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02. Let’sおっぱいダイブ

「じゃあ、おっぱい!」


 助ける際の条件を彼は忘れていなかった。


「ええー……」

「本気で言っていたのか?」

「なんで? もちろん本気だよー。約束、約束!」


 当然の様に両手を振り上げて文句を言う幼い少年。その姿は全然怖くない。愛嬌があって可愛らしいくらいだ。しかし、述べた要求は果てしなく下劣だった。

 断ってもよかったのだが、助けて貰ったうえに治療を受けた恩もある。二人は困惑した顔を見合わせたが、最終的には仕方なく要求に応える事にした。

 周囲には覗く者も無く、少年の様子に全然いやらしさを感じなかったのも要因としては大きい。所詮相手は子供だ。


「じゃあ、えーと……こう?」

 

 リルがタンクトップの下着を持ち上げて、少年にのみ見えるように晒す。

 年相応の大きさであるが、若く張りを感じさせる乳房が外気に晒される。


「わーい!」


 少年は満面の笑みで飛びついて、胸に顔を埋めた。


「はうっ!」


 リルは両手を脇に挙げて、反射的に引っ叩くのを我慢する。少年は頬を摺り寄せ感触を堪能していたが、直ぐに両手で乳房を揉みしだき始める。


「うひゃひゃひゃっ! ちょっ、くすぐったいよ!」


 少女の感性が未成熟なのか、それとも少年の触り方が幼いのか、リルは身悶えして懸命に笑いを堪える。


「動いちゃダメ!」

「そ、そういってもさ。ひうっ、くう」


 なんとも心配していた事は杞憂だったようで、アリエイラは安堵の息を吐く。性的な意味を判っていない子供が女性に甘えてる様にしか見えなかった。


「ちょっ、そこダメだってば。あははは!」


 結構楽しそうに見えてきた。

 しばらくして少年が顔を上げてリルを解放する。満足したのか満面の笑顔だった。顔がつやつやしている。


「はー。うはー!」


 テンションが上がっているようだ。かけっこして勝利を獲得したような無垢な笑顔だった。獲得した内容は全然違うのだが。


「はーっ、はーっ……なんか、ぞくぞくしたー。変な気持ち」


 少々危ない事を言いながらも、笑い疲れたリルは息を整えながら身支度を始める。


「次! お姉ちゃん!」

「やはり……私もなのか?」

「うん!」

「ボクだけ犠牲にするなんてずるいよアリエイラ」

「う、む……仕方ないか」


 上着と下着を取り去り、きつく巻いていたサラシを解くと、長身に見合った豊満な乳房が現れた。鍛えた筋肉の下地の所為か、まったく垂れていない。


「わお」

「おっきー! わーい!」


 リルまで一緒に見惚れていた。

 少年は迷わず飛びついて、頬擦りを始める。


「うっ……む」


 分かっていても戸惑いを隠せない。喜び頬擦りする様は乳離れの遅い子供が母親に甘えているようだ。

 アリエイラは、これは子供、子供と呟きながら頭を撫でようとした。


「んっ!」


 少年が乳房を揉みしだき始めた。思っていたより刺激が強かった。思わずびくりと反応してしまった。  


「んふー。ふふー」

「僕、すっごい楽しそうだね……」


 リルの呆れ声も聞こえないのか、少年はアリエイラの乳房を満喫している。


「くっ……ふっ」


 知らず何度も反応してしまった。先端を弄ったり、舐められたりしている訳ではないのに妙に刺激が強い。

 妙な声が洩れそうになって慌てて口を塞ぐ。羞恥もあるが、こんな声を聞かせる訳にはいかない。我慢していたら背筋にぞくぞくと鳥肌が立った。

 少年の頭を撫でようとした手は、口元を押さえ裾を掴んで握り締められたままだ。


「うはー。満足ー! やったー。万歳ー。万歳ー! 万歳ー!」

「はーっ……はーっ……」


 たっぷりおっぱいを堪能した少年が、ようやくアリエイラを解放した。テンションが高くなったのか、立ち上がって何故か万歳三唱を始めた。

 呆れて見ていたリルが、息も絶え絶えになっている相棒に声を掛ける。


「アリエイラ、大丈夫?」

「だ、大丈夫だ……」

「ちゃらりら~」


