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僕の面倒を見てくれる人を、僕にください!

作者: 七瀬
掲載日:2021/06/08







僕は、もう10年以上も彼女がいない。

高卒でアルバイト三昧だった僕は、その後の就職も逃し

未だバイトを掛け持ちする毎日なんだ。

歳は、既に38歳になっていた。

疲れて帰る家は、ぼろアパートでゴミ部屋になっている。

彼女が居れば、幸せな人生を僕も歩めるはずだが、、、。

こんな生活をしていたら、彼女はこの先もできないだろう。

だから、何度も僕は就職する為に安物ものスーツを買って

いろんな企業の面接に何度も行ったが、全て落とされた。

高校しか卒業していなくて、歳だけ取ってる僕を何処の企業も

採用してくれないのは、分かっていたが...。

ここまで、難しいとは思ってもみなかった。

僕は就職する事を諦め、またバイト生活に戻った。

せめて、僕の世話をしてくれる人がほしい。

でも? そんな都合のいい女性ひとは現れないだろう。

僕の事を好きで、尽くしてくれる女性ひと

そんな女性ひとが、いたらいいなと僕は毎日妄想をする。






でもある時、僕はバイトの帰りにコンビニで1人の男性ひと

と出会った。

男性ひとは、僕がコンビニから出てくると? 何か食べ物は

ないかと話しかけてきた。



『スミマセン! お腹が空いて、どうしようもないんです!

どうか、食べ物を私に恵んでください!』

『えぇ!? オジサン、何時から食べてないの?』

『1週間以上は、食べ物を口にしていません。』

『じゃあーこれあげるよ! もう一つ、同じの買ったから。』

『ありがとうございます! このご恩は必ずお返しします!』

『いやいや、別にいいよ。』





誰がどう見ても、ホームレスの男性ひとだ。

髪も洗ってないのか? 餅のように髪が塊になっていた。

服はボロボロで、あちこち破れている。

お風呂にも、長い間入っていないのだろう。

凄く、鼻につんとくる臭いがした。

それでも、何も食べていないあのホームレスのオジサンを

僕は見捨てる事が出来なかった。

僕も、仕事もなく何も食べる事ができなかった時期もある。

そんな時、友達やよく行くお店の店主に食べ物を貰っていた

事を思い出したからだ。

あの時は、本当に助かったと今でも感謝している。

きっとあの男性ひとも、食べ物を貰って助かったと思う。

僕は、ただそれだけでいいと思っていた。

でも、次の日もあのコンビニの前にあのホームレスのオジサン

がいたんだ。




『オジサン! 今日も食べ物欲しいの? ちょっと待っててよ

コンビニで買ってくるから!』

『あぁ、ありがとう。』




・・・僕がコンビニで、食べ物を買ってきてオジサンに渡すと。

泣いて喜んでくれた。

そして、オジサンが僕にこう言った。



『君は、2回も私を助けてくれた。だから、私も君のため

何でもしよう!』

『えぇ!?』

『掃除、洗濯、料理、何でもすよ! 私の得意分野だからね!』

『えぇ!? 本当に!?』

『あぁ! だから、私を君の家に居候させてくれないか?』

『・・・あぁ、うーん? いいよ!』

『ありがとう!』





・・・流石に、ホームレスのオジサンを僕の家に居候させるか

少しだけ悩んだ。

でも、何故だか? この男性ひとならいいと思った。

僕は早速! このオジサンを連れて家に帰った。

オジサンを先ず、お風呂に入らせて小ぎれいにさせた。



『よし! これで少しはマシだな~』

『また、君にカリができたな!』

『別にいいよ!』

『1ヶ月の食費は幾ら使えるのかな?』

『恥ずかしいけど、5000円ほどしか残らないんだ』

『じゃあーそれで、高級料理にも負けない料理を私が作ってあげよう。』

『えぇ!? オジサン、料理人なの?』

『まあね!』





それから、僕はオジサンと一緒に暮らし始めた。

まさかな!? オジサンは、僕のお世話を全てしてくれた。

完璧な掃除、こだわりの洗濯、安いのに味が絶品の料理に僕は満足した。

オジサンと居れば、僕はずっと幸せでいられる




・・・でも?

僕はオジサンと居続ければ? 僕は一生! 彼女はできないだろうと

強く感じていた。

“今の幸せか? これからの幸せか?”

僕は、どっちを選ぶのだろう。




最後までお読みいただきありがとうございます。

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