表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/6

入部拒否

「いやぁ〜まさか入部することになるなんてな」

「お前が竹内さんにテンパりすぎるから

まともな思考が出来てないんや。」

相変わらず林の突っ込みはキレている。


「やけど…また野球できるんやな」

藤原が喜びをまじり気味に話す。

3人は中学で野球部を引退してからも

定期的に集まり練習していた。

最初は暇つぶし感覚だったが次第に林と藤原は

野球をやりたい思いが芽生え始めてきた。


「俺は妹のお迎えとかあるし、ほんまに

入部する気なかってんけどな」

「お前の場合は公園で練習してるところを

竹内さんに見られたから良いとこ見せようと

思って入部しよか考えたんやろ」


2週間ほど前に高校に入ってもいつも通り

3人で練習していたら偶然下校中の

竹内里奈に目撃され、そこから大河は

野球で良いとこを見せて竹内さんを

振り向かせようと思ったようだ。


「まあ動機はなんでもええもんよ。

よっしゃ、監督に話に行くぞ!」

3人はグラウンドに入る。

ネット裏で腕を組みノックの練習中の

姿を見ている30代ぐらいの男性が

おそらく監督だろう。


「すいません、僕たち1年生で入部希望なんです

けども見学しても大丈夫でしょうか?」


監督が不思議そうにこっちを見て、こう言った

「いや、見学する分には構わんけども

うちの高校の野球部は推薦での入部しか

認めてないぞ」


3人は固まった。

せっかく決意したのに一気にテンションも

下がったと同時に林が思い出したかのように

こんなことを言った。

「あっ、、そういえばこの高校は一般生徒は

軟式野球部しか入部できへんって

中3の時先生が言うてた気がする」


この馬鹿野郎。もっと早く思い出せよ。

大河と藤原はそう思った。


「悪いけどうちは本気で甲子園目指してるんや。

軟式野球部は入部できるんやし、君らは

そっちで野球したらいい。」


3人はそう言われグラウンドをあとにした。

その足で軟式野球部のところへ行ける気力も無く

その日はそのまま帰宅した。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