 堪えていた所為か妙に疲れた。ハイになった末に千鳥立ちしてよく判らない踊りを始めた少年を、少し恨めしそうにアリエイラは眺めた。


「なにやってんだか」

「……うむ」


 女性のおっぱいを堪能して興奮する様は、思春期の少年の姿そのものなのだが、幼い子供の姿に騙されてる二人はそれに気づかず呆れて眺めていた。


             ◇


 撤収作業中に、幸運にも商人一人の息が残っていたのを発見した。慌てて少年に治療を頼み、商人は九死に一生を得た。

 他の護衛は軒並やられてしまったが、山賊は全員倒したし荷も無事だ。しかし商人の相方が死んでしまったので護衛としては失敗である。

 奪われていた荷物を積み直し、寝込んだ商人を荷台に乗せたまま。一行は城砦都市ザウーラに戻る事となった。


「そういえば僕、どこから来たの?」

「あっち」


 子供は森を指した。指す方向に町や村があった記憶は無い。二人は首をかしげた。


「ボク達、ザウーラに戻るんだけど一緒に来る?」

「また、おっぱい触らせてくれるなら行く!」

「「…………」」


 全然ブレない子供だった。


「えーと、それは……」

「うむ……いや、それは……」


 凄く嫌だった訳ではなかったが、歓迎できる話でもない。自分達の拠点の街について来られて何度も要求されても困る。ギルドの知り合いや廻りに知れては凄い醜聞になるだろう。


「そっかー。じゃあね」


 あっさり言って手を振り、子供は駆けていった。先程指差した反対側の崖に向かって。

 しかも手ぶらのままだ。そういえば彼は荷物らしい荷物を一切持っていなかった。


「ちょっ、何処行くの? 危ないよ」

「? あっち」

「そっち崖じゃん。危ないよ」

「危なくないよ」

「いや、そのまま歩いたら落ちるぞ」

「うん」


 平然と頷いた。


「落ちたら痛いよ。死んじゃうんだよ」

「死なないよ」

「…………」


 何を言ってるのだろう。


「そういえば君は、一人なのか? 父上や仲間はいないのか」

「一人だよ」

「一人でずっと向こうから旅をしてきたというのか?」

「そうだよ。僕、冒険者だもん」


 こんな子供がか。  


「だから冒険しなきゃならないんだ」


 なんだろうそれは。


「「……」」


 もしかして冒険者だから道無き山中を冒険しなきゃならないとでも言いたいのだろうか。

 会話にはなっているのだが、意図が通じていない。常識が決定的にズレている。

 これが得体のしれない邪術士とかなら別だが、自分の怪我を真剣に治してくれた愛らしい子供なので戸惑ってしまう。


「じゃあ、お姉ちゃん達またね!」


 そう行って少年は崖に向かって駆け出した。もうすぐ落ちる。すぐ落ちる。


「ちょっ! 待った、待った! 分かったよ。一緒に行こう!」

「リル……」

「いや、だって。 ……放っておけないじゃん。なんかさ」

「それは……」


 気持ちは分かる。自分達を助けてくれた子供をこんな山中に置き去りにしては落ち着かない。しかも崖に向かって走りだしたのだ。


「おっぱい触らせてくれる?」

「……っ。そ、それは~……僕次第かな。何か良い事して頑張ってくれたら、その時はご褒美にしてあげる」

「リル……私は知らんぞ」

「ええ~っ、だ、だってさぁ……」

「やった! ご褒美、ご褒美!」


 少年は駆け寄って来てピョンピョン飛び跳ねて喜びを表す。苦笑いして荷馬車の御者席の横を空けると、嬉々として登って来て、ちょこんと隣に座った。

 見上げる笑顔はあどけなく、亡くなった弟を思い出して思わずリルは頭を撫でた。思ってた通り、ふわふわの金髪は手触りのいい感触だった。


「そういえば未だ名乗ってなかったね。ボクはリルカーナ・ブリストン。皆はリルって呼ぶよ。この先の城塞都市ザウーラで冒険者をしてるんだ」 

「僕、セージ! 冒険者なの。呪いの所為で記憶が無いから、ハレンチナエッヂ神殿に解いてもらいに行くんだ」


 少年は自分を呪われてると紹介した。

あれ。なんか普通に三人称書けていそうな気が……。

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