表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
18/70

第18話 【再開のミリタリス 後編】

引ったくりグループを近くにいた兵に任せ、バックを取り戻しもとの持ち主に返した二人は、一段落付くと無言で見つめ合う。


玲来「天琉… なんだよね?」


天琉「お前こそ… 玲来なんだよな?」


緊迫した異様な雰囲気に場は包まれ、まだ近くにいた数名の軍人はその光景を見て息苦しい感覚を覚える。


「なぁ、あの男はいったいなんなんだ?」


「さ、さぁ? 服を見る限りでは、少尉と同じく武道国人なんだろうが」


小声で今の状況の確認をしようとしていた兵士達だったが、玲来に早く引ったくりを連れていくように頼まれたため、その場を離れざるを得なかった。


そして、兵士達は離れたが遠目から見ているとと二人は同時に手のひらを広げて振りかぶり、それをお互い同時に振り下ろす。


「な、何をする気だ!?」


何かが始まるのだろうと考えたその場にいる兵士は恐らく戦いかと思うが、その考えは的外れだった。



「「久しぶり!!」」



二人が同時に振り下ろした手のひらはお互いにぶつかり合い音を鳴らした、それは遠目から見ていた兵士は聴いた言葉から再会の意味を込めたハイタッチなのだと理解した。


玲来「ここで天琉にあえるなんて思っても見なかったよ!」


天琉「俺だってこんなとこでお前と再会するなんて思っても見ねぇよ! なんだ? 立派に軍服なんて着て」


兵士達は玲来が父とルドルフの前、ましては職務中にあんな楽しげで幸せそうな表情をしているところを見たことが無かった。


「え、あの人って玲来少尉の何なんだ?」


「久しぶりって言ってたし、恐らくは幼馴染みかと…」


そう、この二人は武道国にいた7歳の時に知り合った幼馴染みなのだ。


しかし8歳になる前に玲来は親の引っ越しが原因で別れを告げる事になってしまい、10年たって再会したと言うわけだ。


天琉「なぁ! 久しぶりに会ったしさ、どっかで話さねぇか?」


玲来「良いね! 行こう行こう!」


そう言ったあとに玲来は先ほど捕まえた引ったくり達を他の軍人に任せ、2人で楽しげに歩いていくのだった。



その頃、港の近くにあるひとつの貨物倉庫にある1個のコンテナの中からなにかが揺れる音と、少しずつ割れる音が聞こえ始める。


「さぁ、絶望の始まりです」


そう言うと男は怪しげなオッドアイを光らせながら右手に持っていたスピーカーのような物をから音をならすと、コンテナのなかから複数の鳴き声のような音が聞こえてくる。


その鳴き声を聴くと男は独特で不気味な笑い声を発し始める。


「おいお前! 何をやっているんだ!」


笑っていると倉庫の管理者がやってきて、関係者以外の立ち入りを禁止していることを話すが、それを気にも留めずに不気味な表情を向ける。


「なに笑ってんだ、 あんまからかってっと痛い目に…」


そう言いながら男に近づこうとするがいつの間にか男は管理者に近づき、通りすぎると、管理者は胸から赤い液体を流して倒れる。


通りすぎて後ろに立っていた男は、両手に血が付いたばかりの深紅の短剣を持っていた。


「さーて、何人死ぬんでしょうねぇ」


そう言うと管理者の死が合図になったようにコンテナの中から衝撃が入り始め亀裂が入り、その隙間から怪しげな眼光がいくつも見え始めるのだった。



その頃二人は近くにある喫茶店へと入り紅茶とケーキを頼んだ後に別れた後にどんなことがあったのか、何をしていたのかについて語り合っていた。


玲来「そういえばなんでこの国に?」


天琉「あー、貨物船の護衛で船に乗ってきたんだ」


玲来はその事を聴いて自分と同じ船に乗っていたという事実に驚いたが、ホッグが依頼を引き受けた武道国人の話をしていたのを思い出し、それが天琉なのだと理解して指摘しすると、そこからホッグに対する愚痴をしばらく言い合い、言い過ぎなことに天琉はツッコミをいれるがその中でも笑いはおきた。


天琉「にしても、お前が少尉になってるなんて驚いたなぁ」


玲来「かなり頑張ったからねぇ。これは誰かのためにしてあげられる仕事だからやりがいも感じてるよ」


(ちょっと不満なとこもあるけど)


