決断
「今日お姉ちゃんたちは部活で遅くなるから
ご飯はいらないからね」
まず1番上の姉は大学1年生の
峯本優香と峯本あゆみ
彼女らは二卵性双生児の双子だ。
2人とも近畿体育大学の空手部であり
幼いころから美人双子の空手家として
その界隈では有名な存在である。
「あたしは今日学校終わったらみはるを迎えに
行った後に買い物して帰るから」
彼女は高校3年生の峯本若葉
たまにモデルの活動をしてるが彼女自身は
モデル業に本腰を入れておらずあくまでも
アルバイト感覚でやっている。
大河と同じ高校に通っている。
「あたしは友達と遊んでから帰るから
6時ぐらいには家に帰ると思う!」
峯本美優紀、中学2年生の峯本家のムードメーカー
運動神経がいいが特定の部活には属しておらず
試合での助っ人などたまに参加する。
「みはる今日はハンバーグがいいな!
若ちゃん作って!」
1番年下の彼女は峯本みはる、小学3年生
家族全員が仲の良い峯本家の中でも特に
可愛いがられている。
彼女の学校が終わる時間にはまだ家に
誰もいない状態なので5年生になるまでは
家族の誰かのお迎えで帰宅する。
「(やっぱり男1人って肩身が狭い気がするな…
まあお姉ちゃん達も美優紀もみはるも全員
仲良いし好きだから特に問題はないけど…)」
大河は唯一の男ということもあり
いくら家族といってもやはり姉や妹には
多少なりとも気を遣っているようだ。
彼はプロ野球が大好きでリビングでの
チャンネル権は姉や妹に譲り部屋の小さなテレビで野球中継を見ることが多い。
「そういえば大河、あんた中学も野球部やったし
高校でもやったらいいやん」
姉のあゆみが言った。
「いや、野球もやけど高校で部活はいいかな
って思ってる。ちょこちょこバイトして
家事とかみはるのお迎え行くよ。」
そう、彼は中学まで野球をやっていたが
そこで情熱も失われて高校では部活のない
普通の生活を送ろうと決めたのだ。