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愛くるしくて、ぐちゃぐちゃにしたい
高橋がそのサイトを知ったのは、丁度一週間前の事だった。
初めは信じてもいなかったが、曾ての親友に教えられた通りに調べると、それが本当だということを知った。時間が経てば経つほどに、高橋の心は掻き乱され、そこから出てきた感情には懐かしさと恐怖を感じた。
人を殺したい。高橋が自身の隠し持っている殺意を認識したのは高校生の時だった。正確には、その殺意が異常であると自覚したのが高校生の時だった。それまでは、愛くるしくてなんとしても手に入れたくなるようなものを、殺したい、ぐちゃぐちゃにしたい、そう考えるのは至って普通のことだと思っていたのだ。