心の中で発した言葉は表情に出ていたらしく、天琉がそれを気にかけるが何でもないと答えて話題を変えて天琉が今は何をやっているのかについて聴く。


天琉が楽しげに話す内容を聴いた玲来は笑いながら聴きながらも、とても心が踊った。


発明家に、魔族、バカばっかする金髪と過ごしている刺激的な楽しそうな毎日。


それに好きなことができて、自分のペースでやりたいときに依頼をしながら人のためになることができる。


そんな話を聴いていると、昨夜胸ポケットに焦って入れてしまった物にポケットの外から手を当てる。


すると、何かの決心をした様子の玲来は天琉に少尉として、自分が調べていることへの協力依頼を頼むことにして頼むと、天琉は快く引き受ける。


先ほどの話し方、その内容やその反応を見て昔と変わっていないことにホッとすると、玲来は今までやって来た事と調べてわかったことを話すと、天琉は状況を理解したあとに紅茶を1口飲んだ後に報酬について聴くことにする。


玲来「なーにー? 幼馴染みの頼みよりも報酬が気になっちゃうとは、ガメツイなぁ」


天琉「別にそんなんじゃねぇよ! ただ依頼する以上何かあるのかって思っただけだ!」


玲来「フッフッフっ~、そんなに気になるならしょうがない。お教えしよう! 今回の報酬それはね~…」


玲来が報酬の正体を言おうとした瞬間に、平穏な時間と思える場の空気と賑やかさは突如起きた爆音によって崩れ去る。


二人は起きた爆発に戸惑うが、とにかく状況を確認するために1度店の外に出る。


辺りを確認すると爆発の音に怯える人たちがいたが、それよりもまず目に入ってきたのは海岸近くにある貨物倉庫のひとつから上がる煙だった。


天琉「あれってたしか、貨物倉庫だよな!?」


玲来「あんなところから爆発が起きるなんて、十中八九機器の不具合とかその辺だろうけど…」


そう言うと二人は顔を見合わせて1度頷くと貨物倉庫の方へと全力で走り始める。



ミリタリス軍本部では爆発の原因を調べるために行動していた。


だがその中で玲来が怪しむホッグが何かの行動を始めるようにこっそり何処かへと向かっていたが、その場所はルドルフの事務室だった。


ホッグ「失礼しますルドルフ殿、折り入って話があります」


ルドルフ「なんだね? ホッグ殿、改まって」


ホッグ「まぁまぁ、そんなに時間はかかりませんよ。すぐ終わるさ」


そう言うとホッグは銃を手に持ちそれを発砲するが、それはただの実弾ではなく電気の魔力が込められたものだった。


普段のルドルフであれば当たらないが、彼はホッグに対してはなんの警戒もしていなかったがために銃弾は肩に命中してしまう。


ルドルフ「これは、いったいなんの真似だホッグ…!」


ホッグ「手に入れるのさ。この国の全てを。あの、」


そう言いながら事務室にある窓から見える貨物倉庫から立ち上る黒い煙を見る。




「魔獣を使ってな!」




そう言うとホッグはもう1発ルドルフに銃弾を打ち込むと、ルドルフはスタンガンを受けたように気絶してしまう。


ホッグ「さぁ、これでこの国は我らのものだ」



天琉と玲来はあわてふためく一般人の波を掻い潜りながら貨物倉庫の方へと全力疾走し、遠くではあるものの状況を確認できる高台へたどり着き、状況を確認すると海岸付近に大量の魔獣がいる光景を目の当たりにする。


天琉「おいおいなんだよあれ、ミリタリスにはあんなのいんのか?」


玲来「ううん、あんな魔獣この国に出たこと無い。そもそも海岸近くなら魚類魔獣が出るはずなのに、あれはそれとも違う」


そんな会話をしていると兵士の1人が玲来へと話しかけ、魔獣の特徴を知らせる。


その正体はどの魔獣にも当てはまらない、未確認の爬虫類型魔獣だった。


玲来「兵士は一般人の避難誘導をお願い! 魔獣たちは私が食い止める!」


天琉「そういうことなら俺も手伝わせてもらう」


玲来「大丈夫~? 腰抜けて戦えないとかなったりしない~?」


そんな冗談にツッコミを入れると、玲来はなんだかんだ信用している天琉に手伝ってもらうよう頼み、二人は全力疾走で魔獣の群れへと危機として急ぐのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