靴職人の国のツックさん。
「やあやあ! どーも! ツックさんだよ~」
「ツックさんは? 靴職人なんだ!」
「ここは、靴職人の国なんだよ~」
「キミは、いい靴履いてるかな?」
「おしゃれは靴からと言うしね!」
「あぁ! 先がとんがってる? 『魔女』が履きそうな靴も...?」
「その人に、あっているなら? いいと思うな~」
「でもね? 一番いいのは、やっぱり履き心地がいいモノ。」
「足のサイズもそうだけど? ピタッと合うモノがいいね~」
「歩きやすいもの。」
「にゃはははッ~~~」
おやおや? ツックさんの弟子のマーボーが来たよ。
彼は今、ツックさんのところで見習い中。
「マーボー? どうした! 今日は遅いな?」
「すみません。ツックさん! 女房の体の調子が悪くて看病してい
たら...? 遅れてしまいました。」
「そりゃ~ 大変だったね! もういいのかい?」
「えーえ! もう良くなりました。ご心配かけて申し訳ありません。」
「いいってことよ~ さあ! 始めようか~」
「はい!」
部屋の窓から、遠くの方でこっちに向かって来てる人がいる。
「おや? お客さんが来たね? お客さんを迎えて来てくれるか!
マーボー!」
「はい! わかりました。『親方』」
「あのな~ マーボー! 『親方』って言い方は、恥ずかしいから
やめろと言っただろう~」
「でも? 『親方』? そうおっしゃいますけど.......?」
「だ・か・ら~ やめろと言ってるじゃないか!」
「じゃ? 何ていったらいいんですか?」
「ツックでいいよ~」
「そんな? 呼び捨てで言えませんよ~」
「ツックさんでもいいし!」
「いやいや? それもダメです!」
「じゃ~ わかった! 「王ちゃ」でいいよ~」
「王ちゃですか? いいですね~」
「そっか! じゃ~それにしよう!」
「はい!『親方』」
「おいおい? 今決めただろう~」
「すみません。 王ちゃさん!」
「おー! いいんだ!」
「マーボー 靴はな...? 1個1個愛情を持って作るもんだー!」
「はい! 王ちゃさん!」
「世界に1つしかない! 俺の作った靴だ!」
「マーボーも、俺みたいに! 世界に自分だけの靴を作れるように
なれよ!」
「はい! 王ちゃさん、僕頑張ります!」
そんな会話をしていたら? ガタンとドアが開く音がした。そして
1人のお客さんが入って来た。 『先のお客さんだ!』
「お久しぶりです。以前頼んでいた 【靴】は出来ましたか?」
「はい! もちろん出来ていますよ。1度履いてください。」
「あら? まぁ~ 素晴らしい。私の足にピッタリ!」
「それはそれは! ありがとうございます。」
「じゃ~ 履いて帰ってもよろしいですか?」
「勿論! どうそどうぞ! 履いてこられた靴はこちらに入れま
しょう。」
「えぇ」
「本当にありがとうございました。また何かございましたら?
何でも言ってくださいね!」
「はい。 本当にいいお買い物が出来ました。ありがとう!」
「いやいや~ こちらこそ! ありがとうございました」
女性は、嬉しそうに靴を履いて帰って行きました。
マーボーは、ますます! ツックの 『靴職人の腕に尊敬と
憧れ』 を持ちました。
「何時か、僕も王ちゃさんのように、『立派な靴職人になる』」と心に
強く決めました。
二人は今も、何処かにある 『靴職人の国』で、朝から晩まで、世界で
1つだけの靴を作り続けています。今もずっと、そしてこれからも...。
最後までお読みいただきありがとうございました。




