散った恋は決して戻らず
[散った恋は決して戻らず]
貴方に愛されてみたかった。
愛は暖かいのかな? 冷たいのかな?
貴方に愛されてみたかった。
手を繋いでくれるかな? お話ししてくれるかな?
牢屋の中、貴方は死んだような目をしていた。
未来なんて知らない人の目。
力無くなった手はシワシワで、私の手なんて繋げないくらいにね。
正義をかかげた貴方はもういない。
あの微笑みはもう見れない。
あの笑い声はもう聞けない。
私は絶望の奈落に落ちた気分だったわ。
早く殺してくれと鈍い声で呟いている。
そんな貴方は壊れた人形のようだったわ。
そんな時魔王様は私に聞いた。
"お前が殺してみるか?”とね。
そうね、私は嫌だった。
けどそれも最初だけ。
だけど貴方の目に最後に映るのは私がいいわ。
だから私はこう言ったの。
"剣を持ってきて”って
持ってこられた剣は貴方の剣だったわよ。
キラキラと光っていてたわ。持ち主とは対照的にね。
剣に埋まっていた青い宝石にはこんな言葉が込められているの。『勇敢』って言葉よ。貴方にピッタリね。
貴方を刺した後私も後を追ったわ。
なんでそんな辛そうな顔をしているの?
ここは楽しいお茶会なのよ。
私の思い人。
こちらで『貴方は私の思い人』は完結とさせて頂きます。
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