようにするの。


ストラウド公爵家は仲良しだし、新入りの子もすっごく嫌いってわけじゃない、、、。

いや、かなり好みね。でも、その子が誰か聞かないとね。


私はお客様達に聞こえるように魔法で声を大きくして、声をかけた。

「久しぶりね〜ノエル! その子はだあれ?なんの用なのか分からないと入れられないのよ〜」


―――

いつ来ても不思議だな。

天からいや、空間から声がするような。

魔法なのか?

いや、魔法だな。

昔そんなこと言ってたいたな、、

『え?入ってきた時に聞こえる声?あーあれはね魔法よ。声が大きくなるように魔法をかけてるのよ。無属性魔法はあなた達はあまり使わないものね〜』

―――


「お久しぶりです、姫様。ストラウド家当主のノエル・ストラウドでございます。

お元気そうでなによりです。

この子はストラウド家の三男です。五歳になりましたので、共にご挨拶に伺った次第です。

先触れを出さずに来てしまい申し訳ありません」


「あらあら!!こないだ無事に産まれたって伝えに来てくれた子かしら」

「あのときは私自らこちらに参ることが出来ず、申し訳ありませんでした」

「気にしないで!小さき子は危ないものだもの、それに子を産むことは母親の体には負担なことよ。

コーデリアちゃんのことも心配だったし、来なくて正解よ!

それでコーデリアちゃん体調は大丈夫?」


「お久しぶりです、姫様。もうこの子を産んだのも五年も前のことですから、体調は大丈夫ですよ。

ご心配頂き、嬉しゅうございます」


「コーデリアは体が弱いので心配していましたが、少しづつ体調も戻り、今はもう元気になりました。みなでピクニックに行くこともよくあります」


「あら!それは良かった!!心配してたのよ!って入口で立ち話させちゃったわね。

どうぞ〜中に入って!つい新しい命に感動しちゃって」

そう言いながら、私はすぐ来れる一本道を作った。

びゅん!っとすぐ私の目の前にも連れ来れるけど、

それだと人間の子たちがびっくりして体に負担がかかるからね!

少し歩いたら来れるようにしているの。


「いえ、大丈夫でございます。これから向かわさせていただきます。

さあ、お前たち行くぞ。ノアとコリンは前にも来たから分かるよな。

イーブここからすぐに姫様のところに着くから歩いていこう。

だが疲れたらすぐに言うんだぞ。姫様とご挨拶することが来た目的だからな」


「ふふ。疲れたら、母様が抱っこしていきますからね。イーブ心配せず、言うのよ」


「わかりました父様!母様!」

いつ着くか分からないような森に見えたけど、今なんかふわってした!すぐ着くのかな?ふしぎ!!

妖精姫様ってどんな人なのかな、、明るい人って感じするけど、父様がすごく気をつけて話してるし、、

うーん。

「大丈夫だ。妖精姫様は怖くないぞ!ちょっと変なやつだけどな!」

「コリン、、言葉遣いには気をつけなさい。どこでも気をつけるべきだが、もうここは姫様の御前なんだ」

「大丈夫ー。姫様こんなんじゃ怒んないよ」

「コリンはいつまで経っても子供だね」

「なんだって!兄上!僕だってもう八歳だし、兄貴なんですよ!!」


「こらこら。さぁ、いくわよ。姫様がお待ちよ。」

「「はーい」」


そうなんだ。優しい人、、優しい妖精様なのかな?

会うのがたのしみだ!

「ふふ。イーブもいくわよ」

「はい!」


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


少し歩いていたら、さっきと変わらない景色だけど、人が見えてきた。

あの人が妖精姫様なのかな?


近づいていったら、背が高くて透き通った絹のように白いお尻より長い髪に、

長くて目を細めると瞳を隠すような長いまつ毛に優しい若緑色の瞳。

大きな羽は光が当たって虹色にキラキラと光っている。

白くてふわっとしたドレスを着てて緑と金色の差し色が入っている。


神々しくて美しくて、手がとどかない存在なようなその人はぼくたちの前にいた。


ふと少し前に行った静かで澄んだ空気がして、ステンドガラスから光が差し込んでいる。

あの教会を思い出した。


ぼーっと姫様をみていたら、


「ふっ。さあ挨拶をするからなイーブ」

少し懐かしいものでも見るような目で笑ったあとに父様はそう言った。


ぼくたちは一人一人姫様に挨拶をするのだが、

その挨拶の時にぼくたちはボウアンドスクレープ、母様はカーテシーをしてから話しかける。


「改めてまして、お久しぶりです姫様。この度は我が息子のご挨拶とともに

久しぶりにみなで会いにまいりました。こちらに足を運ぶのが久しぶりになってしまい

本当に申し訳ないかぎりでございます。」


「もう!ノエルはいっつも堅いわね!その話はさっきもしたわ!

まぁ、でもそういうところもあなたの良さなのよね〜。久しぶりノエル!」


「お久しぶりですね、姫様。お変わりなくて嬉しゅうございます。

また姫様と会える日を楽しみに日々を送っておりました」


「久しぶりね〜 コーデリア!!

