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靴職人の国のツックさん。

作者: 七瀬
掲載日:2017/09/29

 「やあやあ! どーも! ツックさんだよ~」

 「ツックさんは? 靴職人なんだ!」

 「ここは、靴職人の国なんだよ~」

 「キミは、いい靴履いてるかな?」

 「おしゃれは靴からと言うしね!」

 「あぁ! 先がとんがってる? 『魔女』が履きそうな靴も...?」

 「その人に、あっているなら? いいと思うな~」

 「でもね? 一番いいのは、やっぱり履き心地がいいモノ。」

 「足のサイズもそうだけど? ピタッと合うモノがいいね~」

 「歩きやすいもの。」

 「にゃはははッ~~~」

 

 おやおや? ツックさんの弟子のマーボーが来たよ。

 彼は今、ツックさんのところで見習い中。


 「マーボー? どうした! 今日は遅いな?」

 「すみません。ツックさん! 女房の体の調子が悪くて看病してい

たら...? 遅れてしまいました。」

 「そりゃ~ 大変だったね! もういいのかい?」

 「えーえ! もう良くなりました。ご心配かけて申し訳ありません。」

 「いいってことよ~ さあ! 始めようか~」

 「はい!」


 部屋の窓から、遠くの方でこっちに向かって来てる人がいる。


 「おや? お客さんが来たね? お客さんを迎えて来てくれるか!

マーボー!」

 「はい! わかりました。『親方』」

 「あのな~ マーボー! 『親方』って言い方は、恥ずかしいから

やめろと言っただろう~」

 「でも? 『親方』? そうおっしゃいますけど.......?」

 「だ・か・ら~ やめろと言ってるじゃないか!」

 「じゃ? 何ていったらいいんですか?」

 「ツックでいいよ~」

 「そんな? 呼び捨てで言えませんよ~」

 「ツックさんでもいいし!」

 「いやいや? それもダメです!」

 「じゃ~ わかった! 「王ちゃ」でいいよ~」

 「王ちゃですか? いいですね~」

 「そっか! じゃ~それにしよう!」

 「はい!『親方』」

 「おいおい? 今決めただろう~」

 「すみません。 王ちゃさん!」

 「おー! いいんだ!」

 「マーボー 靴はな...? 1個1個愛情を持って作るもんだー!」

 「はい! 王ちゃさん!」

 「世界に1つしかない! 俺の作った靴だ!」

 「マーボーも、俺みたいに! 世界に自分だけの靴を作れるように

なれよ!」

 「はい! 王ちゃさん、僕頑張ります!」


 そんな会話をしていたら? ガタンとドアが開く音がした。そして

1人のお客さんが入って来た。 『先のお客さんだ!』


 「お久しぶりです。以前頼んでいた 【靴】は出来ましたか?」

 「はい! もちろん出来ていますよ。1度履いてください。」

 「あら? まぁ~ 素晴らしい。私の足にピッタリ!」

 「それはそれは! ありがとうございます。」

 「じゃ~ 履いて帰ってもよろしいですか?」

 「勿論! どうそどうぞ! 履いてこられた靴はこちらに入れま

しょう。」

 「えぇ」

 「本当にありがとうございました。また何かございましたら? 

何でも言ってくださいね!」

 「はい。 本当にいいお買い物が出来ました。ありがとう!」

 「いやいや~ こちらこそ! ありがとうございました」


 女性は、嬉しそうに靴を履いて帰って行きました。


 マーボーは、ますます! ツックの 『靴職人の腕に尊敬と

憧れ』 を持ちました。

 

 「何時か、僕も王ちゃさんのように、『立派な靴職人になる』」と心に

強く決めました。

 

 二人は今も、何処かにある 『靴職人の国』で、朝から晩まで、世界で

1つだけの靴を作り続けています。今もずっと、そしてこれからも...。




 


















最後までお読みいただきありがとうございました。

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