あなたいつまで会っても美しいわね!三人の母なんてとても信じられないわね〜

はっ!悪口じゃないのよ!! それぐらい綺麗って意味よ、、」


ぱあっと明るい顔をしたかと思えば、ムムっとした顔をして、しゅんっとした顔をした。

凄い綺麗だけどかわいい人だ。


「ふふ。わかっておりますわ、姫様。姫様もいつお会いになってもお美しいですわよ」

「ありがとう、コーデリア」


「お久しぶりです。姫様。ストラウド家長男のノアです。覚えていただいていますでしょうか。

姫様にお会いする度にこの世で一番にお美しいなと感じております。」


「覚えてるわよ!あなた、、何回もあってるじゃない。それより貴族教育ってやつなの?

口がうまくなっちゃって〜。や〜ね、真面目で緊張しいのあなたはどこに、、

まぁ、貴族なら堂々と褒め言葉のひとつやふたつ言えなきゃよね、、

久しぶりに会えて嬉しいわ〜ノア」


「姫様!お久しぶりです!聞いてくださいよ!!!

こないだですね!ついに剣の鍛錬してもいいって!僕強くなってみんなを守るんです!!」


「うふふ。それは良かったわね〜コリン。あなたったらずっと言っていたものね。

剣の修行がしたいって。怪我しないように気をつけるのよ

でも、剣の修行なら怪我は付き物かしらね。怪我したらちゃーんと手当するのよ。

隠しちゃだめよ!」


むーっとした顔をして、コリンは口を開いた。

「、、、、はい、、」

ふふ。隠そうとしていたのね。傷は恥ずかしいのかしらね。


父様、母様、兄様達が挨拶して、ぼくの番が来た。

「お、おはつにおめにかかります!ストラウド家三男、イーブ・ストラウドと申します。

こないだ五歳になったので、姫、妖精姫様に会いにまいりました!」


言えた!いっぱい練習したんだ!

ちょっとまちがえたところもあるけど、言えたよ!


「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


ん? 返事がない。

父様はご挨拶したら、返してくれるって。

姫様の顔を見たら、姫様もぼくのことをじーーっと見ていた。


「・・・姫様?」

「姫様?」

父様と母様が姫様に声をかけた。

兄様達も不思議そうに姫様を見ている。


「はっ!ごめんなさい。つい、、、、、、、、。あの、、その、、」

姫様はなんかもじもじしている?

ていうか足が疲れてきちゃった!!どうしよう。


馬車に揺られて、ここまで歩いて、ご挨拶をしてぼくは足が疲れてきていた。



「あ!足疲れたの?配慮が足りなかったわね。ごめんね。みんな座っていいわよ〜」

姫様はぼくの思ったことが伝わったかのようにそう言った。

そういえば妖精様は人間の考えていることが分かるって母様がいっていたなぁ。

『いい?イーブ。妖精様はね、私達の考えていることがわかるのよ。だから決して彼らの前で嘘は言ってはダメよ。妖精様は嘘がとても嫌いなの』


どれくらい考えていることが分かるのだろう。


父様や母様を見たら、キャンプの布を地面に敷いてくれていたのでそこにみんなで座った。


服が汚れちゃ行けないから、何か布をもってくることになっているんだって。

姫様はぼくたちのことよく見てくれてるって母様が言っていた。


「あーー。何から話そうか、、そのイーブ、、くん」


「!! はい!」

急に名前を呼ばれてびっくりしたけど、ぼくは返事をした。

父様や母様ももちろん兄様達も名前を呼ばれていたし、

そんなにびっくりすることじゃなかったのかも。


「その、、まずは自己紹介ね。私はかの妖精王カルロスの娘、妖精姫のマリアーナよ。

それでね私達妖精わね、人間の考えていることが分かるの。

と言ってもね、下位精霊はそのときの感情がわかるの。中位精霊はもう少し分かるようになるわ。

上位精霊の私たちはねそのとき思っていることがわかるの」

姫様はぼくの疑問に答えるかのように話し出した。


「少しあなた達に負担はかかるけど、記憶も見れるのよ。できるだけ負担がかからないように

その場面を思い出してもらうのだけれど、思い出してもらわなくてできるわ。

あなた達に負担はかかるから普段はしないけれどね。


だから、さっきのはあなたの考えたことを見たの。

私が怖いかしら?」


優しい表情ではなしてくれて、

最後に少し悲しそう顔をして姫様は僕に聞いてきた。


だからぼくは言った。

「こわくないよ!すごいなって思った。

前に妖精様は人間の考えていることがわかるって聞いたときもおもったんだけど、

いやな気持ちもみえるんだよね?つらくないの?」


ほんとにそうなら、姫様が嫌いっておもったら、それが姫様には見えるってことだよね

それはぼくなら嫌かも。


「!!あなた、、ほんとうに、、好きよ」

目を開いてびっくりした顔をしたあと、姫様はすごく優しい顔で好きと言った。


「えっ?好き?ぼくたちまだそんなに話ししてないよ?」


「ふふ。そうね、私達妖精わね魂を見るの。それでね魂を見れば

その子がどんな子か分かるのよ」


「たましい?」


一話目になります。ご興味があれば読んで頂けると嬉しいです。


ノエルは32歳

コーデリアは30歳

ノアは10歳

コリンは8歳

イーブは5歳となっています。


そして、作中にそのうち書く時が来ると思いますが、マリアーナの身長は170ほどと大きめです。


〜ちなみに〜

イーブが足の疲れを考えていたのを見たマリアーナは『五歳の子にこんなずっと立たせていたなんて!配慮が足りなかった』と考えていました。

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